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映画「ブロードキャスト・ニュース」

50歳日誌、1週目。

さすがに古さを感じる映画だけど、キュートなホリー・ハンターはこれが一番のハマり役なんではないかと思う。三十数年ぶりにみたけど、やはりそう思った。

「ハリウッド映画の一世紀」というCNNのドキュメンタリーで、意外と大きく取り上げられていてこの映画の存在を思い出した。女性の社会進出を描いた映画、という文脈で語られていたんだと思うんだけど、確かに彼女が演じるワシントンのテレビ局プロデューサーは、知的でかわいくて、でも不器用で、だからこそ魅力的に映る。

高校生の時、「ぴあ」でこの映画の上映を知ってどうしても観たくて、バイクで1時間半かけて水戸の映画館まで行って観たのだった。

帰りに雨が降り出して、帰りを急いでたら覆面パトを追い越して、はじめてパトカーの後部座席に座らされた記憶も同時によみがえった(笑)。

映画も音楽も、それを見聞きした時代の景色や想いがシンクロして自分の記憶の一部として刻まれるところがミソだ。1988年といえば高校3年生。

学校で毎日うける授業は、「何者か」になるための準備だ。何者か、がまだ自分でもわからないから、いろいろやらなくちゃいけない。それに意味があるのか全然わからなかった。

いっそ一足飛びに、はやく働いてみたいな、そして世の中の役にたちたい。というか、世の中にインパクトを与える立場になってみたい(無理なんだけど)。そう思ってたのがこの頃。

それから33年経って、「かなりベテランですね」といわれる歳になっても、あの頃モヤモヤ思っていた理想には全然近づけていない。日常を「こなす」のに精一杯だ。

ハッピーエンドの後でも、映画の主人公それぞれに「日常」の日々があるはず。つまらない日常もたくさん。だから映画のようにいくわけがない。

……とか考えていると、仕事が一個も進まない。パスタを茹でてから、午後の仕事にとりかかる。

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