見出し画像

音楽をつくるために理論は必要?

久しぶりの投稿です。皆様いかがお過ごしでしょうか。札幌は何だか急に暑かったり急に涼しかったりを繰り返していて身体が戸惑っています。

さて今回のテーマはこれから音楽を作り始めたいという人に向けたものなんですが、自分でもいまだによく考える事です。私は独習で音楽を作り始めてしまったので、とにかく迷いだらけで非常に効率悪く、当時集められるだけの書籍や専門誌を漁ってもチンプンカンプン。度々途方に暮れたものです。ちなみに最初に買った音楽系書籍は「楽典」(これは今でも持っています)。とにかく本に色々と書きこんでは月並みな表現ですが穴が開くほど読み倒しました。その後「和声法」「対位法」「20世紀の和声法 - 作曲の理論と実践」と読み進めました。これらは所謂クラシック音楽の理論なのでそれなりに難解です。ですが後々必ず役立つ内容ばかりなので、練習問題含めて飽きるまでみっちりやりました。その一方で「ポピュラーミュージックのための楽典(デイヴ スチュワート 著)」でコードを学んだり、西洋音楽ばかりでは思考が偏るので「アフリカ音楽(クヮベナ・ンケティア 龍村あや子訳)」や「ドローンとメロディー 東南アジアの音楽思想(ホセ マセダ 著)」などなど気になる本は片っ端から入手して読み込んでいました。これらの情報を仕入れるのもほぼ偶然というか書籍の中に付録で入っているカードから探してみたり、浜頓別から札幌に移住してからは中央図書館でじっくり調べたりしていました。蛇足ですけど北海道は本当に広すぎて、田舎に生まれ育ってしまうと情報収集は当時(1989〜1992年あたりまで)本当に大変でした...。中央図書館に通っていた頃は当時の自分には買えない本ばかりで本当に至福の時間でした。

いきなりごちゃごちゃと書きましたが、結論から言えば理論の勉強は最低限必要だと思います。ただし私は学ぶたび音楽の未知の部分の楽しさというか、作っていく時の冒険心みたいなものは減っていく気がしていました。それでも続けているとまた一周して面白くなってくるんですが、あれこれ分析をして知見が広くなる事自体は良い事ですし、本人の気持ち次第でポジティブにもネガティブにもなると思います。

でも理論よりも重要なのは実際に作ってしまう事です。私が初心者の人にこそいきなりDTMを始めることをお勧めしているのもその点です。例えばいくらメロディー、ハーモニー、リズムという要素があるという事を学んだとしても、実際に音にしてみて聞いてみる事との間には大きな差があります。私は最初に買った楽器はアコースティックギターだったのですが、演奏の事はさておきやはり一つの楽器で音楽の構造そのものを学ぶ事には限界があり、当時バイトして無理して買ったシンセサイザーで打ち込みを始めてからは劇的に成果が変わりました。今まで楽譜上でぼんやりとしか存在していなかった音の世界が、打ち込みをする事によって音楽のカタチがくっきりと見えてくるのです。現代はほとんどの音楽の理論や知識はネットで検索すると出てきます。一方音楽配信によって聞くことのできる音楽は日々増えています。そして例えばYouTubeではクラシックや現代音楽の音源を聴きながら楽譜も同時に見られるようなコンテンツまであり(著作権的にどうなってるんだって思いますけど)、とにかく学ぼうとすればほぼ瞬時に大量に情報を得られます。そんな状況ですから日々知識を得ながら音楽を作っては、その結果を聞き修正する。そしてそこで足りない知識をまた得るというプロセスを繰り返すだけでも音楽を作るスキルが身につきます。特に独学ではいかに自分が学びたい事にフォーカスした情報を得て、実践し自己分析出来るかで結果が変わります。ですので、まずはいつでも気が向いた時に音楽を作り始めることが出来る環境作りをする事から始めて下さい。それには最低限どんなものが必要かということも追って投稿したいと思います。ということで、学ぶことも作ることもごちゃごちゃにやってしまいましょう!とにかく作ることが大切です。それではまた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?