コミュニティーナースは、社会インフラだ
世の中には、いろいろな仕事やビジネスモデルがあるものです。
コミュニティーもわかるし、ナースも知っている。
でも、コミュニティー×ナースって、どんなことが行われているのだろう?
それが、仕事になるって、どういうことだろう?
1.コミュニティーナースって何?
皆さんは、コミュニティーナースというものをご存知ですか?
恥ずかしながら、私は初めての出会いで、COTEN RADIOさんの放送を聞いて、めちゃくちゃ面白かったので、ご紹介します。
【番外編#94】出雲発!コミュニティナースって何? ゲスト:矢田明子(Community Nurse Company)
①前編
②中編
③後編
まずは、基礎知識として、
コミュニティーナースは、地域の暮らしの動線の交差点に存在します。
そのエリアの中で、ターゲットとなる人と自然に出会える場所はどこか?
フードコートとか、ガソリンスタンド、ヤクルトおばさん…etc
どこが一番自然な形でつながることができるか、顔見知りになれるのかを探し出すのです。
例えば郵便局。
郵便局の職員は、その地域のお年寄りの状況をいち早く察知しています。
「最近、あのおばあちゃんを見かけなくなったなぁ」
「おじいちゃん、足をいためたのかな?びっこをひいておられる」
毎日そこにいるからこそ、気が付く日常の変化があります。
でも、それに気がついたとしても、どうしてあげたらいいかがわかりませんでした。
そこにいてくれるコミュニティーナースと連携できれば、してあげられることがものすごく広がります。
2.コミュニティーナースが分断された社会をもう一度繋ぎ直す
また、お年寄り視点で考えてみると、昔の人っていうのは、自分から「助けて」とはなかなか言えなもんです。自分からは病院に行こうとしない。誰か知らない人には深刻な悩みは相談しにくいものです。
でも、暮らしの動線の交差点に、コミュニティーナースがいつもいてくれ、普段からコミュニケーションがとれていたとすれば、心やすい存在となり、
相談することができます。
お年寄りが、倒れるまで何もしないということを予防してくれる存在となります。
コミュニティーナースがその場所にいることで、いろいろな人とコミュニケーションをとることで、一旦分断された社会をもう一度繋ぎ直すことができるのです。
3.コミュニティーナースが仕組みとして成り立つために
コミュニティーナースのような存在は、昔からいました。
いわゆる、お節介なおばちゃんやおじちゃんのような存在。
その方々は、決して自分の役割を自覚していたわけではありません。
ただのお節介好きなだけなのかもしれません。
でも、コミュニティーナースは、意図的で、戦略的なのです。
どこに、どんな人がいて、どうやったらつながっていけるか、どの人を介すれば、ターゲットにリーチできるか、そういったことを常に考えながらさまざまな人とコミュニケーションをとっていくのです。
では、この仕組みを維持していくための、マネタイズしていけばいいのでしょう?
いくつか考えられます。
今回のCOTEN RADIOの放送回のゲスト矢田明子さんも、Community Nurse Companyを立ち上げ、マネタイズをがんばっておられます。
このコミュニティーナースが存在する社会を成り立たせることは、費用対効果が抜群だと思われます。
社会的インフラとして、とても必要な存在と言えるでしょう。
自分がそのコミュニティーにサインインし、相互扶助体系に入っておけば、地域のリソース分配が適正にされて、結果的に自分たちの生活コストが下がります。
自分が田舎に残してきた両親の面倒を、コミュニティーナースのコミュニティが見てくれて、報告してくれるような事例も考えられるでしょう。
自分の子どもが病気になった時に、面倒を見てくれる人が自分以外にも頼れる人がいるかもしれない。
保育園の送迎とかも、近くのおじいちゃんおばあちゃんが見てくれることも難しい話ではないでしょうし、親が教えられない遊びみたいなものを他の人が教えてくれることも起こるかもしれません
コミュニティーナースがちゃんと成り立っている地域では、そういったことが普通に起こるのです。
そういった特殊スキルをコミュニティーナースは持っています。
矢田さんいわく、5人で2000人くらいのコミュニティーを見ています。
一人のコミュニティーナースが400人以上とつながり、相互扶助の仕組み作り出しているのです。
一人のコミュニティーナースを養うコストで、400人以上の生活が豊かになるのです。
安いもんだと思いませんか?
とはいえ、市場経済優先、会社の利潤最優先の考え方では、コミュニティーナースのいる社会に投資する考え方は生まれにくいのかもしれません。
自分の利益に直接的にはならない投資、お金の使い方ができるような社会の仕組みが必要になるわけです。
こんなことが、COTEN RADIOで、熱く語られています。
めっちゃおもしろいです。
ぜひ、聞いてみてください。
久しぶりに3000文字を超える長文になってしまいました。
今日も、最後まで読んでいただいてありがとうございました。
では、また。
了
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