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フランスの事情

フランスでは、3歳の時に保育園に入園する条件が、おむつが取れていることなのだそうです。

随分きびしいですね。

努力だけでは克服できない場合もあるというのに。

そのような事情から、お母さんは厳しくしつけたとのことで、これが原因で今も学校で、尿と便をおもらしするのではないかと心配され、息子さんを連れて来られました。

学校の副担任の教諭が本を貸してくれて、私の著書も読んでくれたそうです。お困りの方に情報が届いていると聞くと嬉しいですね。

3つのことが浮かびました。

1 トイレトレーニング

1点目、トイレトレーニングで、恐怖を与えてしまうことは、おもらしの原因になり得ます。

排尿が程よいタイミングでできないのは、尿意に気づくのが苦手な子が少なからずいるからです。

排便の場合、怖いとトイレで出せなくなってしまいます。そのため、便秘になってしまうこともあります。遊び心でトイレを楽しくする、面白くする等の工夫が必要ですね。うまくできたらご褒美をあげてもいいでしょう。

ただし、一旦トラウマになったからと、治らないわけではありませんので、前向きにいきましょう。

2 アラーム療法

アラーム療法は、英国で始まった夜尿症を直す方法です。はじめは、おもらしをした子のパッドを取り換えるために始まりました。ところが、警告音が鳴って、処理をしていると、子ども達のおねしょが治っていくことに気づきました。そこで、この手法を利用して、現在はおねしょの治療法として、確立しました。

具体的には、

子どものパンツに検出器を装着するか、特製おむつに検出器が装備されており、検出器に尿が触れると音響信号を発するデバイスとで構成されています。おねしょの濡れに感知したアラームが鳴り、鳴った瞬間に警告音が鳴り、子どもに教えていくことにより、子供の睡眠は徐々に変化し、膀胱が収縮して排尿するときに気づくようになります。多くは、6〜7歳で、週5日以上の頻回の夜尿があり、おねしょにお悩みで、治療意欲があるお子さんとその保護者に行います。

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診断と治療社 日本夜尿症学会夜尿症診療ガイドライン2016 p21 



3 日本で子育てできる幸せ

日本人が普通にしている子育ては恐らく、ヨーロッパとは違うのでしょう。

今年の4月に北川修氏のご講演「日本文化の中の母子関係」を拝聴しました。

その中で、日本の母子を描く絵画には母子の共視が50%を占めると仰っていました。

接触・密着の絵柄が多く、母子の距離が近いことも重要ですが、同じものを眺めて共感することができる。

日本で子育てできるのは、つくづく幸せなことだと思います。

おねしょ、おもらしのことも、大変だけれども、

共に分かち合いながら、一緒に成長していく、有意義な時間が与えられていると思います

西洋の親子

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日本の親子

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