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【これからどうなる】カーボンニュートラル時代の車たち

 橋本エンジニアリングでは毎週月曜日の朝、本社の全社員で朝礼を行います。朝礼では社長のスピーチがありますが、少し前にEV・水素・内燃機関など自動車のこれからについてスピーチがありました。

改めて考えてみると、ガソリンエンジン以外の動力源って何があるのか、それぞれどんな特徴があるのか知らないことばかり。
(PHV、FCV、CNG・・・略称多すぎ…)

そこで今回は、自分自身の勉強も兼ねて自動車の動力源について調べてみました!


【EV系】

まずは今話題のEV(電気自動車)からご紹介します。

・電気自動車(EV)

 電気自動車はモーターバッテリーを搭載した車です。もはや説明不要ですね。航続距離や充電時間などに課題があるものの、次世代自動車として最も注目されています。

・ハイブリッド(HV)

 これもほとんどの方がご存知だと思います。エンジンモーターバッテリーを搭載した車両で、エンジンの苦手分野である「発進・低速走行」をモーターでカバーすることで、低燃費を実現しています。

・プラグインハイブリッド(PHV,PHEV)

 HVではあるが、プラグを車に差し込んで直接バッテリーへ充電できるようにし、よりEVのメリット(エンジンを使わず走行)を長く使えるようにしたのがPHVです。EVのメリットである燃費に優れた点とガソリンのメリットである長距離走行の両方が使えます。ちなみにPHVとPHEVは同じ意味です。

PHVとPHEV、メーカーによって呼び方異なるが同じ意味

・燃料電池自動車(FCV)

 いよいよ分からなくなってきました。
FCVは圧縮した水素を化学反応させ、その過程で得られる電気をバッテリー→モーターへ繋いで動かす仕組みの車です。航続距離の長さや充填時間の短さ、有害物質の排気ゼロなど車としての完成度は高いですが、水素を圧縮する過程で大きなエネルギーが必要になる、水素ステーションのインフラ整備にコストが掛かるなど課題も多いです。

【水素系】

・水素自動車

 先ほどの燃料電池自動車(FCV)にも水素が使われていましたが、こちらは燃料として直接水素を使用する車です。従来のガソリン車のようにエンジンを使用するため、エンジン技術を活かせる点もメリットです。しかし水素の製造工程でエネルギーを消費する必要があります。水素自動車の歴史は古く、1800年代初頭には水素自動車が存在していました。

【内燃機関系】

・ガソリンエンジン

 レギュラー、ハイオクを使ったエンジンのことです。説明は不要ですね。

・ディーゼルエンジン

 軽油を使ったエンジンで、バスやトラックなどで使われています。日本で軽油はレギュラーより安い値段で取引されていますが、海外ではレギュラーより高く設定されている国も多いようです。高出力で燃費が良い点が特徴です。

・バイオ燃料(バイオエタノール、バイオディーゼル)

 植物由来のエタノールで、安く大量に生産できる穀物などから生成されます。燃焼過程でCO2が排出されますが、植物を育てる過程でCO2も吸収するため、トータルで考えればCO2排出量はゼロとなります。ただし、バイオ燃料への製造工程でCO2が発生する可能性は捨てきれません。
アメリカやブラジルではほとんどのガソリンでバイオエタノールが10~25%混合されています。

・天然ガス自動車(CNG)

 天然ガス自動車はガス産出国などで普及しています。日本でもバスやトラックで採用されていますが、日本では法律でボンベの製造後15年で交換しなければいけないため、ほとんどが15年以内に廃車となっています。ガソリン車よりは排気ガスがクリーンでどの車種にも対応できますが、車両価格や普及面、天然ガスステーションなどインフラ面での課題が残っています。

・LPG自動車(液化石油ガス)

 LPGは石油や天然ガスの副産物として生成されるプロパンを液化したものです。排気ガスはガソリン車よりもクリーンで、日本ではほとんどのタクシーで採用されています。(タクシーはガソリンじゃなかったのか!)
燃料単価もガソリンや軽油より大幅に安く、税金もほとんど掛かりません。日本で普及しなかった要因は充填ステーションがガソリンスタンドに比べ少なかった点が挙げられます。世界的に見るとこの10年で2000万台増と急速に増加してきており、海外では注目が集まっています。

【まとめ】カーボンニュートラルとは何か

 日本政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体として0にする目標を立てています。

(出典)国土交通省「運輸部門における二酸化炭素排出量」

国土交通省の資料によると、日本全体のCO2排出量のうち自動車が占める割合は15.1%となっており、産業部門の中で最も多い割合を占める鉄鋼業(日本全体のうち14%のCO2排出量)と比較しても大きな割合を占めていることが分かります。

 カーボンニュートラルを実現するためには、車自体が温室効果ガスを排出するかだけでなく、製造工程やエネルギー源の段階から廃棄まで含めたライフサイクル全体で考えなければなりません。

今後どうなるかは分かりませんが、ガソリン車も含めまだ様々な可能性がありそうです。個人的にはLPG自動車が面白いなと感じました。
それでは次回もお楽しみに!


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