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「ゴクツブシ」から「ごっくん」へ〜僕の沖縄ラジオ小噺〜

卒業 友よ 明日の卒業と共に 僕達は別々の道へ向かう 今は寂しさに満ちれども これが終わりではない むしろ始まりなのだ 困難な事も 愉快な事も これから起こる人生の醍醐味が 大きく手を広げて待っている お互いに日々を刻みつつ 再会を楽しみに生きるのだ さらば友よ また会う日まで

響き それは長いこと動かなかった 以前はあちこちに旅をした 人前で披露したり 仲間で楽しんだりして いつも共にいたが ふとした事で暫く離れていた そんな時ラジオから聞こえてきた ひやみかち節の速弾きの音 心に強く響く 部屋にある三線を手に取った 3月4日 やり直すには良い日だ

GW もうすぐ大型連休だ 今年も静かになりそうだけど やれる事はやっておきたい あれ?何か忘れてる? そうだ、あれに応募しなきゃ たしか連休明けまでだっけ まだ間に合うかな 一枚でも良いのかな 考える暇はないか とにかく気持ちを込めてみよう 文字だけでも良いのだから

出会い 映画を観に来たが時間が早かった 珈琲を買ってベンチに座り スマホを触っていたら 「ニャア」 いつの間にか子猫が側に座っていた 珈琲が温かくて来たのだろう 親猫を探したが見当たらない 子猫は珈琲が冷めても動かなかった 映画は今度にしよう こうして私達は家族になった

財布 姪が小さい頃 いつも財布をぶら下げていた 小さな可愛いがまぐち財布 ある日一緒に買い物へ行き 私が支払いに手間取っていると 姪は笑顔でがまぐちを開け 大量の1円を差し出した 有難うと受け取り 買い物を済ませ 全て財布へ戻した 自慢げな姪を見て お礼にお菓子を買って帰った

出来る 1人で出来る事 読書TV 映画を見たり 食事や買物に行ったり 色んな事が出来るし 時間も自由に使える でもね 1人より 2人の方がきっと楽しい 苦しみも悲しみも 喜びもときめきも 2人でなら分かち合えるから 出来る事の可能性は広がってく あなたがいれば 出来る事は無限大

寒中 押忍! それでは部員総出で寒中水泳を行う 準備は良いか? 押忍! では行くぞ、うぉー! 掛け声と共に皆が走り出す 部長! 何だ部員! ウチは合唱部ですよね? そうだ! 何で寒中水泳なんですか? 部長はしばし考え、やがて一言 知らん!と言って海に入っていった 明日退部しよう

うずまき 愛犬と公園へ散歩に出かけた 沢山の枯葉が落ちていて つむじ風に舞っていた やがて枯葉は集まりだし 渦を巻き始めた まるで大海の渦潮のよう それを飽きずに眺めていたら 愛犬に早く行こうと促された 焼き芋屋の声もして来た お芋を買って家に帰ろう 癒し〜芋♪

噂 ストアーの隅に霊がいるという 特に気にしなかったが 荷物を置くと翌日動いていたり オバーが拝み始めたり 子供が挨拶したりしたので さすがに怖くなってきた しかし店長の悪戯だった事が分かり 安堵した私は 瓶が宙に浮くのも悪戯ですかと聞いた 店長の顔は青ざめていた

群星 沖縄でも夜はまだ寒い 親子で星空観察するには早かった しかし夜空は澄んで星が良く見える 息子が聞いてきた おじいはあの星になったの? そうだよ いっぱいいるから寂しくないね そう…だね 笑顔の息子の頭をなでながら 涙が出そうで顔を上げた 満天の群星が私達を見守っていた

集う 知人がお店を開いたという 早速行ってみる事にした 知人に挨拶し注文をして席に着く 出てきたのは巨大なハンバーガー それはとても美味しく かなりの満足感を齎した 店の寄せ書き帳を眺めていると 顔見知りが来店した 仲間が集う場になりそうだ そんな予感にワクワクして店を出た

チョコ ある町に住む女の子 小さい頃から落ち着きがなく 毎日ちょこまかしてるから ついた渾名は「チョコ」 じっとしないものだから 動物みたいと例えられる始末 そんなチョコの動きが突然止まった じっと前を見つめている 視線の先には野球をする男の子 恋の始まりであった

変化 当たり前だと思っていた でもそれは突然に訪れた 事故かと思う様な炸裂音 公共の電波に乗せたそれは いつの間にか人々を虜にした MAIKOのマウスピース卒業 言葉の中にピースが入ってる ストアーの平和の象徴だったのだ 叶わぬ再開を願い 夏の空見上げて睨んだ

発注 ミスった パンを20個注文するはずが 200個注文してしまった 恐る恐る指導員の上司に報告する 彼女は言った  全部売れるまで帰さん 絶望的だった そこで気づく SNSへの投稿だ! 注文し過ぎたと宣伝したら完売した 上司は笑顔で言った  次は2,000個な 絶望的だった

雨音 雨が振り出した休日 部屋の窓辺に座り 雨音を聞くのが好きだ 見慣れた景色が白くなり 部屋の空気も変化する 雨が不規則なリズムを立て 時に激しく 時に優しく音を奏でる 風や雷も盛り上げ役だ やがて雨が上がる頃 蛙達の合唱で幕を閉じる 曇り空はまだ濃ゆく 雨音を愛でる日は続く

確かなこと 理由はないがある日突然 全人類に嫌われていると感じた 生活は変わりなく家族もいる なのに現れる孤独感 将来への不安か 現状に対する不満なのか ハッキリした答えは出ない でも一つだけ分かること 例え世界中から嫌われたとしても 私はあなたを好きでいたい

割引 某番組に応募したコーヒーの割引券が当たった 嬉しくて早速コンビニへ向かう 実は買うのが初めてな私 慣れない手つきでカップを取り 少し高めのコーヒーを選び 自慢げにカウンターへ向かい 商品を計算して 割引券を出し… 出し… 家に忘れた… コーヒーは美味かった

眼鏡 初めて眼鏡を作った 簡単な検査をして すぐにレンズが決定 次はフレームの選択 散々迷った挙句 シンプルな形と色を選ぶ 眼鏡をかけてみた 驚くほど遠くまでピントが合う 木に隠れた鳥も見えそうで ボヤけた世界に居たんだと気づく 外に出て空を見上げた 新しい生活が始まる気がした

自覚 自分は女優やタレントだと思ってた いや、間違いなくそうだけど この店に来るとどうも変 クイズで予想外の回答したり オリジナル俳句を詠んでみたり 思った事を言ってるだけなのに 周りは爆笑している 私はアイドル的なつもりだけど もしかして… アレなタレントと思われてる?