脳出血で倒れた父が退院しました
2023年10月。脳出血により倒れ、ドクターヘリで搬送された父、半年ぶりに退院しました。
体の半分にマヒは残るものの、食事もお風呂もサポートなしでこなすようです。入院中ずいぶんとリハビリを頑張ったのでしょう。ことばもすんなりと聞き取れます。
「お父さん、すごいね」
「なんか泣ける」
母と私は、LINEでそんなやりとりをしていたのですが、昨日のLINEは違いました。昨晩、母からこんなメッセージがとどいたのです。
「もうお父さん見損なったわ」
おや?あんなに父のことを“奇跡の回復”だの、“努力の人”だの絶賛してたのに、どうした?
詳しく聞いてみると、母は父に対して不満があるようなのです。
母の不満をまとめるとこんな感じ。
・散歩もいかないし、リハビリもやらない
・テレビつけっぱなしで寝てばかり
・お菓子食べまくり
・言い訳が多く外出したがらない
「お父さんはもっと頑張る人だと思ってたのに」
母のLINEになんと返事したらよいか、迷います。
有益なアドバイスなんてできないし、母のもとに駆け付けることもできない。
脳出血の後遺症で、一時的に無気力になることもあるのだとか。
父が出血した場所は「脳幹」。
脳にとって重要な場所なのでしょう。「脳」の「幹」ってことだろうから。
「脳幹から出血して倒れたのに、生きてるだけでラッキーでしょ」
「退院したばかりだし、様子みていくしかないかもね」
私は母に、そんな当たり障りのないLINEを返しました。
「そうだね」
母からも当たり障りのない返事が来て、この日のLINEは終了しました。
正解がない、ゴールも見えない。
つらいんだな、きっと。
「生きてるだけでありがたい」最初はそう思っていても、そのうちに「欲」が出てしまう。
歩けるようになってほしい
トイレに一人で行けるようになってほしい
自主的にリハビリをしてほしい
積極的に外出してほしい
・・・なかなか難しい問題ですね。大きな病気がもたらすダメージというのは、なかなか。
病気になった人はもちろん、病気になった人の家族もツライ。
頑張れ!なんて言えないし。
とりあえず、私はごはん食べます。
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