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WeChatが新しい有料サービスを始めました!

皆さんこんにちは。エンジョイジャパンの橋本です。中国のチャットアプリと言えば、「WeChat」「QQ」を連想する人が多いでしょう。2020年11月13日、テンセント社が2020年第3四半期の財務報告を発表しました。その財務報告によると、中国版の「微信」と海外版の「WeChat」の月間アクティブユーザー数は、現在12億人を超え、前年比で5.4%増加しました。これは、世界中の人6人に1人が「微信」もしくは「WeChat」を使用していることになります。

一方、QQの月間アクティブユーザー数は6億1,700万人で、前年比で5.5%減少しています。QQは微信・WeChatの月間アクティブユーザー数はQQのほぼ半分ということですね。

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微信・WeChatは月間アクティブユーザー数ではQQより多いのですが、アプリ内の有料サービスに関しては、QQの方が上回っています。現在、QQには多くの有料サービスがあります。例えば、「QQ会員(※)」「QQ秀(※)」「礼物商城(プレゼントモール)※」等があります。一方、微信・WeChatは長年無料で提供されています。これは、WeChatの魅力でもあります。

※QQ会員:QQの有料会員です。会員になると、QQ秀や礼物商城等のQQにあるサービスを会員価格で購入することが出来ます。

※QQ秀:自分の好みでバーチャルキャラクターに着せ替えが出来るサービス。

※礼物商城:QQの友達に送る仮想プレゼントのモールのこと。

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しかし、テンセント社は微信・WeChatのトラフィックを収益化する方法をずっと模索していたようで、先日有料サービスが2つリリースされることが確定したという報道がありました。

ここで、簡単にその新しくリリースされる2つの有料サービスをご紹介します。

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(1)公众号知识付费(公式アカウント記事の有料購読)

実は、2020年1月15日には、公式アカウント記事の有料購読サービスはすでにリリースされていました。ただ、このサービスはまだテスト段階で、大々的に公開していなかったため、今もなお一部の人にしか知られていません。現在、一部の公式アカウント運営者は、テンセント社から「付费功能邀请(有料機能招待)」のメールが届き、対象条件を満たせば、公式アカウント記事の有料購読機能を利用することが出来るそうです。利用することで、公式アカウントの記事を有料化することができるようです。ユーザーは読む前に先に支払いを済ませていないと、記事を読むこと、コメントを残すことが出来ません。記事を有料化にすると、公式アカウントの運営者は収益を得ることができますが、無料の時よりも質のいい記事が求められますので、容易なことではないですね。

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(2)红包封面付费(お年玉袋の有料化)

2020年の「微信公开课Pro(WeChat講義)」というテンセント社が主催するイベントで、微信・WeChatの創立者である「张小龙(ジャンショウロン)」は、お年玉袋の有料サービスを発表しました。そして、2020年1月10日、正式にお年玉袋のプラットフォームを立ち上げ、企業、政府、メディア、その他の組織の登録ができるようになりました。

お年玉袋のプラットフォームというのは、お年玉袋をオーダーメイドで制作することが出来るプラットフォームのことです。ユーザーはプラットフォームを通じて、独自のお年玉袋をデザインすることが出来ます。値段は、オーダーメイドデザイン1個につき10元で、最小ロット数が100個、最大1,000万個まで注文が可能です。今後はもしかしたら個人も使えるようになるかもしれませんが、現在のところ企業が対象となってます。企業は、自社のロゴやキャッチフレーズをお年玉袋の表紙にデザインし、ユーザーに配布することで、自社サービスの宣伝に繋がります。

以上、微信・WeChatの新しい有料サービスのご紹介でした。2つのサービスがユーザーにどのような影響をもたらすか、今後も追っていきたいと思います。気になることがありましたら、ぜひ橋本までご連絡ください。

メール:hashimoto@enjoy-japan.jp

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