家庭科の授業が大っ嫌いでした。

お料理は作るのもレシピを見て学ぶことも大好き
手先は不器用だけど裁縫だって
別に嫌いっ事でもないのだけども
家庭科の授業が大っ嫌いだった。
特に!調理実習が大大大っ嫌いでした!
何故なら食材を親に買ってもらわねばならなかったからです。

学校によって違うかもしれませんが
私が通っていた学校の調理実習では必要な食材と調味料は各班で分担して揃えなければなりませんでした。

例えば「肉じゃが」を作る時
Aさんは「豚肉とお醤油」Bさんは「ニンジンとお砂糖」といった具合に
クラスメイトと話し合って材料を揃えるのです。
たぶん、それも授業の一環だったのかも知れませんが…それが悪い!

このころ
余りにも酷い環境で育てられてる私に気づいた実父は
再婚相手とその間に出来た子供のいる家庭に私を連れ戻し一緒に生活させていました。
それが全ての間違えだったのです。
一度捨てたら拾うなよ!気付いても拾うなよ!
児童福祉センターにでも通報してくれよ!
頼むから!!!
だって、普通に考えれば追い出してスッキリした邪魔者が戻ってくるなんて
後妻の立場からしたら引き取りたくもなければ面白くないことは容易に想像がつく話。
(私の立場から言えば、いきなりやって来てまだ、一人では生きて行けないチビ助から親を取り上げ家から追い出し幸せ暮らしているなんて罪悪感の欠片もないの?て話なのだけど)

そんな家庭事情だったので、調理実習の度に
「お前は馬鹿だから高いものばかり押し付けられるんだよ!この馬鹿が!」と嫌みを言われ続けました。
これでも安い食材を割り当ててもらおうと
バカはバカなりに考えて安い食材を選んでいたのだけど
ナニを選んでも変わることなくイヤミを言われ続けたものだから
家庭科の調理実習の日が来るのが憂鬱で大っ嫌いで
家庭科なんてなくなれば良い!と思っていたものです。

今にして思えば値段ではなく私のためにお金を出すことや労力を使うことがイヤだっただけで
金額など関係なかったのでしょう。
全てが無駄だったわけで
残されたのはイヤな思い出と心の傷。
大人になった今でもトラウマとして残る程の心の傷の1つになりました。

この継母は良い大人だったとは言えないけども
遠足のお弁当は作ってくれたし
誕生日プレゼントも用意してくれたので
きっと悪い大人でもなかったのでしょう。
嫌々ながらも最低限の事はしてくれてたので
そこは素直に感謝しています。

ただ、1つだけ
祖母に甘やかされて育ってきた私は
我がままで手のかかる子供だった事は想像がつきます。
ですが、突然環境が変わり
今まで許されていたことが許されなくなれば
殆どの幼児には理解出来るものではありません。
それが大きなストレスになり泣き喚くこともあれば暴れることだってある。
我がままにも磨きがかかるし言うことも利かなくなることも珍しくはない。
幼児化と言うケースもある。
そんな子供を要らないと捨てると言う行為は人道を外れていなかったか?
他にすべき事があったのではないか?
少しでも考えてくれたら良いなと思うのでした。

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