文藝春秋2021年8月号

西川美和 ハコウマに乗って|ぼたんちりゆく

西川美和 ハコウマに乗って|ぼたんちりゆく

ぼたんちりゆく2012年ロンドンオリンピックの開会式映像では、バッキンガム宮殿にジェームズ・ボンドが乗り込んで、本物のエリザベス女王をヘリでエスコートしていたなあ。最後は女王自らユニオンジャックのパラシュートで会場に降り立つトリッキーな演出付き。五輪の開会式にあんな風に国を挙げての祝福ムードが存在したなんて、今ではおとぎ話のよう。6代目ボンドのダニエル・クレイグもシリーズ引退を決意し、最終章となる新作タイトルは「NO TIME TO DIE」。〈死んでる暇もない〉はずなのに、

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天皇“ご懸念”でも菅は止まらない
|赤坂太郎

天皇“ご懸念”でも菅は止まらない |赤坂太郎

世論も専門家の提言もスルーの裏で、密かな政権延命工作が。/文・赤坂太郎 「サミットは俺が動かした」6月14日夕、英国コーンウォールでのG7サミットから帰国したばかりの菅義偉首相は、官邸の首相執務室で二階俊博幹事長、林幹雄幹事長代理、森山裕国対委員長と向き合っていた。3人の用向きは、16日の会期末を控え、野党が求める国会会期の延長を巡る対応だ。野党の要求拒否を早々に確認すると、話題はサミットに移った。 「決まったメンバーであれだけ長い間議論していると、首脳同士は自然と親しく

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霞が関コンフィデンシャル〈官界インサイドレポート〉

霞が関コンフィデンシャル〈官界インサイドレポート〉

日本を動かすエリートたちの街、東京・霞が関。日々、官公庁を取材する記者たちが官僚の人事情報をどこよりも早くお届けする。 ★同期争いの果てに財務省の太田充事務次官(昭和58年、旧大蔵省入省)の退任に伴い、矢野康治主計局長(60年)の次官昇格が決まった。早くから「次の次の次官」が確実視されていた茶谷栄治官房長(61年)は主計局長、大臣官房長には安倍晋三前首相の秘書官(事務)を務め「切れ者」で知られる新川浩嗣官房総括審議官(62年)が昇格した。ここまでは大方の想定通りの人事だった

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丸の内コンフィデンシャル〈財界インサイドレポート〉

丸の内コンフィデンシャル〈財界インサイドレポート〉

日本の経済の中心地、東京・丸の内。敏腕経済記者たちが“マル秘”財界情報を覆面で執筆する。 ★「感動経営」の成否ソニーグループ(吉田憲一郎会長兼社長)は2021年3月期連結決算(米国会計基準)で、初めて純利益を1兆円の大台に乗せた。日本の製造業で最終利益が1兆円を超えたのはトヨタ自動車(豊田章男社長)とソニーだけだ。ゲーム事業などが好調なソニーは、東宝(島谷能成社長)と共同で配給した『劇場版「鬼滅の刃」』の大ヒットが収益を押し上げた。 5月26日にオンラインで開かれた経営方

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長嶋茂雄「東京五輪のアスリートたちへ」競技場で気兼ねはいらない! スポーツには人間を感動させる力がある

長嶋茂雄「東京五輪のアスリートたちへ」競技場で気兼ねはいらない! スポーツには人間を感動させる力がある

取材・構成=鷲田康(ジャーナリスト) 「競技場では気兼ねはいらない!」「新型コロナウイルスは、世界中の政治や経済を混乱に陥れてきました。そして、このたびは我々の夢と希望である東京オリンピック・パラリンピックを前例のない、新しい様式へと変化させようとしています。 しかしながら出場するアスリートの皆さんには、この混乱に動じることなく、日頃の成果を思う存分、出し切って欲しいと思っています。日の丸を背負っているという誇りを忘れずに、大会までの残されたわずかな日々を競技活動に打ち込

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