岡山のおすすめ/行きたい（2019：岡山芸術交流編）
※2018年7月に投稿した（こんな時だから）岡山のおすすめ/行きたいから岡山市の部分を抜粋、加筆しています。市外編も準備中。
私の実家は岡山県岡山市（最寄駅：JR東岡山、県南東部）にありまして、ここ2年くらい、仕事でも岡山県の地域アーツカウンシル事業「おかやま文化芸術アソシエイツ」に関わっています。
岡山県はそもそもこんなところ！という私的なおすすめや自分もこれから行ってみたいと思っていたスポットなど、まとめてみました（の2019：岡山芸術交流編です）。詳しい情報を知りたい方は、わかる範囲でお答えしますのでお気軽にお訪ねください。
岡山市街地のおすすめスポット・イベント
旭川にうかぶ 後楽園
金沢の兼六園、水戸の偕楽園にならぶ日本三大名園。他よりもぐっと知名度が落ちる気もしますが汗、一級河川の旭川（桜並木も素晴らしい！）の中州にうかぶたたずまいや、コンパクトながら様々な景色が楽しめる庭のつくりがなかなか素敵です。通常非公開や有料貸出の建物の特別公開や解説、備中神楽の定期公演（芸術交流会期中は11月17日に開催）なんかもやっています。
歴史を引き継ぎつつも変わりゆく出石町のまちなみ
後楽園の入口となる出石町。岡山駅から路面電車で数分の「城下」で下車して、ぜひゆっくりと歩いてみてください。戦災で焼けてしまい、古い建物がほとんどなく碁盤の目状に整備された駅前エリアと異なり、焼杉を使った木造家屋など古い建物が残りながら、リノベーションや新築による趣ある建物が並ぶまちなみが現れます。
岡山芸術交流の会場でもある旧福岡醤油建物、関連プロジェクトA&A「ジョナサンハセガワ」、メゾン キツネが手掛けるカフェ「カフェ キツネ」初となるコーヒーロースタリー「カフェ キツネ ロースタリー」などの新しい動きもあります。
天神山文化プラザ、岡山市民会館などのモダニズム建築
「城下」から後楽園へ行く道すがら、少し寄り道をすると天神山文化プラザ（前川國男）、岡山市民会館・RSK山陽放送会館（佐藤武夫）、など、1960年代のモダニズム建築を見ることができます。いずれも岡山芸術交流の会場として活用されています。写真の天神山は、ホールやギャラリー、練習場をそなえ、県民・市民活動の拠点となっている文化施設。私が高校生の頃は図書館が入っていて（現在は新築移転）よく通っていましたが、よく見ていませんでした汗。おかやま文化芸術アソシエイツの事務所もここにあります。
岡山駅近の イオンモール岡山
2014年末に開業。別にイオン好きではないのですが、郊外型ではなく、駅直結で地下2階地上8階建て（駐車場も一体）という都市型モデルということでどんなもんなのか。必ずしも順調ではなさそうですが、興味のある人はいちど見ておくのも良いと思います。
5階にはハレマチ特区365という岡山のものづくりにフォーカスしたコーナーがあり、デザイングッズのお土産などを探すのにはおすすめです。
元祖集合店鋪 岡ビル百貨店
こちらも駅近く（イオンと同じく5分くらい）ではあります。戦後復興の動きの中で、当時（1951年）では全国的にめずらしい、1階が店舗で2・3・4階が住居という職住一体型の大型施設として建てられたそうです。老朽化が進み、テナントもだいぶ空いてきていますが、岡山唯一の小売市場として頑張っています。気軽に入れるお店としては、セルフで楽しめる松下うどんなどがおすすめです。
ものづくりやコミュニティに関わるお店がならぶ 奉還町
いかにもな寂れた雰囲気の商店街なのですが、ぽつぽつとテナントが入れ替わっていて、飲食店、セレクトショップ、ギャラリー、ゲストハウスなどなど。ものづくりやコミュニティに関わる小さな場がだいぶ増えてきました。ゲストハウスとりいくぐるもあるNAWATE、HAHU 本と手しごと、ONSAYA COFFE、Satelliteなどがおすすめです。画像提供：岡山県
S-HOUSE MUSEUM
個人コレクターである花房香が設立し、3年を迎えたコンテンポラリー・ミュージアム。展示する作家を固定し、10年計画で作家ごとに毎年新作を加えて展示し続けるなどのコンセプトは国内ではとても珍しいものです。例えば瀬戸内国際芸術祭などにも参加し、その場でしか見ることのできない作品を多く手がけている現代芸術活動チーム目【め】は、各地での展示後に役目を終えた作品パーツの一部をコラージュして1つの空間をつくりあげていて、ファンには興奮ものです（作家により、毎年の更新状況に差があるようです）。
元々は個人住宅として建てられたという現SANNA（妹島和世＋西沢立衛）による建築を周防貴之が回収したという空間の雰囲気もあいまって、小規模ながら非常にエキサイティングな場が生まれています。岡山駅から数十分、車かバスで移動する必要があるのと、週末のみの開館なので注意。
