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しごとコンビニの仕組みと特徴(前編)

こんにちは。はたこら の 日下です。
先日は、しごとコンビニの「はじまり」についてご紹介をしました。
今日は、しごとコンビニの仕組みと特徴(前編)についてお伝えします。

しごとコンビニの最大の特徴は「人を起点とした事業設計」です。
年齢や体力などがネックで、働きたいけど働けない方がどうしたら働けるのかを、働く側の声を聴いて事業を作っていきました。

しごとコンビニで働く人の主な対象は、高年齢者の方や介護をされている方、子育てをしているママさん、最近では副業・兼業の方や社会とのつながりを持つことが厳しいと感じている方など、幅が広がってきています。

そうした方々が、働きたくても働けない理由は何だと思いますか?

それは「安定した働く時間を確保できない」からです。
ご自身の体調が不安。介護する人がいる。子育てを優先したい。子供の療育の送り迎えがあるなど「毎週何曜日と何曜日、何時から何時に働く」と決めて動くことが難しいと思われている方々がとても多くいらっしゃいました。

そうした方々は、責任感があるからこそ、職場や仲間に迷惑をかけてはいけないと、働くことを諦めていました。

でも、働きたい。

そこには、稼ぎたいという理由からだけではなく、社会や人と繋がりたい、誰かの役に立ちたい、これまでの経験を活かしたい、居場所が欲しい、成長したい、達成感を感じたい、やりがいや生きがいが欲しいなど、様々な理由がありました。

そうしたお気持ちを叶えながら、どうしたら働けるのか。働く側の皆さんの声をしっかりと聞きながら、徹底的に考えて作った仕組みが しごとコンビニです。

そうした声をもとに、
事業設計を行う上でポイントとなったことは下記3点。

  •  安心して働ける環境づくり

  • 「したい」と思える仕事づくり

  • 「したい・できそう」を「できる」に変える仕組みづくり

ひとつずつご紹介します。
まず「安心して働ける環境づくり」ですが、
対象となる方々は、お仕事をしばらくお休みされていた方も多く、働くことに対して大きな不安を抱えていることが分かりました。応募の電話をするのが怖いな、ネットからの申し込みは難しいな、履歴書ってどう書くの?面接が緊張するな、しばらく仕事をしていないし働けるかな…。そうした不安を解消し、安心して一歩を踏み出す環境が必要でした。

2つめの「したいと思える仕事づくり」ですが、上記のような不安がある中でも「してみたい」と思える仕事をつくる必要があります。また、安定して働く時間が確保できない中でも働ける働き方をつくる必要がありました。

そして、3つめは「したい・できそう」を「できる」に変える仕組みづくりです。したいと思っても、人はできるイメージが持てなければ前には進みづらい生き物です。「これだったら、できるかもしれない!」そう思っていただけるような仕組みやサポートが必要だと感じました。

こうしたポイントを踏まえて、時間をかけてみんなでつくってきた「しごとコンビニ」。今では7つの自治体様に導入していただき、たくさんの方の一歩を踏み出すきっかけとなり、地域の人手不足という課題解決のお役にも立てるようになってきました。また「はたらく」を通じたコミュニティにもなり、世代を超えた交流の場にもなっています。

そして、2020年度には事業内容を評価されグッドデザイン賞を受賞。2023年には、LINEワークスの新しいワークスタイル大賞にて優秀賞を受賞。2023年2月には、岸田首相がしごとコンビニのスタートの地である岡山県奈義町のしごとコンビニ(現「奈義しごとえん」さん)に視察にお越しいただくまでの事業となりました。

次回は、この事業設計のポイントを踏まえた、具体的なしごとコンビニの仕組みをご紹介します。

急に寒くなってきましたので、お風邪には気をつけて…と、書きながらくしゃみをする日下でした(笑)それでは、また。

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