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良いケアをしたいなら情報格差をなくせ!

情報共有が大切だということはどこも当たり前に言われていることだと思います。
今回はくらすばで、どのような情報共有方法をとって、どのような影響を目的としているか、一部をまとめてみたので参考にしてもらえると嬉しいです。

どうしても起きてしまう情報格差

情報の格差をなくそうとしても、日々の出勤日数や出勤時間、役職や職種の違いによりもっている情報にどうしても偏りが生じてしまいます。
できる限り頑張って情報を共有していこうと精神論ではどうしようもありません。

星野リゾートで有名な星野社長は、フラットな組織文化を強みとしていますが、そのために情報共有が大切だと言われています。
私たちもまだまだだという認識ですが、取り組みを紹介させてもらえたらと思います。

くらすばで使用している情報共有ソフト

私たちの利用者さんに関する情報共有ソフトは主に、ラインワークスとケアコラボです。

①ラインワークスの使い方
使い勝手は本当にラインです。いくつかグループを作成してグループ分けしたカテゴリーに合わせて情報を共有していきます。

●外部との信頼関係の構築に
デイサービスでは体験利用、振替利用、新規依頼、利用キャンセルなどが生じます。基本的には生活相談員や管理者という役職の方々が管理されていると思います。しかし、管理する人に限りがあると、その人が席を外していたり、お休みだったりすると先方とのコミュニケーションに滞りが発生する確率が高くなります。

管理者、生活相談員の情報共有

写真のように、電話対応や家族さんと対応をするときにある程度頭に入っているとすぐに「管理者や生活相談員に代わります」と言わなくとも要件を完結することができるようになってきます。また、「私は知らないんですよ、、、」という表情をすることが少なくなるので外部の人たちから信頼を落とす確率も少なくなります。

●利用者さんの状況をタイムリーに情報共有
利用者さんはデイサービスに来ることになったものの、気分不良(精神・身体)がある場合もあります。基本的に迎えに行ったときや送迎中に今日の様子を伺うことが多いです。
しかし、お聞きした内容をすぐに出勤中のスタッフに情報共有することは意外とコストがかかります。

例えば、6人が出勤したとして、自分以外の5人全員に口頭で伝えきるのは結構難しいです。そのような時こそ、ラインワークスのチャットを使えば即座に情報共有することが可能になります。事前に予備知識を入れることができるので、情報を聞いた人に「どういうこと?」とさらに詳細な情報を取りにいくきっかけにもなります。

利用者のタイムリーな情報共有

事前に利用者さんの状況をキャッチできていれば、精神・身体状況に合わせたケアが可能になるので、利用者さんからの満足度も高まるはずです。

②ケアコラボの使い方
日々の介護記録はケアコラボというソフトを使ってスマートフォンで記録を行っています。

写真や動画つきで投稿できるため、文字よりも詳細に状況を理解することができます。また、記録を確認するときは、利用曜日からの確認、利用者個人からの確認のどちらからも可能なので状況把握を行いやすいです。

一般的にはパソコンやタブレットで記入することが多いと思います。しかし、台数が限られていることもあり、気になったときに確認することが難しいのではないでしょうか。
日々の記録を通して、出勤日数・時間の少ないパートスタッフさんも入浴方法やその人に合った作業内容の提案を行えるきっかけになっていると思います。

ケアコラボには、日々の記録を家族と共有することが可能です。日々の活動の様子、私たちの振る舞い、アセスメントしたことなどを家族に共有しています。家族と共有することで信頼関係ができてくるだけではなく、適切な情報がさらに返ってくるのでケアの質を高めることにつながっています。

管理者や生活相談員のような職種や立場だと普段から家族と接する機会があります。しかし、現場の介護職だと家族から直接ケアにかんするフィードバックを得ることはほぼありません。ケアコラボを通じて、日々のケアに関して、家族からフィードバックがあると自分たちのケア実践がよかったのか、それともまだ改善点があるのかわかるようになってきます。

これまでランワークスやケアコラボを通した情報共有について記載してきました。一番メリットを感じるのは、利用者さんはじめ、家族やケアマネさんなどあらゆるところで情報が整っていたら意思決定がしやすくなることです。

これからは、法人や事業所らしい意思決定はどのようなものなのかが整理されてくるとより意思決定しやすくなるのだろうと思っています。

情報共有が起こりやすい組織文化

お互いを知るということ
まず前提として、お互いが何者かを知らない中で相談し合ったり、情報共有を行っていくのは心理的ハードルが高いものだと認識しています。
どのような性格なのか、どのような価値観なのか知ることで、相手に合わせたコミュニケーションを取ることができるようになり、仕事の話が円滑に進めていけます。

まだ常勤スタッフであれば雑談も含めて他者の仕事への価値観や性格を感じ取れる時間があります。しかし、非常勤スタッフは勤務時間内での余白が少なく単に業務を遂行して終わりとなりがちです。他のスタッフと対話する機会が圧倒的に少なくなります。

お互いを知る機会をつくるために以下の2つのアクションを会社として行っています。

  1. スタッフの入退職にともなう歓送迎会、忘年会などの非同期的なコミュニケション
    仕事に限らずその人の人となりを知る機会として重要だと捉えています。最初は正直なんとなく必要なのだろうと思い始めてみました。スタッフのことを大切に思っているというメッセージでもあるのですが、コミュニケーションの踏み込み方にも影響を与えて、仕事のパフォーマンスも上がっているように感じます。

  2. 月一ミーティング
    月に一回業務後に仕事に対する議論をしています。会社の売り上げや経費などの説明、今後に向けて考えていること、日々のもやもやを共有したり議論しています。
    数か月前から「もやもやボックス」という取り組みをしています。日々、ケア業務を行っていたら、「この対応でよかったのか?」などと利用者に関すること。それ以外にも、駐車場の使い方が不便、在庫管理ができていない、家族対応等、もやもやボックスの内容は多岐にわたります。
    すぐに共有できないもやもやを、ボックス(投書箱みたいな)を設けて、月一ミーティングの際に議論しています。

    歓送迎会の取り組みとは違い、仕事に対する議論がベースとなります。一つ一つの疑問点を議論していくと、組織として何を大切しているのかという共有認識が生まれていくるのだと感じています。
    「この場合はこのケアが、くらすばっぽいな」と意思決定できるようになっていくと嬉しいです。

    そして、もやもやボックスを通して、「私の意見も受け入れてくれるんだ」という安心感がとても大切で、チャレンジしてみようという空気感を醸成していくのだと思っています。

本当に簡単ではありますが、くらすばでの取り組みを紹介させてもらいました。まだまだ情報共有不足によるミスは起こることはあります。


情報共有は大切です。やれば成果もでます。
ただ根気が必要です。

諦めずに頑張っていきます~~~!!



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