◆最高の難事は心の自由であり、この自由を生きる一瞬間のみ、世界に直に触れるという歓喜を生じる。他者が作った諸項の接続秩序(典型はラング)が内部化し無意識自動化した通常的な生を乗り越え、新しい眼を持ち新しい場に立って世界に直面する、これを可能とする諸方策を探究し練磨していくこと。
◆透明な意識を鍛え上げ対象を出来る限りありのままに捉える個を確立していくには、広く私淑性というべきものが必要ではないか。諸個人が対等に言葉を交わし打ち合うなかで概念や感覚が磨かれていくことに留まらない、すべて理解できないのになぜか心惹かれ、今の自分を超えゆくものを追求する熱が。