見出し画像

拓くを実践する拠点をめぐった視察記録

11/12-13で東京から神奈川行ったりきたりの旅でした。以前から自分が行ってみたいと思っていた拠点や人を巡らせてもらいました。

  • 1日目(11/12)

ボーナストラック


僕には建築のことやランドスケープのことはよくわかりません。しかし皆さんがとても気持ちよく過ごしているのが伝わってきました。もちろん僕もです。緑の配置や、路地の蛇行具合、テーブルや椅子など什器のラフさ、、、 こだわってお金を使うところと、費用を抑えながらラフな気軽さ(関わりやすさ)のバランスがとても良いように感じました。風の抜け感も相まってとても気持ちよかったです。

この施設を取り仕切ってそうな方が、看板の配置を検討していた時、「これなら、車椅子の方も通れそうだねぇ」と自然と言われていたことにはびっくりでした。自然とその目線(福祉)があるんだから、優しい空間になるはずだよなと思います。

日記を専門とされているお店のコーヒー

テナントに入ってる全てのお店からは商品へのプライドと優しさを感じ、凄いの一言です。僕はカレーライスと日記専門店が出しているアイスカフェラテをいただきました。どうやってこんなにも素敵なお店さんを入れることができたのか聞いてみたい!

各々がそれぞれの小さい空間をつくって楽しんでいるよう感じる写真。
公園では、子どもから大人まで様々な用途で様々な過ごされ方をされている。

ボーナストラックの付近には、豊かな日常が流れていました。ちょっぴし北欧の雰囲気も感じる豊かさです。

小杉湯となり

知り合いも関わっており、以前から気になっていた小杉湯さんへ。 銭湯を軸に地域との関わりを積極的に持たれている場所です。 ふらっと歩いていたら、小杉湯となりのスタッフさんが声をかけてくれて、小杉湯となりを見学させていただきました。
小杉湯となりは、会員制のコワーキングスペースや会員の方とコミュニティスペースが併設されています。 小杉湯で銭湯に入ることができるので、お風呂なしアパートに住んでいる方もおられるようです。銭湯のある暮らしも良いですね。

写真を撮ることはできませんでしたが、施設内に掲示板があり、銭湯をきっかけに、さまざまな人の居場所になっているんだなと感じました。 「毎週〇〇やります!」、「〇〇な人を募集してます!」などと、誰かの呼びかけに誰かが呼応して企画が成り立つこともあるようです。

些細なことを相談できたり、純粋にお話できて安心できる環境があるって本当に素敵だなと思います。

高円寺アパートメント

リノベーションスクール関係で知っていた場所です。知人にも紹介されたので行ってみました。
1階が店舗兼住宅になっていたり、アパートの敷地内に芝生広場がありとても気持ちの良い空間でした。

子どもがシャボン玉で遊んだり、大人のカップルが会話を楽しんだり、、、
30分~60分の滞在でいろんな使われ方をみれたような気がします。

僕がいいなと思ったところは、そんなにも、建物自体の大規模なリノベーションをしていないのかな?と素人ながらに思うのですが、良い心地を作れているということです。

大家(運営)として、テナントさんとの密なコミュニケーションやイベント等の企画力はもちろんだとは思いますが、「っあ!こんな工夫で空間ってよくなるんかも?」と感じれたのは嬉しかったです。

  • 2日目(11/13)

ミノワホーム

ミノワホーム(特別養護老人ホーム)を運営する社会福祉法人愛川舜寿会の看護スタッフをされている加藤さんにアテンドしていただきました。
ミノワホームの代表的な取り組みはなんと言っても、外壁を壊して中庭を地域へと解放させたプロジェクトです。

http://www.yuki-enishi.com/gekidou/gekidou-27.pdf

法人経営者の意思決定と実行力、現場スタッフのやりきる力。
見事だと思います。そして、自分たちだけでやるのではなく、専門家とともに実施しているところもセンスを感じざるを得ません。

座れるように配慮した花壇。法人のお祭りではたくさん人が座るそう。
車いすの人やしゃがみ込むのが大変な人にも配慮した花壇。地域の方も一緒に管理してくださっているよう。

春日台センターセンター

ミノワホームを運営する社会福祉法人愛川舜寿会が運営する多機能福祉拠点です。同一敷地内に、小規模多機能施設、ランドリー(就労支援)、コロッケ店、コワーキングスペース、コモンズルーム、グループホームがあります。本当に多機能なのです。

春日台のセンターだとプライドを感じる佇まい。
春日台コロッケ。ランドリーの待ち時間にもいいかも!!飲食ってその場所に行く目的になりうるから素晴らしい!
子どもの施設の陶器でワークショップをしながらつくったタイル。地域の方も参画できる過程のデザインを感じる。
子どもたちも自分たちの空間のようにつかっていて、コモンズ的な雰囲気を感じる瞬間だった。

見学に行かせてもらったのは日曜日でした。きっとこの場所は平日にたくさんの方が訪れる日常の空間なのだろうと思います。

ヨリドコ小野路宿

訪問看護ステーションと地域に開かれたパブリック機能をもった施設や飲食店が併設されている空間です。運営されている法人は、療養病床や一般病床をもつ病院があります。病院で待つだけではなく、自分たちからも地域の方と積極的に関わっていこうという意図のもと計画されたようです。

この日は竹細工の教室が開かれている。

素敵な建物は既存の建物をリノベーションしています。

地域に住まわれる方々が次々と来られてた。
敷地内にある畑。

今では綺麗に整備されつつありますが、当初はあえてほとんど整備をしなかったと言われていました。最初から計画しすぎず、流れに身をまかせることで、地域の方が参画できる余白をつくられていたのだろうと思います。

それもあってか、いろんな人達が自分たちの庭のような感覚で遊びに来られたり自分のテリトリーを守るように活動をされていました。

============================
2日間、現地でともに過ごしてくださった方々、本当にありがとうございました。とても良い時間を過ごすことができました。

今回の視察で改めて自分が見てしまう大切としているポイントが分かったような気がします。法人・民間・公的機関が所有している空間や建物を、他の方々が日常的にあたかも自分のもののように振る舞い大切に扱っているのかということです。
その人のストーリーとして、空間や建物が埋め込まれているときに「っお!なんかいいな!」と感じます。きっと居場所となっている瞬間なのでしょう。

暮らりもそのようなコモンズ的な空間になっていけるといいなと、、、、
そして、そんな豊かな空間や建物を社会に増やしていけると嬉しいな!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?