20101230_福袋

時間がかかるのも芸のうち

今年ももうすぐ終わり。2019年はどんな年でしたか?
私は今年の12月1日に音楽活動20周年を迎えました。20年間コツコツと歌ってきましたがLIVEというものが得意ではない私は、ワンマンライブというものをその間に数える程しかやってこなくて...。

そんな私がやっと20年目にして、たくさんの方々のお力をお借りしてホールでワンマンコンサートを開催しました。(その様子はこちらです。)みな様、本当にありがとうございました!!

感謝やお礼は別の場所に書くとして、今回私がここで書きたいのは

「私ってなんて時間のかかる女なんだろう!」

ということです。これまで歌ってきていくつも節目があったにもかかわらず、20周年目にしてやっとホールでコンサートを開催。

ここまで来ると

『時間がかかるのも芸のうち』

かなと。
本日はそんなテーマで書きます!ちょっと長めで本日リリースするコンテンツの紹介も挟みつつですが、どうかお付き合いください。(このエッセイはマガジン「福袋2020」にも入っていますが最後まで無料でお読みいただけます)

世の中の変化のスピードは日々加速しているようです。
そんな中にいると、新しいものをどんどん出さなくちゃ!早く早く!とにかく更新!!って焦りが湧いてきたりすることもありますが。

私は今日も変わらずギターを抱えてずっと昔に作った歌と向き合い、どうしたらもっと良くなるかを探ったりしています。

私がnoteをはじめたのは、2018年の夏。もっと気軽に曲をリリースしたいって思ったから。CDだと制作に時間がかかるけど配信だったらどんどん出せる。

最初に5曲用意して順にリリースしていこう!月に1曲ペースで♡」と考えていました。ですが音源を前もって用意してあったにも関わらず、結局そのような早いペースではリリースできず...。

そんな中、本日やっと!!当初準備していた全部の曲の配信が完了しようとしています♡準備期間も入れると2年くらいかかってるんじゃないの?時間かけすぎよね。

「年内には必ずこのシリーズを完了させよう」という一心で作業し、結局こんな年末ギリギリになってしまいました。でも、せっかくこのようなタイミングでのリリースとなったのでタイトルは「福袋2020」にしました(^^)

いつもは、曲の音源プラス、その曲にまつわるエッセイや写真集、詩の朗読音源など、曲とセットで世界が出来上がるようなコンテンツを作ってきたのですが、今回は「曲の詰め合わせ」をお届けします。

私の20年間の表現活動の根底にずっと流れているのは「すべてのものは繋がっている」という考え方。それが色濃く表現されている5曲を選んで、福袋に詰めました。

選んだ曲たちは、どれも作ってから世に出すまで10年以上時間がかかってしまった曲たちです(ボツにしたり、ねかしたり、なおしたり)。

で。本日このnoteには、その中の1曲「鳥の歌」について書かせてください。

1999年に「一粒のワタシ」というミニアルバムを出した後、活動がうまくいかずに事務所をやめてしまい...。自分の歌はこれでいいのか?と私は試行錯誤の日々を過ごしていました。

私は必死でした。CDレンタルショップに通いCDを聴き漁り、これまでと違う曲調、歌詞の内容にして、歌い方も変えて「一粒のワタシ」とは全然違う畑中摩美にならなければ!あのCDは売れなかったんだから、あれと違う歌を歌わなきゃ駄目だろ!!と。

「一粒のワタシは恥」と思ってしまっていた時期もあります。なんて悲しい日々。でもそれも、より自分らしい歌を歌うために必要な時間だったのだと思います。今は作らせてもらって本当に良かったと思えるアルバム、大切なCDです。今では「一粒のワタシ」に限らず「自分が作ったものは宝物」そう思えるようになってきました。

話が逸れましたが、
その試行錯誤して迷走していた頃、「これが私だ!!」と思って作った歌が「鳥の歌」です。

その頃、私には大好きな人がいました。その人が

「鳥は生涯パートナーを変えないんだって」

って言ったんです。それを聞いて私、なんかすごく胸にくるものがあって。それで「鳥の歌」を作りました。

次に生まれ変わるなら鳥がいいなって思ったんです。
大好きなその人とは、訳あってお別れすることが決まっていました。

私は輪廻転生を信じてる。生まれ変わってまた会えるって信じてる。
そんな思いが入っている曲です。

今回お届けする音源は、「鳥の歌2019年弾き語りVer」と「鳥の歌2001年弾き語りVer」です。最近レコーディングした音源の後すぐに、2001年の音源が入っています。

音質は良くないですがぜひ聴いてみてください。今と歌い方が全然違って試行錯誤&迷走していた当時の様子がぎゅっと詰まっています。

当時、私がやりたくても技術がなくて出来なかった「揺れていても安定している歌」を、もしかしたら今の私だったら歌えるかも!と思いトライしました。

やってみたらやっぱり難しくて何度も演奏しなおしました。
きりがないので今のベストだと思うところで完成させました。思うように歌えるようになるまで、まだ時間がかかりそうです。泣笑

こういうある程度の時間を経たビフォーアフターをお見せできるのは、私がひとつのものにすごく執着したり時間をかけてしまうから出来てしまう副産物だなと思ったんです。

「これも芸のうち」って思って、今回「鳥の歌」を過去の音源も含めて出すことにしました。

私、何事にも時間がかかるから、瞬発力のある人にすごく憧れます。

だけど、思ったんです。
天才的なひらめきで新しいものをバンバン形にすることができるのは素晴らしい才能だと思う。
だけど、ひとつの事にバカみたいに時間をかけて取り組むことも、同様に素晴らしい才能なのかもしれないって。

今年は、「私ってなんて時間のかかる女なんだろ」と何度も思った年でありました。

20年間、本気で精一杯歌ってきたわりには何の実績も残せていない自分が恥ずかしかった。コンサートを開くのに20周年って掲げるのだってためらった。でも結局今年は、しつこい程「20周年」を連呼してたくさんの方々にお祝いしていただいた。素直に嬉しかった。

かといって、時間をかければいいってもんじゃないのも分かっています。
生産性を上げるべく日々勉強です。できる限りエネルギーの無駄遣いしないをしないように。だって時間は有限だから。本当にしたいことをするために。作りたいものを作るために。


あとね、今、一番伝えたいのは「noteのマガジン作りにめっちゃエネルギー注いでるからどうか買ってね♡」です。

最後に。
「ソウルメイト」を素敵なアートワークで彩ってくた遥奈ちゃんへ。

線のみ光あり


この「ソウルメイト」といくつかの曲をセットにしてリリースするにあたって、11月30日の遥奈ちゃんとのツーマンライブや準備中に交わした言葉から、いくつもの気づきをいただきました。
ありがとう。

とにかく、今年も時間のかかる女、畑中摩美にお付き合いくださり本当にありがとうございました。2020年も精進してまいりますのでどうぞ宜しくお願い致します。画像2

みなさまに福がたくさん舞い込みますように。畑中摩美
https://www.hatanakamami.com/
写真:かたおか ともゆき(heliopasue.photo)
イラスト:畑中摩美

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