ラーメン屋で食べる デミカツ丼
岡山の食といえば、ばら寿司、鰆、牡蠣、白桃、シャインマスカット、きび団子、えびめしあたりがあげられがちですが、B級グルメ的なものとしてこれをあげておきます。卵とじのカツ丼とも、愛知の八丁味噌を使った味噌カツ丼とも異なり、デミ（ドミ）グラスソースをかけたものになります。お店でメインをはるというよりは、ラーメン屋のサイドメニュー的においてあるところが多くて、それぞれ独自の味を出しているのも面白いところ。個人的にもソウルフードかなと。岡山駅構内の匠（改装休業中？）、駅前の野村（ここがつくりはじめて広がったようです）、芸術交流の会場エリア近くのやまと、だてそばあたりをおすすめします。
岡山芸術交流開催期間中に市街地で開催されている展覧会・イベント
9/25～10/6（月・火曜休）11:00-19:00（最終日は18:00）／カフェゼット
青地大輔「瀬戸内の光」出版記念写真展 A Night in Setouchi
9/28〜11/4（月曜休）9:00-17:00／岡山県立美術館
熊谷守一展、太田三郎展
※芸術交流会場の天神山プラザに隣接しています
10/5 8:00-15:00／岡山神社 ※芸術交流会場
蚤の市
10/5-6 12:00-20:00／OF、奉還町4丁目ラウンジ・カド
えがしらはなこ「おかやま春日町のnew lagoon」「おかやま奉還町のnew lagoon」
10/5-11/10（火曜休）11:00-19:00／アートスペース油亀
カレーのためのうつわ展
10/6 4:00-10:00
備前岡山京橋朝市 facebook
11/8-12/15 9:00-17:00／岡山県立美術館
第九回 Ｉ氏賞 受賞作家展
11/15-24 17:00-20:30／岡山後楽園
秋の幻想庭園
11/16-24 10:00-20:00／コマコーヒーストア
SAGYOの試着室"閉会の儀"
11/16-12/1 10:00-16:00／護国山曹源寺境内のお庭と書院
Zen & Be-zen Ⅲ「Installations in a Zen Garden -知足-」
11/23 15:50〜18:04／シネマ・クレール
マシュー・バーニー『リダウト』上映（芸術交流連携プロジェクト）
11/23 17:00- , 24 14:00-／ENTER WAKE BASE（和気駅前）
OiBokkeShi『認知の巨匠』
喫茶・食事処 ※芸術交流と合わせて訪れやすそうな場所を中心に
cafe moyau、CCCSCD…旭川を臨む席での飲食もできます
城下カフェ、コマコーヒー…城下交差点至近のカフェ。城下カフェはランチもいい感じです。コマコーヒーは2階で入口が少しわかりにくいですが、眺めがいいらしい。
山珍…食べ歩きできる豚まんが買える中華屋さん
つむぎコッペ…表町商店街入口、時間のない方に。テイクアウトメインの種類豊富でリーズナブルな調理コッペパン屋さん。
スーリィー・ラ・セーヌ…イートインもできるフランス菓子屋さん。10/7〜9は開店記念フェアで生菓子15%、焼菓子35%OFFらしい。
クワイエットビレッジ…シンフォニーホール裏。カレー好きの間で知られる名店。
おかべ…シンフォニーホール側。数量限定ランチもやっている豆腐屋さん。
城下公会堂…シンフォニーホール向かい。岡山らしい、若者文化のにおいがするカフェ、ランチもあり（平日だけかも）
成田屋…地元民御用達のローカルチェーン安居酒屋、市街地に数店舗あり。鳥酢・湯豆腐など。
竹浜…岡山駅前。ランチで食べられるさわら丼がうりの居酒屋。
渡海屋…岡山駅前でコスパよく騒がしすぎない場所で地物・酒も少し楽しみたい時にちょうどいい居酒屋。
さかばやし…岡山駅近くの日本酒店。食事はそこそこでいいから岡山の地酒をとにかくいろいろと飲みたいという方に。イベントもよくやっています。
季節料理かたやま…岡山駅近く。ある程度しっかりとお酒や地物を味わいたいという方向けに。予約推奨。
たま商店…岡山駅近く。こちらもしっかりと楽しむ創作居酒屋系の人気店（らしい）。未だ入れたことがないので…予約推奨。
米屋のにぎりめし 山田村…時間のない時のテイクアウトに。岡山駅ビルの新幹線改札近くにもお店があります。
※ラーメン、デミカツ丼については先の項目をご参考ください
宿泊処 ※芸術交流と合わせて訪れやすそうな場所を中心に
リクエストが多いので、簡単にまとめましたが、岡山は平均的な宿が多い印象（実家に帰りがちなので安いところにしか泊まったことがない）。男性の方は、サウナ系も探せばけっこうあります。
A&A …岡山芸術交流に合わせて、実行委員会の構成団体のひとつである石川文化振興財団が独自にはじめたアーティスト×建築家によるアートホテル。
コンフォートホテル岡山…岡山芸術交流のメイン会場である旧内山下小学校までのアクセスがよいビジネスホテル。
