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過去一番の業績と激動すぎた2022年

今年は、気力と体力・時間を作れそうなので、たくさん手を動かして文章を書きたいと思っています。そんな私にぴったりのお題が目に入ったので、早速書いています。

20年目にして過去1番の業績

田舎で、保険薬局の雇われ薬局長を始めて20年経ちました。人口が少ないこともあり、1日40人来たら万歳、かつ物販はドリンク剤と入れ歯洗浄剤ぐらいを扱えばいいでしょう、と当時の経営者が見積もっていました。まず、物販に関して、お客さんの希望に対応することで取扱品目と売り上げが増えました。そうすることで、本当に自分が扱いたい市販薬を仕入れる勇気がわきます。ああ、ここの薬局ではこんな市販薬もあるのか、ついでに相談しようという好循環が生まれていきました。

売り上げの多くを占める保険調剤は、近くの診療所の医師が良い先生ですから、それに依存した形で数字が伸びました。でも、その先生に何かがあったら商売あがったりです。保険薬局って変な商売だと思います。薬局の存在意義は、お世話になっている医師のために仕事をするのではなく、地域にいる患者さんのために医薬品を供給することなのです。だから、近くの診療所と営業時間を合わせたり、といった合理は追及しませんでした。あくまでも、地域を見ようという理念だけです。大きな病院の門前薬局が突然閉局したり、地域で細々と頑張っていた先輩の薬局が閉局したり、外部の影響も受けた上でのことですが、自宅近くで薬を受け取りたいという患者さんの希望に答え続けた結果、今年は過去最高の売り上げに達しました。ただ、国が決める薬価に依存した仕事です。薬価は縮小傾向にあります。売り上げが増えている一方で材料費がもらえない、つまり薄利多売でやたら仕事が忙しいという代償を払った上での過去最高記録でした。

地方の求職求人事情と人の縁

ここ数年、薬剤師が正職員のわたしと非常勤1人、事務3人でやってきました。お役所やコンサルの方のセミナーを聴くと、よく、薬剤師1人あたり平均25枚ぐらいというデータを示されることがありますが、わたしは1日40枚から50枚ぐらいの仕事をしてきました。患者さんに薬を渡す以外に店舗の管理をするんだから、ハードです。薬剤師は正職員2人が理想だろう、と経営側に訴えてきたものの、ハローワークに出しても僻地だから応募がないという状況のまま、数年経過しました。

たまたま、大手企業によくある転勤辞令に従うことができず、転職した方の話を聴く機会がありました。2月のことです。そうか、春にかけて人が移動する時期なら弊社も求人を出してもらえば見つかるかもしれない、思い立って経営者に相談し、再び求人を出してもらいました。

ハローワークは掲載期間が3カ月と決まっています。その後、少しの期間ほかのサイトに転載されたログを見ることができるのですが、やはり応募がありませんでした。

半年ほど経過して、再び先の方と話す機会がありました。仕事はどうですか?と聞いたところ、「実は・・」と、今の職場に合わない事情を話してくださいました。今の職場は、転職サイトを見て応募したそうです。こういったサイトの場合、当然ですが、人材を紹介したら手数料を払う仕組みとなっています。地方の場合、そこを嫌って利用しないケースが多いです。弊社もそうでした。そして地方の場合、転職サイトに掲載されている薬局は、大手企業か慢性的に人が足りないところです。

「ところで、ハローワークの情報が消えてましたけど、人が決まったのですか?」

決まっているはずがありません。偶然が重なってできた縁を、無視することなんてできません。
会社につないで面接を受けてもらい、今、先の方と一緒に働いています。転職サイトも大切ですが、地方だと人の縁も大切なんだなあと思う出来事でした。

地域の人と一緒に年を重ねていこう

そのためには、自分を筆頭に、職員が健康である必要があります。

自己犠牲で職場を支えるのはやめにしよう、と思っています。それが健全だということはわかっていても、人が少ない、若手がこない職場ではどうしようもなかったのです。
そんな環境でコツコツと続けてきた今の仕事が、過去最高の業績となって花を咲かせました。安心して一緒に働ける仲間も増えました。ようやく、現場の快適を追求する方にエネルギーをさけます。小さなことですが、早速出勤時間をシフト制にしました。働きやすさの追求は、仕事をする上で大切な軸です。そして、学生実習の受け入れも始めました。人を育てることは自分の望みでもあったので、もう一つの仕事の軸にしていきたいなと思っています。

この先の自分

過去最高の業績の話から書き始めましたが、言葉を変えると、「これ以上伸びないのでは」とも感じています。それでも、薬局はつぶせないし、職員の生活は守らなくてはならないし、何より自分が健康でいる必要があります。非常勤で良いので薬剤師がもう1人いると働きやすいのですが、もう1人若手薬剤師を雇って、決して若くない自分が正職員から非常勤に変わる可能性も想像しています。というより、非常勤になってもいいから、自由に働きたいという気持ちが出てきたのです。正職員でバリバリ働くことに対するこだわりが薄くなりました。

わたしは書くことが好きで、本業の傍ら、所属しているNPO法人のメルマガ編集や雑誌・WEBマガジンへの寄稿などをやってきました。2022年は、本業があまりにも忙しく、書く仕事は停滞してしまいました。2023年は、手と頭を動かして、たくさん書きたいですね。まずは、noteで日記を書く頻度を増やすことから始めようと思います。

書くこと以外に、プレゼン資料を作るのも好きです。何を伝えたいのか、そのためにはどう組み立てるのか、考える過程が好きです。もちろん、話をすることも好きです。毎年3回、小学生や施設職員、市役所職員に講義・講演をする仕事をやってきました。そろそろ、新しい企画にチャレンジしたいですね。

何かを作るのが多分好きなんです。

本業100%、プラスアルファの仕事をするのではなく、本業をすこしずつ減らして、できた余白で好きな仕事を増やしていけるといいなあ、という妄想をしています。

働くことは生きることである以上、好きな仕事をたくさんしてご機嫌に過ごしたいですね。


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