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精神科医は投資信託を買う

はじめに

 私は2020年のコロナショックを契機に年間数百万円を稼げるようになりました。家族(妻、娘、母)には贈与税が非課税となる上限の110万円を贈与した上で、投資信託を購入し、順調に増やしています。友人・知人には投資信託から投資デビューすることを勧めています。その投資信託デビューを応援する資料から抜粋して、ここに記します。

72の法則

クイズ:100万円を年利8%の複利で運用できた場合、9年後にいくらになるか?ヒント:72÷8(%)=9(年)<72の法則>

答え:約200万円(9年で倍になる)
 同様に18年で400万円、27年で800万円、36年で1600万円、45年で3200万円‥。
 年利12%の複利で運用できた場合、72÷12(%)=6(年)、つまり6年で倍になる。
 Excelを使ったシミュレーションでは、1か月に1万円(年間12万円)を2024~2033年の10年間積み立て(元本120万円)、複利8%で運用できた場合、2047年に500万円、2056年に1000万円、2065年に2000万円を超える。40年運用できれば老後2000万円問題も解決である。
 アインシュタインは「複利は人類最大の発明」と言った。それほど複利で長期間運用した時の破壊力は凄まじい。私の場合、年8%以上増えることを目標に投資している。年利8%で運用できる商品が投資信託にあるので、後で紹介する。

投資信託はプラスサムゲーム

プラスサムゲーム(期待値>100%):中長期投資の株、投資信託
ゼロサムゲーム(期待値=100%):短期投資の株、暗号資産、FX、貴金属など
マイナスサムゲーム(期待値<100%):パチンコ・パチスロ<80~85%>、公営ギャンブル(競馬など)<約75%>、宝くじ<約46%>

 マイナスサムゲームは「ギャンブル」であり、すればするほどマイナスに収束するので、してはいけない。特に宝くじは「愚か者の税金」と呼ばれている。ギャンブルで夢を追わず、プラスの期待値を追いましょう。
 ゼロサムゲームは「投機」ではあるが、やってもいい。金とか、ビットコインとか、自分が値上がりすると思う物は楽しんで買って下さい。取引手数料が多いとその分マイナスサムゲームになってしまう点には注意が必要である。
 プラスサムゲームは「投資」である。配当や株主優待がもらえる期間保有した株はプラスサムゲームと考える。株価がそのままの場合でも配当や株主優待がもらえる(インカムゲイン)からプラス収支である。投資信託も株のパッケージなので、プラスサムゲームと考える。

なぜ投資信託を勧めるのか?

△銀行預金:定期預金年利0.4%として、倍になるのに180年かかる。
△貴金属(純金積立など):金はかなり値上がりしてしまった。
△暗号資産:①売り買いのタイミングが難しい。②365日24時間値動きするので、気が休まらない③値動きが激しい。
△個別株:①売り買いのタイミングが難しい。②株式市場が開いている間は値動きするので気になる。
◎投資信託:①売り買いのタイミングをあまり気にしなくていい。②朝1回のみ値段が更新されるので、仕事や睡眠に影響がない。

なぜ7割の人が投資で負けるのか?

 投資で勝てる人は3割と言われている。
 利益は小さく、損失は大きくなると負ける。例えば、
①利益が出ると、嬉しくなってしまってすぐに売る。
②暴落すると、怖くなって売ってしまう。
 上記のような大衆心理に従って投資をすると負ける。
 では上記のケースでどうすればいいか?
①利益が出るのは予想が当たっているので、その状況が変わるまでは持ち続ける。
②暴落しても売らない。長期的に右肩上がりの商品ならいずれ値は戻る。むしろ買い増しを検討する。
 投資信託は売らずに持ち続けた方が正解になることが多い。

リスクとリターンの関係

 投資はリスクを上げるとリターンが大きくなる。ローリスクハイリターンの商品は存在しない。リスクを下げるには分散させる。例えば、
①幅広い銘柄へ投資する(投資先を分散する)。
②投資するタイミングを分散する(時間的に分散する)。
③投資信託だけでなく現金(または債券)などを持つ(投資商品を分散する)。
 分散投資の反対は集中投資だが、リスクが高く上級者でも困難と考える。

下落したらどうするか?

