私の話vol1. 仕事とは互いに良い影響を与え合うこと

なんでかわからないけど、仕事=人生だと思って生きてきた。いつ頃からそう思ってたのかはわからないけど、子供の頃からそう思ってた。
だから就職活動をする頃には、好きな仕事がしたい、好きな仕事で生きていきたいと思ってた。

けれども、コレ!っていうのがわからなかった。
だから何となく行きたいなあとぼんやり思ってたマスコミ業界には箸にも棒にも引っ掛からなかった。
そして仕方なくいろんな会社を受けた。
だって、卒業後の居場所がないのが怖かったから。どこにも必要とされない自分が想像したら怖すぎた。
そんなんだから秋まで内定がゼロ。
秋採用でやっとこ内定もらった会社に入った。
それが金融系の会社だった。
案の定つまらなくて、入社早々に辞めようと思った。
で、何したい?と考えた時に思いついたのがマスコミだった。
マスコミっていったって何がある? 
よくわからないから調べたら出版スクールってのを見つけた。ケイコとマナブとかで見つけたと思う。
「そういえば私、文化祭準備とか好きだ」
「小学校の頃よく作文褒められてた」
「ファッション誌かっこいいしいいな」

そんな理由で出版スクールに週末だけ通うことにした。社会人1年目の冬だった。
貯金から捻出して100万円くらい払ったかな。
「本当にやりたいことなのか、学校を通じてジャッジしてみよう」ーーそんな気持ちもあった。

週末だけ通う学校。
編集ってのが何なのか、ライターって何なのかさえよく分かってなかった。
文章書いたり、写真の撮り方とかフォトショップとかに触れた。初めての世界。
スクールの後半では、自分たちでフリーペーパーを作った。クラスで編集長を決めてテーマを決めて取材する。

私が担当したのは、観覧車取材のページ。
当時できたばかりだった東京ドームシティの広報に電話をかけて、取材させて欲しいというアポ入れをした。
平日のお昼休み、会社のロッカールームでドキドキしながら電話をかけた。
いつも仕事でやるのは受電ばかり。
自分からアポ入れ電話なんてしたことない。ましてや取材依頼なんて初めて。しかも、どこの馬の骨かもわからない名もなき週末だけの専門学校生からの取材依頼……。
セリフを書いた紙を用意して、みんながランチをしている中、心臓バクバクさせてこっそりロッカールームで電話した。

その時、先方の広報担当の方が言われた言葉が印象的だった。
「私が仕事で大切にしてるのはウィンウィンの関係になれるかどうかです。今回のお話はそう感じるので是非に」という取材OKの言葉。

名もなき私が、大企業の広報に働きかけて取り付けたチャンス。嬉しいよりも安心したのを覚えてる。

ところでウィンウィンって何?
ーーそう思ってあとで調べた。

双方が良い影響を与え合うこと。

自分が働きかけて仕事する楽しさみたいなものを、教えてもらったような気がした。

今思うのは、仕事だけでなく人生において大切なことを教えてもらったんだと思う。

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