倉敷・真備の放課後等デイサービス 「ホハル」 支援と岡山の様子
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倉敷・真備の放課後等デイサービス 「ホハル」 支援と岡山の様子

3連休の最終日、その翌日(7月16日/月・祝、17日/火)と、豪雨災害で大きく報道されていた岡山県倉敷市真備町(尾崎地区)へ支援活動に行ってきました。一緒に仕事をしたこともあるアーティスト、滝沢達史さんおよびご家族がはじめたばかりの放課後等デイサービス 「ホハル」が水没したため、その再開へ向けた作業、その様子の映像撮影、編集をしました(クラウドファンディングサイトで公開中)。また、岡山市内の実家や仕事場で家族や知人との会話を通して様々な気づきがありましたので、記録にとどめておきたいと思います。

真備町(尾崎地区)の様子

ホハルは高梁川、小田川の合流部からは少し離れた尾崎地区というところにありました。新倉敷駅から15分ほど、県道54号線を北上し、小田川と並行して走る井原鉄道を超えて国道486号線を西に入ってすぐあたりにあります。

朝は8:30頃、迎えの乗用車での現場入りでしたが、道路は思ったより混んでなくてスムーズに到着しました。ホハルのある国道沿いの歩道には災害ごみが積み上げられており、ホハルを含め、自力で処理施設へ搬出していると思われる家の前だけが空いている状態(回収車は見かけませんでした)。国道沿いでその状態ですから、路地に建つ家などでは大変な状態であろうことがうかがい知れました。各所で片付け等の作業をしていると思われる人がたくさんいらっしゃいました。様々な生活用品や家電類などは想像がつくと思いますが、土壁の家などでは濡れた部分を壊して捨てるという作業にかなりの労力と時間がかかり、廃棄も相当量になるそうです。

元のまちの姿は知らなかったのですが、のどかな田園風景を眺めながら移動していくと、住宅とお店が集中しているエリアが現れてくる、典型的な岡山の郊外部だなという印象を受けました。そんなまちの、ある場所から景色が全て急に土色になり、建物は一見そこにあっても全て水に浸かってダメージを受けているのがはっきりとわかり、派手に壊れている土手も道路がある(一部はもう直っている)。大きなトラックや特殊車両、救急車が常に走り、交差点には警官が立ち、空にはヘリコプターが飛んでいる。ここが災害現場である事を強烈につきつけられ、それが人ごととは思えなず大きなショックを受けました。

散水車が常に走るようになっていたからか、土埃は思ったよりひどい状態ではありませんでしたが、これは尾崎地区の交通量や人の往来、もしかしたらごみの量などもそこまで多くなかったからかもしれません。私は、ごみの処理で吉備路クリーンセンター(真備町箭田)に同行した以外はほとんどホハルにいたため、尾崎地区の様子ということになります。

ホハルの様子

ホハルの滝沢さんはご自宅が無事だったので、生活の拠点があるし、10分車を走らせればだいたいのものは買いにいける状態。再開へ向けたfacebookページで報告されている通り、お知り合いを中心に手をかりて片付けがかなりはかどっていて、私がいた両日の主な作業としては、消毒前の建物の洗浄、使えそうな什器や机・椅子の掃除、側溝の泥かき、濡れた重要書類の救出など。滝沢さん自身は指示出しから作業、この後各種工事に入る業者さんとの打ち合わせ、支援団体等の訪問対応など、とても忙しそうにされていました。

作業は家族、職員の方と、自身のつながりで集まってくれた方のみでほとんど進めていたので息も合い、超特急で進んでいきます。16日は人手も18人と多く、作業も時には無理もしつつ休憩多め。はじめましての自己紹介もあったため、作業や休憩の合間にはそれぞれの縁や興味の会話が自然に生まれ、時には笑いもこぼれる前向きな雰囲気にあふれていました。それはやはり切ないことに、アートプロジェクトの制作の現場にとても似ていました。

しかし、酷暑でした。立っているだけでも汗が噴き出しますので、水分と塩分だけは本当にこまめにとらないといけません。報道にも出ていましたが、熱中症の急患を乗せていると思われる救急車をよく見かけました。

15時くらいには作業を終え、スーパー銭湯「満天の湯 倉敷店」で汗を流して、帰る方を新倉敷駅まで送り、宿泊組は滝沢家へ。滝沢さんご本人はそこからクラウドファンディング関係のデスクワークという連日の流れができていました。私も実家に帰ることもできたのですが、映像の打ち合わせ時間も必要だし、移動の時間も有効に使うため泊まらせていただきました。

持って行き役に立ったもの

知人の支援で記録も担当、荷物を運ぶ手段や置き場所もあり、しかもフェーズがかなり進んでいる場合なので参考になる/ならないがあると思いますが、私が「持って行き役に立ったもの」をあげておきます。その他にもいろいろあると思いますが、一般的に必要とされているものは様々な団体の情報発信や報道でわかると思いますので割愛します。

