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目指せ!新規就農⑤|好きなことならやるべき!

もうすぐ49歳。
今から準備をして、50歳を過ぎても農業を始められるのか?
その下準備を書き残しておくためのこのnote。

これまで、
1.農家の方に会いに行こう
2.公的な就農支援にはどんなもなあるか?
3.まとめ|ハードルを知り、そして向き合う
4.農業はすきなことなのか?
5.ハスカップ農園での作業体験
6.ハスカップって何?
7.アクセルとブレーキを同時に踏み始める

というテーマで書いていました。

今回は、むかわ町で施設栽培でレタスとトマトを作っておられる”宮川RIDEファーム”さんの農場へ行って聞かせていただいたお話を残しておきます。

8.技術でてっぺんを目指す

宮川さんご夫婦に農場を案内していただきました。

宮川さんは、前職の海上自衛隊から転身してむかわ町で新規就農された方。北海道担い手センターにむかわ町を紹介されて、最初に入ったのが、私も先日訪れた小坂農園さん。
こちらで2年間の農業体験後、町の主催する研修を2年弱受講。
その間に農地を探され、ついに正式に就農されたそうです。

農地の決め手となったのが、水。
すぐそばに水路があって、施設栽培の命とも言える水の確保が容易であったため、この地に即決したとのこと。
上流で水を管理されている方との折衝は気をつかうことではあるけれど、この地にうまく馴染み、コミュニケーションをとっていくことで、何の問題もなかったそうです。

この水の確保については、私の頭の中に、全然なかったなぁと、良い情報をいただきました。水の問題は、湧き水の取水口のそばに畑がない限りは、個人の問題ではなく、集落や他の地域の人とのコミュニケーションがとても重要な問題となりますね。

そして、お金の話も包み隠さず話してくださいました。

用水路から汲み上げるポンプ、ハウスまで水を届けるためのホース、それをつなげるコネクター、作物に水をまくための道具・・・その一つ一つの資材にお金がかかります。
そして何より、ハウスそのもの。むかわ町では2重のハウスが標準設定で、太くてしっかりした骨組みで、ビニールシートも分厚くて丈夫なものでつくられた外側のハウスの中に、それよりは細めの骨組みで薄めのシートの内側のハウス。

今は、トマトの苗をおきくしている作業をしているところ。どれも同じように生長させるため、与える水の量も同じにしなければなりません。

11年前の就農当時でも百数十万円したハウス資材は、10棟からスタートされていますから、初期コストだけでも二千万円ほどは必要となったそうです。
今では倍近くにまで値上がりしているらしく、・・・・おそろしや。

認定新規就農者制度により国からの補助金なども使えたため、実際のところは数百万円ほどですんだ、とのことです。
(もうすぐ50歳の私には、その手が使えません・・・・。)

今回、宮川さんには実物を見せていただきながら、実にたくさんのお話を聞かせていただきました。

中でも一番聞きたかったのは、農業をやる上で、どこにやりがい、モチベーションを感じているかということ。

宮川さんにとって、それは、
・栽培技術をたかめ、同じ作物をつくる者の中での1番になること。
・自由な時間を自分の好きなことをして、人生を楽しむこと。

でした。

同じ作物を栽培していても、作物の収穫量、品質、味に違いがあるのは当然のことかもしれません。
それは、天候の影響もあるでしょうし、何よりハウス内の温度管理、水管理、施肥(肥料をあげること)管理…その一つ一つに、それぞれの栽培技術があり、これによって、その違いが生まれるのです。

農協出荷をすると、それが数字に表れ、自分の栽培方法がどうだったのかという評価を見てとることができるのだそうです。
まるで、子ども時代にもらった通知票みたいに。

自分は栽培に力を入れ、販売は農協に任せる。こうしたことで、慣れれば一定の自由時間が生まれます。
この時間は、自分の好きなことに使うのだそうです。

宮川さんは、サーフィンが大好き。いい波が来る浜が近くにあり、暇を見つけては通っておられます。
だから、農園の名前は、"宮川RIDEファーム"だったんですねぇ。

9.「好きなことならやるべきだ!」

宮川さんに、農業の魅力をたくさん教えていただきました。

そして、私の農業に対する思いも聞いていただきました。

すると最後に一言。

「ハタさん、農業が好きなのなら、やるべきだ!自分も、好きだから始めて、その好きな気持ちは、年々増している。環境が許すのであれば、ぜひ挑戦してほしい」と。

この年になって、農業をしたいなんていうと、
「何を馬鹿なことを。安定した職業を捨ててまで、始めることではない。」
という反応が普通でしょう。

でも、宮川さんは、「好きならやれ!」と言ってくださいました。
好きなことで、やりがいと自由を手に入れている宮川さんの言葉だからこそ、胸につきささるものがありました。

最後に、奥様が数年前から始めた出荷できないトマトを利活用したトマトソースの商品をいただきました。
奥様もまた、今の暮らしに楽しみを見出し、とても満足されているとおっしゃいます。
このトマトソースのような加工品やお菓子を作って販売を広げていきたいと、楽しそうに語っておられたのが印象的でした。

いただいたトマトソースで早速作ったトマトクリームパスタ。ほどよい酸味とトマトの旨みが最高でした。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

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