ヨーロッパおもちゃ最前線ーー虹色に輝く「うんち」の美学 | 池田明季哉

デザイナーの池田明季哉さんによる連載『"kakkoii"の誕生ーー世紀末ボーイズトイ列伝』。今回は番外編として、ヨーロッパ諸国のおもちゃ事情を報告します。ジェンダー的な中立性が好まれるフランスやドイツでは、児童向けおもちゃの偏向は厳しく咎められますが、一方イギリスでは、「悪趣味」で「下品」なおもちゃが人気を集めているようです。

池田明季哉 “kakkoii”の誕生ーー世紀末ボーイズトイ列伝

もっとみる

番外編『トイ・ストーリー4』(3)タイム・アフター・ザ・スペース・レンジャー | 池田明季哉

デザイナーの池田明季哉さんによる連載『"kakkoii"の誕生ーー世紀末ボーイズトイ列伝』、番外編『トイ・ストーリー4』論のラストとなる第3回です。ジェンダー論的な「政治的正しさ」(ポリティカル・コレクトネス)を体現する本作で、ウッディやバズに代わってマチズモを象徴する役割を与えられたキャラクター・カブーンから「新しい男性性」の萌芽を考えます。
※注意:本記事には『トイ・ストーリー4』のネタバレ

もっとみる

番外編『トイ・ストーリー4』(2)シェパーデス・オン・ザ・フロンティア | 池田明季哉

デザイナーの池田明季哉さんによる連載『"kakkoii"の誕生ーー世紀末ボーイズトイ列伝』の番外編、『トイ・ストーリー4』論の第2回です。今作では、伝統的な男性性の頓挫が描かれ、フェミニズムを意識した目配せも各所にあります。その背景を、本作の製作中に起きたジョン・ラセターの不祥事による退陣を含めて読み解きます。
※注意:本記事には『トイ・ストーリー4』のネタバレが含まれています。

池田明季哉

もっとみる

番外編『トイ・ストーリー4』(1)パラダイス・ロスト・オブ・ザ・カウボーイ | 池田明季哉

デザイナーの池田明季哉さんによる連載『"kakkoii"の誕生ーー世紀末ボーイズトイ列伝』の番外編として、現在公開中の映画『トイ・ストーリー4』を論じます。1995年の第一作目以降、本作の〈男性性の美学〉は少しずつ形を変え、多様な価値観を包括するようになりました。トイ・ストーリーシリーズの24年間の主題の変遷を改めて振り返ります。
※注意:本記事には『トイ・ストーリー4』のネタバレが含まれています

もっとみる

第三章 ビーダマン(2)「炎の魔神」がビー玉に宿した魂 | 池田明季哉

デザイナーの池田明季哉さんによる連載『"kakkoii"の誕生ーー世紀末ボーイズトイ列伝』。『スーパービーダマン』シリーズは、シリーズを重ねるごとにビーダマンに人格が付与され、『爆外伝』において完全なキャラクターとなりますが、同時に、物語からは人間が撤退します。そしてビーダマンは、鎧と人と機械の中間的存在から、それらの境界が完全に融解した存在へと深化します。

池田明季哉 “kakkoii”の誕生

もっとみる

第三章 ビーダマン(1)スナイパーが殺し屋にならなかった理由 | 池田明季哉

デザイナーの池田明季哉さんによる連載『"kakkoii"の誕生ーー世紀末ボーイズトイ列伝』。今回は1993年にタカラ社より発売された「ビーダマン」を取り上げます。ボンバーマンのデザインをベースに、〈銃器〉を暗喩するような機能的進化を遂げた同玩具は、コミックス版において、ある種の倫理性を提示するに至ります。

“kakkoii”の誕生──世紀末ボーイズトイ列伝
第三章 ビーダマン(1)スナイパーが

もっとみる

第二章 ミニ四駆(5)「マグナムに叫ぶようにアレクサを呼ぶ」 | 池田明季哉

デザイナーの池田明季哉さんによる連載『"kakkoii"の誕生ーー世紀末ボーイズトイ列伝』。自動運転車は、なぜ「カッコいいもの」として社会に受け入れられないのか。マシンを手動で操作したい欲望と、AIによる自動運転技術。未来の自動車が抱える矛盾と、それを乗り越える想像力を、ミニ四駆に宿る物語性から考えます。

“kakkoii”の誕生──世紀末ボーイズトイ列伝
第二章 ミニ四駆(5)「マグナムに叫

もっとみる

新しい男性性の探求。

ミニ四駆のファンコミュニティはボトムアップによる理想の成熟を実現したものの、自己目的化した結果社会に作用しなくなってしまう。

そのスポーツマンシップを社会に再接続するには?

http://sp.ch.nicovideo.jp/wakusei2nd/blomaga/ar1692410

第二章 ミニ四駆(4)「もうひとりのディカプリオ、もうひとつのプリウス」 | 池田明季哉

デザイナーの池田明季哉さんによる連載『"kakkoii"の誕生ーー世紀末ボーイズトイ列伝』。『レッツ&ゴー』における〈成熟〉の失敗は、乗り物を通じた暴力の否定であり、ひいては自動車にまつわる〈男性性〉の拒否を意味します。90年代末に描かれたその想像力は、トヨタ・プリウスに象徴される、00年代の世界的な自動車のパラダイム転換を予見していました。

“kakkoii”の誕生──世紀末ボーイズトイ列伝

もっとみる

第二章 ミニ四駆(3)「ここに戻ってきた少年たち、どこにも行かない少年たち」 | 池田明季哉

デザイナーの池田明季哉さんによる連載『"kakkoii"の誕生ーー世紀末ボーイズトイ列伝』。「魂を持った乗り物」という新しいミニ四駆観に基づき、走る目的そのものとしてのミニ四駆の価値を確立するに至った『爆走兄弟!!レッツ&ゴー』。しかし、その続編では主人公たちの〈成熟〉の困難が露骨に描き出されます。

“kakkoii”の誕生──世紀末ボーイズトイ列伝
第二章 ミニ四駆(3)「ここに戻ってきた少

もっとみる