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「アマテラスの暗号」|伊勢谷 武 についての感想【読書】

あらすじ

『アマテラスの暗号』は、古代日本とユダヤ教との驚くべき関係に迫る歴史ミステリー。
元ゴールドマン・サックスのデリバティブ・トレーダー、賢司は、父の突然の死を受け、日本へと帰国。彼の父は、歴史ある丹後・籠神社の第82代目宮司であり、父の死には古代史に隠された重大な秘密が関わっていた。

彼が手にした手がかりは、1975年に発見された国宝『海部氏系図』。
この謎を解く鍵は、最高神アマテラスと秘儀「大嘗祭」にあった──。
日本の歴史と神話に挑む壮大なミステリーがここに展開される!


レビュー

『アマテラスの暗号』は、読み手の歴史的な常識を覆す作品です。
古代日本とユダヤ教の類似点に基づき、興味深い仮説が次々と展開されていきます。

正直、現実離れしている部分や疑わしいと感じるところも少なくありませんが、資料や文献に基づいた内容は、読者を引き込みます。
一方で、物語の展開は時に急ぎすぎていたり、章ごとの構成が少しギミックに偏っていたりと、小説としての読みやすさに欠ける部分もあります。

それでも、資料画像やイラストが豊富で、都市伝説のような内容をうまくミステリーに落とし込んでいるため、「もしかして本当に?」と思わせる巧みなストーリーテリングは秀逸です。

文章自体は専門的ではないため、やや稚拙に感じられる部分もありますが、作者の情熱と調査への探求心は感じられます。
歴史的な考察に重きを置いており、神道とユダヤ教の繋がりに対する新しい視点を与えてくれる点は大変興味深いです。
神道や古代日本の神秘に触れたい方にとっては、知的な冒険が味わえる一冊です。


こんな人におすすめ!

  • 歴史や神話に興味があり、普段の常識を覆すような仮説を楽しみたい方

  • 古代日本のルーツや神道に強い関心がある方

  • 『ダ・ヴィンチ・コード』のような歴史ミステリーに引き込まれるタイプの読者

  • 神道とユダヤ教の関係に興味があり、都市伝説をベースにした作品が好きな方


締めの一言

『アマテラスの暗号』は、小説というよりも壮大な歴史ミステリーの解説書のような作品です。
日本のルーツや神話に新たな視点を与え、読み手に「もしかしたら…」と感じさせる魅力が詰まっています。
読み終わる頃には、あなたも日本の歴史に対する見方が変わっているかもしれません。
興味を持たれた方は、ぜひ手に取ってこの謎を解き明かしてみてください!

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