後楽ホテル…岡山駅近くのビジネスホテル。飲屋街も近いのですが、緑道公園沿いなので雰囲気良し（らしい）。
ANAクラウンプラザホテル岡山…岡山駅&バスターミナル直結でとにかく便利。旬のフルーツが楽しめるダイニングも人気。
ヒバリハウス…岡山芸術交流開催エリアに近く、アーケードのある商店街の一角に位置するゲストハウス。ドミトリーのみですが独立タイプで、きれい目/新し目なのでゲストハウス初心者でも安心。
とりいくぐる…岡山芸術交流開催エリアとは、岡山駅を挟んで反対側の奉還町エリアにあるゲストハウス。岡山にはじめてできた、ほどよいホスピタリティとご近所MIX感のあるところです。個室や別館もあり。
KAMP…とりいくぐると同じく、奉還町エリアにあるゲストハウス。ドミトリーは2段ベッド&仕切りが簡易目なのでゲストハウスに不慣れな方はご注意を。
市街地以外のおすすめスポット・イベント
ベネッセアートサイト直島：犬島 http://benesse-artsite.jp/
ベネッセアートサイトの施設がある直島、豊島、犬島、女木島のうち、直島と豊島は香川県になります。犬島だけが岡山県で、しかも港（宝伝）が駅から遠いのでなかなかアクセスし辛いです（2019年より運行中）。しかし、精錬所跡地、三分一博志の建築、柳幸典の作品が一体化した精錬所美術館だけでも訪れる価値があります。小さい島なので、その他の作品も30-60分で見ることができます。最近できたくらしの植物園も、どちらかとえば荒々しい犬島の風景の中に和やかな空間をつくりだしていて素敵な場所になっています。写真は維新派の演劇公演の時の様子（2010年）。
西大寺 会陽（はだか祭り） http://www.saidaiji.jp/eyou/
岡山県内では最も知られているお祭りだと思います。冬の一番寒い時期に裸で男たちが棒を取り合うという、ありがちな筋書きだったりするので、県外や地元の祭り好き以外は実際に見に行ったり参加したりする人がそこまでいない印象ですが… 今年はじめて見に行ったのですが、棒をとりあう（上から落ちてくる）ための場所取りで大騒ぎするくだりまではさておき、そこから誰が持っているのかを探りながら（所定の場所に届けるまでに奪ってもいいらしい）、裸の群衆が一変、無言でうごめく異様な雰囲気が予想外でおかしかったです。いろいろと作戦があるようで、参加してみるのも面白いのかなと思いました。画像提供：岡山県
お土産など
雄町の酒米
お酒があんまり飲めないのですが、私の実家の町名が実は「雄町」と言いまして、日本酒好きの方には酒米の銘柄としてとして知られている発祥の地です。瀬戸内気候だからこそ育てやすい、稲穂の背の高い品種になるのですが、それを品種改良して育てやすくしたのが、シェアで先を行く山田錦と五百万石だそうです。残念ながら雄町自体に酒蔵はたぶんないのですが、県内を中心にいくつかの地域で雄町を育てていたり、酒米としてお酒をつくったりしています。写真の備前・赤磐地区の蔵元、倉敷の「燦然」、真庭の「御前酒」あたりの商品をおしておきます。総社ではヨイキゲンという蔵元が「碧天」「福幸」などで使っているようです。
大手まんぢゅう（饅頭）
甘酒などでつくった薄皮に上品な餡を包んだお饅頭で、雄町などにある工場だと出来立ての暖かいものを買うことができます。もちろんそのままでも、冷やしても美味。一応、日本三大饅頭などと呼ばれているそうです。きびだんごはありきたりだなと思っている方は、岡山駅など各所お土産やさんにあるはずなので、是非ご入手ください！（倉敷だと藤戸饅頭というのがあるせいか、あまり見かけないです）
白桃やマスカットなどのフルーツ
7〜8月にかけては白桃（清水白桃、白鳳などがおすすめ！）、8〜10月にかけてはマスカット（シャインマスカットや瀬戸ジャイアンツ）やぶどう（巨峰、ピオーネなど）が美味しい季節です。
産直が間違い無いですが、商店街の果物屋さんや、岡山駅前の天満屋ハピーズ（イコットニコットB1）、イオンなどでも売り切れていなければ安くて美味しいものを入手できると思います。駅構内のお土産屋さんでは基本、贈答用のもののみを扱っているようです。（新幹線改札内では、たまに傷物がお得に出ている様子）
フルーツパフェに力を入れているお店も多いので、休憩を兼ねて楽しむという手もあるかと思います。
勢いでまとめたので多少の誤りがあるかもしれません。岡山に興味を持っていただけたら何よりです。今年は瀬戸内国際芸術祭と岡山芸術交流が開催されていますので、岡山にいる時間を増やしていろんな方を県内でご案内できたらなぁ、とも思っています！ ご興味いただける方は、引き続きフォローをよろしくお願いします。
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