”ロックバンド”のロマンはまだまだ消えず「Twin Peaks」

年を取りながら、色んなジャンルの音楽を聴くようになり、色んな楽しみを味わえるようになったのはとても良いことだなあと思うのだけれど、音楽にどっぷりハマったきっかけは”ロックバンド”だったので、それ以外のジャンルの音楽には10代の頃に持っていた熱量でハマりきるということがなかなか難しかったりする。それでいて自分もどんどん年を取り、最近出てくるバンドというのはほとんどが年下で、とりわけ日本のバンドだと良いなと思っても憧れを持って聴くことはほとんどなくなってしまって、ちょっと寂しい(音楽に年は関係ないんだけど)。

そんな状態の最近の僕でも、久しぶりに昔夢中で追いかけたバンドに対して抱いた憧れとかに近い感情で夢中になれるのが、「Twin Peaks」というシカゴのバンド。

写真では4人だが、現在はオルガンとかギターとかをマルチにこなすナイスガイが加わり5人編成のバンド。サイケやガレージ色の強いやんちゃな感じのロックバンドなのだが(確かBlack Lipsに影響を受けていると言っていたような)、最近のアルバムではメロウで深みのあるバラードなども増え、ぶち上がるもよし、しっとりと聴き入るもよしと、大変お得なバンド。

僕がバンドに憧れる要素として、悪ガキ感であったり、普段は下品でダサい姿とかも包み隠さず見せているのに、ライブになるとめちゃくちゃカッコよかったり、盛り上げる曲だけでなくグッとくる曲も歌えることなどが挙げられるのだが、そういった全てを兼ね備えていて、みんな自分より年下なのだけどかつてバンドに夢中になった時のような気持ちで今でも聴ける稀有な存在。

音楽にしても他の表現にしても、完璧すぎるものよりはいびつなものや不器用で人間臭さが出てしまうものに魅かれるタチなので、ライブ映像を観ると更にグッとくる指数がぶち上り。こんなん好きに決まってんじゃん、って感じ。

ギターの音とかも決して良いとは言えないのがまたいいんだよな~~。これは完全にねじ曲がった癖だと思うけど笑

そんなわけで、シカゴの悪ガキバンドTwin Peaksのご紹介でした。

同じような感性の人や、ドラマのTwin Peaksが好きな人なんかは、これも何かの縁ということで聴いてみてください。来日して欲しいな~~。

それでは。

https://tower.jp/item/4212636/Down-In-Heaven



神保町で働く音楽好きによるディスクレビューなど。 洋・邦、ジャンル、年代関係なく、グッときたものを縦横無尽に駆け巡ってご紹介していきます。