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かげりゆく夏。深大寺、吉祥寺へ。

結構時間が経ってしまいましたが、せっかくなので投稿します。


 3月に銚子に赴いた時はまだコロナの影響が大きくなかったので、県外への外出も特に厭われるものではなかった。しかし4月の緊急事態宣言を経てどうやら日本全体で都道府県間の越境を自粛する意識も高まったので、夏も残りわずかの8月末、深大寺を訪れることにした。もともと深大寺の存在は知っていたが、行ったこともないうえ、調布方面を観光した経験もなかったので、せっかくの週末として訪れることにしたのだった。
 集合は朝8時代の京王線車中。(今回の旅の友は前回の銚子小旅行の同伴者でもあった。)先頭車両で一眼を構え、対向の車両をカメラで追う。朝の日光が車両を照らし、週末の朝8時の街に、活気を送り届けるようだ。下高井戸から20分ほどで調布駅へ。駅を降りてロータリーを見回しても人影はまばら。方角を確認して深大寺方面へ進む。調布駅からすぐの電気通信大学をはじめ、調布、国分寺には大学が多い。杏林大学も調布からバスで通える範囲である上、多少離れるが西方面には東京外国語大学や国際基督教大学、東京女子大学も位置している。道中の神社を抜けて歩き続けるが、やはり夏の強い日差しが照りつける。二子玉川方面にも繋がっているという野川を超え、住宅地を進むと深大寺入口へ辿り着いた。

 寺とその門前町は緑で囲まれていて、直射日光の照りつける駅周辺より涼しく感じられる。水分補給を欠かさず、寺内の見物を開始するが、どうやらまだ観光客はそういないようだ。朝の木漏れ日が気持ちいい。足元を流れる水はキンキンに冷えていた。そば屋が連なる門前町を横目に、茅葺き屋根の山門へ。大きい門では無いが、門を抜けると漂うお香の匂いが参拝者をもてなす。

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 お参りをしてから、一通り寺内の建物を見て回る。一つ一つの建物は小さいが、緑も多く、全体的にゆとりがある。周辺を何往復かしてからそば屋を決め、深大寺そばを頂いた。深大寺周辺は元々コメの生産に適応せず、多数のそば農家が存在したという。友人曰く、国分寺の崖から流れ出る湧き水も、深大寺そばの特色の1つだという。

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お昼を済ませてゲゲゲの鬼太郎にちなんだ店を覗く。近くに水木しげるが住んでいた時期があったらしい。ここでしばらく午後の日程を話し合い、結果、吉祥寺を見て回ることになった。
 30分ほどバスに乗ると、バスは突如として商店街の喧騒のなかへ。歩行者に安全を呼びかける交通整理員を見て、吉祥寺のとある写真を思い出した。吉祥寺駅の前まで、バスは人でごったがえす商店街を突き抜けるのである。

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ゆっくりと停車したバスを後にし、街周辺の店舗を覗いてから井の頭公園へ向かう。さすが、都会のオアシスと言うだけあってこの暑さでも賑わっている。ボートの乗客は、水面で反射する光が眩しそうだ。散策や写真撮影を楽しむ人々に混じって、池の周りを一周する。ベンチに座ると、木々を揺らす風が涼をもたらす。階段を上り、日差しの照りつける街へ戻ると、公園全体が窪地のように街から1段低い場所に位置していたことが分かる。若者で多く賑わう駅前を抜け、北側のガード商店街へ。商店街は屋根があり涼しい。やはり多くの人が食べ歩きや観光を楽しんでいる。鯛焼きで腹を満たし、駅へ戻った。なかなか吉祥寺も活気がある良い場所であった。

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 西東京へはあまり行かないから、今回の小旅行はよい機会になった。またいつか訪れたい。

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