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仕組みを見直す【ビジネス書】仕事が速いのにミスをしない人は、何をしているのか

#読書感想文 #ビジネス・啓発 #内容要約

【読んだ本】

仕事が速いのにミスをしない人は何をしているのか

飯野 謙次


【はじめに】

こんにちは

皆さんが今抱えている、仕事の悩みは何でしょうか?

「細かいミスがいつまでも減らない」

「仕事量が多く手が回らない」

本記事のタイトルが気になって、読み始めてくださった方はこのような悩みをお持ちの方が多いのではないでしょうか?

そんな中で、明らかに自分よりも多くの仕事を抱えていながらも、平然とミスなくそれらをこなしていく先輩や上司に出会ったことがある方もいるのではないかと思います。

もちろん、仕事に慣れることや、いわゆる”年の功”、経験の豊富さというのも少なからず影響していると思います。

ですが、自分も同じ人間で、こんなにも全力で仕事に取り組んでいるのに、なぜここまで差が出てしまうのか。

いったいあの人たちはどうやって仕事をこなしているのか。

本書はその謎に迫ってくれています。

ミスには必ず原因があり、当然ですがその原因を未然に防ぐことでミスが減ります。ミスが減ればその分仕事が楽しく、速くなります。

ミスを減らして、スピーディーに仕事をするにはどうすれば良いのか。本書ではそれを具体的なアクションプランにまで落とし込んで解説してくれています。

本書を読めば、明日から使える仕事術が手に入ります。今よりも仕事の能率を上げて楽しみたい方はぜひお手に取ってみてください。


【内容要約】

本書の重要なポイントを2つ取り上げます。

①「以後、気を付けます」では失敗はなくせない

②良いマニュアルは正しくなくてもその通りにやるとできてしまう

1つずつ見ていきましょう。


①「以後、気を付けます」では失敗はなくせない

何かをミスしたときによく聞くセリフです。

「申し訳ありません、以後、気を付けます」

皆さんもこのように謝罪した経験が1度はおありなのではないでしょうか?

もちろん、ほとんどの場合が謝罪をした側は真剣で「もう絶対に同じミスはしないように気を付けるぞ」と決心します。

謝罪を受けた側も、「反省しているようだし、もう同じミスはしないだろう」と思い込みます。

ですが、実際にはこの決心はほとんどの場合において破られるでしょう。

人間の注意力や、意識はいい加減なものです。高く保とうとしても、プライベートに何か問題が発生したり、他の仕事が忙しくなったりすると簡単に薄れてしまいます。これは仕方のないことなのです。

そのため、「意識を変える」「注意する」といったことは、ミスの防止策としては不十分です。

真の課題は別の場所にあります。

「そもそも、人間の意識や注意力が常に高く保たれなければミスが出てしまう仕事の仕方そのものに問題がある」というのが、筆者の考えです。

何か失敗をしてしまったときには、「次回から気を付けよう」と念じるのはやめましょう。

注意力が求められる時、煩雑な作業が発生してしまう時には、そうならない方法を考えるのです。

それが失敗を撲滅する一番の近道です。


②良いマニュアルは正しくなくてもその通りにやるとできてしまう

良いマニュアルの条件とは何でしょう。

それは内容が完全に正しいことではありません。

より少ない労力で、誰しもが同じ手順をたどれることです。

逆に悪いマニュアルの条件とは何でしょう。

こちらはシンプルです。

分かりにくいことです。

分かりにくいマニュアルは、マニュアルを読み解くことに注意力や高い意識が求められます。それによって、読み飛ばしや、解釈違いといったミスが発生してしまいます。

例えばこんなものです。

「4本の電線を接続します。赤い電線は白い電線を接続した後につなぎます。黄色い電線は黒の後です。黒と白はどちらが先でも構いません」

内容が正しくても、読み取ることに注意が必要なのです。

一方で正しいマニュアルとはこんなものです。

「4本の電線を、黒、白、黄、赤の順に接続します」

実際には黒と白の順番は逆でも問題ありません。内容が完全に網羅できてはいませんが、こちらのマニュアルの方がミスは少なくなるでしょう。

マニュアルは、コストや手間を最小限に抑え、ミスも無駄もなく仕事を進めるために存在するものです。

完全に正確である必要は無いのです。


【感想】

本書にも共通する部分で、私が普段仕事をする中で行っていることをあげてみます。いわゆる”私流”仕事術というやつです。

①自分と人を変えずに構造と仕組みを変える

②仕事には必ず期限をつけて共有する

1つ目は本書の内容の中核とも言える内容とほとんど同じです。

何か仕事上の問題があったり、ミスが起こったときの原因を探る時の思考法の話です。

実際に仕事をしていて、ヒューマンエラーが原因で起こるミスはたくさんあります。ですがそのヒューマンエラーが発生する、仕組みや構造がそもそもの問題であると考える方法です。

根本的な原因を解消しようとするとき、自分や他人の性格や仕事の仕方を変えることは難しいですし、可能であってもとても時間がかかるものです。

であれば、その性格のままうまくいく仕組みを考える、その仕事の仕方をしないで済む方法を考えるほうがよほど建設的であると私は思っています。

変えるべき、見直すべきは人ではなく、人と仕事がそうあるしかない構造や仕組みの方なのだと思います。

2つ目も、根本的な考え方は同じです。

仕事が積みあがらないための、構造や仕組みの具体例がこの方法です。

期限の無い仕事は優先度が低くなり、いつまでたっても終わりません。自分で何となくこの日までと決めていても、だらだらと先延ばしにしてしまいます。

そこで、必ずチームや他人に期限を共有するのです。

これによって、期限は守らなければいけないものになり、守れなかった際にはその理由が必要になります。

加えて、期限はなるべく1週間以内に設定します。それよりも先の期限が設定できる仕事は今考えるべきではない仕事がほとんどです。1週間後にもう一度思い出せるような仕組みを作って一度忘れてしまいましょう。

これによって仕事が積みあがらず、リアルタイムに処理していくことができます。

ミスせずに速く仕事を進めるために、できる仕事はすぐにやることを私は徹底しています。


【終わりに】

ミスがあったとき、考えるべきはこれ以降自分がミスをしないために気を付けようということではありません。

これ以降、そもそもミスが100%起こりえないようにするにはどうしたら良いかを考えるべきなのです。

本書にはそのための具体的なアクションプランが本当にたくさん詳しく書かれています。

本書は皆さんにとって、ミスをしないで早く仕事を進めるための”良いマニュアル”になってくれると思います。

多くの人が人生のほとんどを仕事に費やします。

人生の質を上げるには、まずは仕事の質を上げることを考えてみませんか?


最後までお読みいただきありがとうございます。

それでは、また。

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