あの頃のたからものを探しにいこう。『名探偵ピカチュウ』で思い出したこと
もしもポケモンと暮らせたら。
そんな夢をかなえてくれる映画に出会いました。
こんにちは、アニメ大好きライターのハシビロコです。
先日『名探偵ピカチュウ』をようやく観に行くことができたので、今回は感想をつづっていきたいと思います。
※多少のネタバレを含みますので未見の方はご注意ください。
夢をかなえてくれたライムシティ
『名探偵ピカチュウ』の舞台となるのは、人間とポケモンがともに手を取り合って暮らすライムシティ。
映画の冒頭、主人公のティムが乗る列車の上空から、カメラがだんだんと街中に迫っていきます。
活気のあるストリート。都会を思わせる雑踏。そして縦横無尽にかけめぐるポケモンたち。
どのカットにもどこかにポケモンが隠れており、一時停止して確認したくなります。
「ポケモンと一緒に暮らしたい!」という子どもの頃に抱いていた夢が、目の前にありました。
もちろんポケモンはVFXによるもの。
街並みも加工されており、実在するものではありません。
しかしそんな些細なことを忘れることができるほど、夢に満ちた世界を見せてもらえました。
胸熱すぎるED
ストーリーはわかりやすく、バトルシーンやほのぼのシーンなどがバランスよく組み込まれていました。
本編終了直後には、「あとひとひねり欲しかったな」と思うかもしれません。
しかし『名探偵ピカチュウ』はここからが本番。
ポケモントレーナーなら胸躍らずにはいられないメロディと映像が流れてきます。
それと同時に心に浮かんでくるのは、これまで一緒に冒険してきたパートナーたちとの思い出。
マップ上で迷った経験。ジムリーダーに何度も挑んでは敗北し、レベル上げにいそしんだ日々。
図鑑を完成させたときの達成感。通信対戦で仲良くなれた友だち。
――ポケモンは、こんなにも充実した時間を与えてくれていたのか。
子どもの頃には当たり前だった時間を思い出して、愛おしくなりました。
年齢を重ねるにつれ、ポケモンからは少し距離が遠のいていた人はたくさんいるでしょう。私もそのひとりです。
それでも手を差し伸べれば、空白の時間なんてなかったかのように仲良くなれる。……ティムとピカチュウのように。
『名探偵ピカチュウ』は、そんな希望を与えてくれる作品ではないでしょうか。
最後まで座って見届けて
ちなみに私が一番感動したのは、エンドロールの中に大谷育江さんの名前を見つけたとき。
制作陣のポケモンへの愛が伝わってくるクレジットでした。
日本語吹き替え版のクレジットが流れた後も、まだ席を立つには早いです。
なぜなら劇場版最新作『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』の予告映像があるから。
いち早く「風といっしょに」のインストが5.1サラウンドで聞けるので、ぜひ最後まで見届けてください!
観に行くつもりはなかったけれど
さて、ここまで熱く語っておきながら言うのも難ですが……実はこの作品、公開前は映画館に足を運ぼうとは思っていませんでした。
ポケモンに興味がない、というわけではなく、むしろその逆。
好きだからこそ、リアルすぎる造形やキャスティングに違和感を覚えてしまっていたのです。
バリヤードがトラウマになりそうなくらい怖かった……。
とくにピカチュウの声がゲーム版の大川透さんではない、と知ったときは「絶対に行くもんか」と変な意地を張っていたほどです。
それが一転、どうして観に行こうと思ったのか。
映画公開後に明らかになった吹替キャスト。
その中に、幼い頃から耳にしていたロケット団の面々がいるではありませんか!
さらに山寺宏一さん、かないみかさん、石川界人さん、梶裕貴さんなど豪華声優陣がそろっていることが発覚。
声優オタクである私は、まんまと興味を惹かれてしまったのです。
もうひとつの理由が、Twitterでの反響。
タイムラインに流れてくる感想を見ているうちに、「これは自分の目で確かめなければ」と思えてきました。
結果は大満足。素敵な作品との出会いを逃さずにすみました。
テレビ放送まで待つ、という手もありましたが、あの迫力は映画館の大画面ならでは。あとフシギダネのお尻がかわいい。
耳を澄ますと聞こえてくるポケモンの鳴き声も、5.1サラウンドで感じてほしいものです。
公開から1ヶ月ほど経ちますが、機会があれば初見は映画館をおすすめします。
きっと子どもの頃、たからもののように大切にしていたパートナーを、画面のどこかに見つけることができるはずです。
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