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【読書感想文】「目の見えない白鳥さんとアートを見にいく」
「目の見えない白鳥さんとアートを見にいく」
話題の本を、読みました。
まずは読み終えた直後の率直な感想を、書きます。
この人たち、お酒ばっかり飲んでるなぁ
お酒を飲みながら、自分の考えをまっすぐ相手に伝える筆者や、白鳥さん。お互い、意見を肯定するときもあれば否定もする。
お酒は好きじゃないし、相手の顔色ばっかりうかがってしまう私には、縁のない世界、言ってみればファンタジーのようでした。
しかし、少し冷めたような態度の私にも、本書は優しく寄り添ってくれたんです。
・・・
本書のまえがきに、こんな文章があります。
ねえ、乗らない?きっと楽しいよ。
楽しそう!とワクワクした経験、ずいぶん前から無くしていたように思います。ここに行きたい!と思う場所も特にない。
そういえば美術館も、長いこと行っていません。時間があったとしても、行きたい場所ではありません。なぜなら、「作品のよさがわからない」から。
目の前の作品がの何がすごくて、何が評価されているの?素晴らしい!と思えない私はおかしいのかな?答えがないと不安になってしまいます。
なんとなく好きだと思える作品も、なぜ好きなのか、なぜ惹かれるのか自信がない。
結局、解説を読んだり、エライ人達の発言と自分の考えを比較して、こっそり答え合わせをするような感覚。
本書は、そんな自信のないスネてる私に、こう語りかけてくれた気がしました。
作品の魅力?そんなの、誰もわからないよ。
わからないままでいい、わからないことを一緒に楽しもうよ。
さらに、本書の主役・目の見えない白鳥さんが、私にこう言ってくれたような気がしました。
大丈夫だよ、目が見えてるひとだって、作品をちゃんとみてないんだから。
俺と作品を見に行くと、俺に一生懸命作品の説明をしようとして、みんないつもよりずっと注意深く作品をみるんだよ。
・・・
本書を読んで、衝撃を受けたことが2つあります。
目が見えている人も、目の前のモノをちゃんと見ていない。
作品の見方は見えている人同士でも必ずしも一致しない。障害の有無は関係なく、その認識のズレは「対話」によって埋められるのでは。
この本は、「アートなんてよくわからない」そんな気持ちをまるごと肯定してくれました。
考えてみれば、本を読むことも同じでした。
私は目が見えるので本が読める。でも、ちゃんと読んでる?
本を読んで感じたことって、読んだ人同士でも必ずしも一致するわけではないですよね。
本書は、本屋さんの目立つ場所に平積みで売っていました。話題の本ですもんね。
きっとこの本を手に取って、買った人は多いでしょう。私もその一人です。でも、本を読んで感じたことって、きっとみなさんそれぞれ違うはずです。
違っていいんだ!むしろ違いがあることで対話が生まれ、人がつながっていくんだ!
・・・
noteで感想文を書く、つまり、アウトップットを前提に本を読むことで、こんなにも付箋だらけになりました。
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伝えたいことが多すぎて、noteでは書ききれません。
誰かと、話したい。会いたい。
人との対話がこんなにも楽しみになるなんて。
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