・防塵マスクと普通のマスク(防塵マスクは土埃の少ないところや屋内作業ではわずらわしいので使い分けました)

・ゴーグルとサングラス(目があまり強くないので使い分けました)

・冷えピタor氷嚢と手ぬぐい(おでこや首筋につねに固定しておくとずいぶん違います。冷えピタは貼るだけだとすぐはがれる)

・ゴムつき軍手(細かい作業も多かったので万能でした。ゴム手袋と使い分けがベスト)

・安全靴(長ぐつも持参しましたが、清掃のフェーズになってくると脱ぐ機会も多くこちらを多く履いていました)

・お風呂セット(旅、出張にはだいたい持って行きますがいつでも行けるように)

・クーラーボックスと水筒、ロックアイス、スポーツドリンクパウダー(まず水分のあること自体が重要ですが、飲物は冷たい方が嬉しいしミネラルの吸水性も重要、ロックアイスは溶けてしまってもパウダーを溶かせば冷えたスポーツドリンクになる)

・飴(ザ塩飴!みたいなものは意識もあがる、分けやすいし作業しながらでも口に入れやすい)

・腐りにくい食料等(先方で用意がありましたが、いただく場合も最低限で済ませられる、携帯量が少ないボランティアに分けるなどしました)

・カトラリーセット(差し入れを切り分ける、取り分けるなどで活躍)

・最悪壊れてもいいビデオカメラと斜めがけストラップ、清掃キット(土埃、水をかぶりながらの作業と並行しての撮影に使用)

・ミニ三脚、クランプヘッド(荷物が多く三脚を持ち込めないため、机や脚立を利用した撮影に使用)

・マイク(車両や工事の音がはげしいので、インタビュー撮りなどで必要)

ちなみに持っていかなかったがあると便利だと感じたものとしては、テント(ありましたがとにかく休める日陰、飲物や氷を置く場所として重要)、薄手袋(ありましたが飲食時にとりわけなどで清潔、便利)、携帯ラジオ、情報(現場で携帯は使えなくはないがつながりにくい、作業しながら情報がとれる)、パソコン冷却パッドなど(ビデオやパソコンもかつてない熱をおび暴走気味でした)。

所持品もありましたが、購入についてはあまり買い物の時間が取れず通販や、前夜にヨドバシカメラの取り置きをピックアップ(秋葉原、梅田、博多は24H可)を利用しました。

活動してみての感想

ホハルの現場は、もちろん少し特殊だったと思います。滝沢さんご本人への負荷はもちろん、受け入れの体制づくり、ご家族や職員さんを休ませるタイミングの計り方など、関係者は心身とも疲れ切っていることでしょう(さすがにこれらの翌日はお休みにしたようです)。

それでも今だからこそ、という強い思いに少しでも役に立つことができればと思い、ボランティアセンター経由などではなく直接支援に入り、大丈夫そうだと判断した知人も2人ほど巻き込みました。

知り合いを中心に独自に活動をはじめられているからこそのスピード感で、今のところ進めることができているようです。(例えば業者への作業依頼にしても、まだ待ち時間が発生していない。支援団体の訪問も、作業が落ち着き始めてからはじまるなど)

これをクラウドファンディングで応援している方の多くも、やはり状況が気にになる。だからこのタイミングで情報発信することにも意味がある。そのように自身を納得させながら活動することができたのは、自分にとっては健康的でした。

私は、3.11の時は仕事等で関連調整(事業のクローズや、支援事業の立ち上げのための調査等)が続きそれだけで燃え尽きた感じもあり、個人的には募金程度しかできませんでした。その募金先だって、選ぶことがとても難しい。その後、東北の被災地を訪れたのも2014年になってからです。

今回は、もともと仕事で倉敷にいく予定があったこと、仕事で岡山県に関わっていて、実家のある地でもあること、知人が被災していて具体的に助けを求めていたこと、これらひとつでもなければすぐに動けたかどうかはちょっとわかりません。様々に情報を共有してくれた人がいたから動きやすかった部分もあります。

被災者それぞれで状況が違うのを行政窓口で一律支援、というのには限界があると思いますが公平・平等・典型パタンを数の力で解決するアプローチが必要なことも事実です。そういったことと並行して、善意の押し売りだとか二次災害だとかはいけませんが、それぞれができれば得意な分野でそれぞれに、様々なフェーズで支援活動へ具体的に(募金も含めて)関わっていくことにも、必ず意味があると思います。


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アートプロデューサー/一般社団法人ノマドプロダクション/NPO法人アーツセンターあきた/EDIT LOCAL LABORATORY 休止したARTiTブログからの救済記事、仕事や日常を通して考えたことを記していきます。収益は出張・調査費に充てさせていただきます。