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「おかえり」を読んで

今日はですね、読書感想文です。

いや、正しくは読書感想文と称した乱文ですかね。
まとまる気がしないので。

何の書籍についてかというと
著者:福岡 晃子
随筆集「おかえり」


著者名を見て、分かる人は分かるでしょう。
バンド、元チャットモンチーのベーシスト(ベース以外も色々やっていたけど)だった人です。
金髪ショートヘアの人と言えば、チャットモンチーのメンバーを朧気にしか記憶してない人でも、なんとなく分かるだろうか。

とりあえず、その人が書いた著者についての感想文…いや乱文です。
また彼女のことはチャットモンチー時代からのファンとして親しみと敬愛を込めて「あっこちゃん」と書かせてもらおうと思う。


はじめに


私はチャットモンチー時代から、あっこちゃんのことをファンの一人として追いかけたりSNSをフォローしたりと表に出ている部分についてなら、少なくとも結構知ってるつもりだった。

ただ、随筆集ではこれまで見せてこなかったような部分や、全く知らないことが多かった。

「晃子」という名前の由来が両親発案じゃなかった、とか
移住した経緯や移住先での生活、“奇跡の人”である旦那さん
お子さんの通称 豆太くんのことや
チャットモンチー時代の話だとか…

大まかに話を分けて感想だとか自分の考えを書いていきます。
ただ思い付いたことを、そのままの順番に書くので随筆集の目次とは合致しないけれど…
(乱文たる所以である)


赤いカバンバッグの値段


正直、チャットモンチー時代の話は昔からインタビューを見聞きしてちょこちょこ知っていた話もあるのだけど、100%あっこちゃん視点での語りは初めて触れたかと思う。

例えば、「気持ちは値段に入りますか?」という言葉が印象的な、チャットモンチーのメンバーだった橋本絵莉子(以下、えっちゃん)にまつわる話。
前から知っていたのに、改めてあっこちゃん視点で書かれた文で読むと、胸に込み上げてくるモノがあった。
3人の関係性や、えっちゃんのメンバーに対する気持ちがその一言に込められていると感じて
ジーーンとしてしまったし、何よりその一言に対するあっこちゃんの思いは新鮮だった。

何より、えっちゃんがそう発言するほどの3人の関係性は、正直に言って嫉妬するほど羨ましくて眩しい。


いいよなぁ、チャットモンチーって。


男性的なの?


見た目や周囲からの印象の話に関しても著書内で触れられていて、そこで「男みたいな見た目」「暴力的にベースを演奏する」などとあった。

だけども、一度として私はそんな風にあっこちゃんを見たことがなかったので、驚いたのが正直なところだった。

チャットモンチーはガールズバンドだが、その中でずば抜けて“女性らしい”と感じていた。
(この表現が合っているのか正しいのかは分からないが…)
もちろん、それはあっこちゃんが書く歌詞が、ということでも、他のメンバーが女性らしくないという意味では決してない。


初めて私がチャットモンチーのライブに行った時、釘付けになったのはあっこちゃんだった。
「なんてカッコよくて綺麗なんだ…」と強く感じたことは今でもハッキリと覚えている。

いつもライブでベースを演奏する様は(語弊があったら申し訳ないけれど)、どこかとても色っぽくて曲や演奏に没入しているような姿に毎回惚れ惚れとしていた。

なので、私は「男性的な見た目とはなんだ?」と読みながら不思議だった。
ショートヘアの女性はたくさんいるし、見た目が派手な女性も多いが、それだけで男性的と言われてしまうことに驚きだった。

まぁ確かに、あっこちゃんは負けず嫌いだろうし、ガッツというか根性があると思う。
でもこれはチャットモンチーのメンバーは全員そうだと思う。
ただ一番表にそれが出ていたのは、あっこちゃんかもしれないが…(笑)

表に出ていたとしても、暴力的にベースを演奏していたとも思っていないし私の目にも映っていなかったので、ただただ驚きだった。


奇跡の人


“奇跡の人”と書かれた、あっこちゃんの旦那さんは私が結婚したいくらいだった。

そう呼ばれるような素敵な人と出会って伴侶となったあっこちゃんも、ある種の奇跡の人なのではなかろうかと私は感じた。

そもそも私からすれば、旦那さんを指す“奇跡の人”とは別の意味で、あっこちゃんは私にとって“奇跡の人”なのだけど…。
まぁこれはまた別の話なので割愛しよう。
(ただの感情重めなファンの熱狂与太話なだけだが)

2人の出会いなんかも随筆集がまた出るならば読んでみたいと思ったが、流石にプライベート過ぎるので、そこはきっと書かれないだろうかな…。

でも、秘するからこそ際立つこともある、そう思うことにしよう(?
それに何でも知ってしまうのも、それはそれで惜しいはずだ。


豆太くん


豆太くんのことを著者にここまで詳しく書くとは思わなかったので、正直なところ少々面食らった。

そして、あっこちゃんの前向きな考えを読むと、「きらきらひかれ」の歌詞を思い出した。
流石はこの歌詞を書いた人だな、と。


─めをとじても ひかる てのなかのほし
はなさないで なくさないで


─なくなるまでなくならない
あたりまえなど ひとつもない
はかなくても つづいていく
うつくしくありたいから



豆太くんの瞳に映る世界と、あっこちゃん一家の未来がきらきらしていて欲しいと良いと思った。


気付きってすごい


日常を通じて、様々なことに気付けるってすごいなぁと思った。

旦那さんや豆太くんであったり、何気ない自分や他人の言動から素直に反省できるところは、あっこちゃんの尊敬する部分の一つ。

ペディキュア一つでも、そんな風に気付けるのか…!!と。

私なら「取れちゃった、てへ」と言って終わりそうだもの…(物臭なので付け爪しないけど…)


大人になると、歳を取ると、そういうのって時に痛みを伴うから、胆力と気合いがいる…と思う。


でもだからこそ、奇跡の人の妻なのかもしれない。


さいごに


「おかえり」を読んで、アルバムAMIYAMUMAがリリースされるまでにかかった時間の意味や、そこまでの過程の濃厚さが分かった気がした。
だから、あの音や歌詞に至ったのは合点がいくというか、腑に落ちるものがあった。

なんとなく、勝手にチャットモンチー時代の「セカンドプレゼント」のような楽曲たちが出てくるのではないかと、AMIYAMUMAリリース前に思っていた部分があったから。

リリースの際やツアーのMCなどでAMIYAMUMAについて話してはいたが、なんとなく分かったつもりだったのかもしれない。

でも「おかえり」を読むとAMIYAMUMAの解像度が上がった気がする。

徳島のこの環境で、こういった時を過ごしたからこそ、あのメロディーと歌詞なのだと。

どちらか片方ではなくて、AMIYAMUMAとセットで摂取するのが良いんだろうな。




さて、長くなったのでこれくらいにしようと思うが、最後に一言だけ……。

ただこれをたかだかファンの私が書くのはかなり憚かれるのだけど、この乱文の締めとして書かせて欲しい。


「あきこさん、おかえりなさい。」


(意気地ナシで、さん付けになっちゃった)


おわる。

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