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こんな異形の物が庭にあるなんて(ツチグリ)

土曜日は積雪に覆われた八ヶ岳の家でしたが、日曜日は晴れて庭の雪もほとんど溶けました。
まだ野草などはほとんど生えていない庭を何気なく歩いていると、変な形のものを発見。もしかしてこれは、ツチグリでは!? ネットで調べ直して、確信します。私にとって、人生で初めての出会いでした。

ツチグリって何?

馴染みのない方も多いと思います。
これはキノコです。みかんの皮をむいたような形をしていますが、この丸い部分の中に、大量の胞子が入っています。
自然の中では、雨に打たれた衝撃で、最上部にある小さな穴から胞子が煙のように舞い散るという仕組みになっています。

指で押してみると、その様子をよく理解できます。
息子が何度もつついた様子を動画に撮りました。

思っていた以上に、大量の胞子が出ます。
押せば押すほど、どんどん出てきます。茶色い胞子が当たり一面に広がって、周りが胞子だらけになりました。

何度も押して、茶色い胞子まみれになった

これで、うちの庭にはこれからツチグリがたくさん出現してくれるかもしれません。

ツチグリの面白い生活史

これって、根っこはどうなっているんだろうと思うでしょ。
なんと、根っこは何もありません。地面に転がっているだけなのです。そのまま、拾い上げることができます。

それもそのはずで、ツチグリは風で転がって移動するのです。
普段は、みかんの皮のような部分が閉じた形になっていて、ボールの形なんです。それで、コロコロと移動していく。珍しい「動くキノコ」なのです。

そして、雨が降ると、外側の皮がめぐれて冒頭のような形になるのです。
ツチグリの皮の部分を顕微鏡で見ると、内側の部分だけが水を吸って膨らむようになっていて、それで皮がめくれる動きになるようです。
以下の動画が、とても分かりやすかったです。

煙を吹き出す ツチグリの秘密 | ミクロワールド | NHK for School

なんと、食べられる

全く美味しそうに思えない見た目ですが、ツチグリ自体は食用のキノコです。驚きですね。
とはいっても、今回のように胞子を飛ばせるようになったものではなく、幼菌の段階のものが食用になります。
幼菌は、土の中で育つんです。「まめだんご」とか、地方によっていろいろな呼び名があるようです。

今回発見したツチグリのそばには、もう1つツチグリがありました。
発見したときにはツチグリの生態がよく分かっていなかったので、あまりちゃんと調べなかったのですが、土を軽く掘り起こしてみるとツチグリの幼菌を探しだせたかもしれませんね。
今晩は東京に帰ってきてしまいましたが、次に八ヶ岳の家に行った時に調べてみようと思います。

新しい発見があると、ワクワクしますね。

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