 投資信託は短期的には常に下落のリスクがある。下落した時の対応は3つある。
①下落したらすぐに売却する。→ほぼ不可能である。不正解。
②保有したまま様子を見る。→正解。いずれ値は戻る。
③買い増しする。→正解。大きく増やすチャンスである。ただし「落ちるナイフはつかむな」。上昇を確認しながら少しずつ買い増しするのがよい。
 コロナショックの時も②と③を実践し、大きく資産を増やすことに成功した。②と③の戦略が可能になるのは、長期的に右肩上がりの投資信託を選ぶからである。日経平均はバブル崩壊後に30年以上かけて最高値を更新した。右肩上がりとは言えないので、私は日本株の投資信託は買いたくない。

下落に強いドルコスト平均法

 ある投資信託があり、1か月に①1万円を定額購入、②10口を定量購入する。1月は1口1000円、2月は1口500円、3月は1口1000円、4月は1口2000円になったとすると、
①1月:10口、2月:20口、3月:10口、4月:5口
 合計45口を40000円で購入(1口当たり889円)
②1月:10000円、2月:5000円、3月:10000円、4月:20000円
 合計40口を45000円で購入(1口当たり1125円)
 このように積立を定額購入(ドルコスト平均法)にすると、下落時は多く購入し、上昇時は少なく購入するので、1口当たりの購入単価を下げやすい。

上昇と下落の両方に備えた対応

 暴落が起こった場合、投資信託の評価額は半分くらいまで下がる。投資信託を始める人は儲けることばかりイメージして、リスクを考えていないことが多い。
 2024年3月現在、日本株も米国株も過去最高値を更新し続けている現状で、まだ上がる可能性はあるものの、調整の下落が起こることも考えられる。よって上がるシナリオと下がるシナリオの両方に対応する必要がある。
①投資信託を買う場合は半値になっても売らずに持ち続けられる金額だけを購入する。
②下落が終わった時に買えるように現金をいつも(年齢%)より多めに持っておく。
 現状では投資信託を買わないという選択肢もある。例えばiDeCoの拠出金をあえて定期預金で運用し、下落したら投資信託にスイッチングする戦略も正解であろう。

日本は投資信託ではなく、個別株で買おう

 初心者にはハードルが高くて恐縮だが、日本に投資したい場合は日経平均やTOPIXに連動する投資信託ではなく、個別株(例えばトヨタ自動車など)を買うことをお勧めする。単元未満株で全然構わない。
 投資信託は所詮株のパッケージなので、日本株のように普段から情報を得やすいものは個別株で買うといい。好きな企業の株、成長すると思う企業、魅力的な株式優待をもらえる企業の株を買ってみるといい。それでも日本株の投資信託を買いたい場合はTOPIXよりも日経平均をお勧めする。直近10年のリターンが、日経平均+174%、TOPIX+138%だからである。

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)

信託報酬:0.05775%以内(100万円運用して年577円)
直近10年のリターン:+85%(VTで代用)
 日本の個別株を持っている方は全世界株式(オール・カントリー)ではなく、全世界株式(除く日本)での運用をお勧めする。世界の約3000社に投資できるありがたい商品。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

信託報酬:0.09372%以内(100万円運用して年937円)
直近10年のリターン:+180%(VOOで代用)
 米国集中投資なので利回りは高い。ここ10年の上昇はすごかった。これからも移民で人口増なので、成長しやすい。ただし米国一強の時代がいずれ終わるので、過度に集中投資するのはよくないと考えている。

SMTAMインド株式インデックス・オープン

信託報酬:0.308%以内(100万円運用して年3080円)
直近10年のリターン:+230%(Nifty50で代用)
 Nifty50に連動。コロナショックでの下げはきつかったが、コロナショック後の上昇はすごい。ハイリスクハイリターンだが、インドの成長に期待するなら、少額はポートフォリオに入れたい。インドは世界一人口が多く、IT産業がある。米国や中国と並ぶ超大国にいずれなるかも知れない。
 新NISAのつみたて投資枠やiDeCoでは買えない。

万人が8割以上勝てる投資戦略

①SBI証券で口座開設。新NISA口座、iDeCoも開設。
②若いうちに投資の元本をできるだけ稼ぐ。
③余裕資金を投資に回す。
④複利で年数をかけて稼ぐ。一気に稼ごうとしない。
⑤全世界株式・米国株式・インド株式の投資信託を買う。
(現状は投資信託を買わない選択肢もあり。)
⑥下落に備え、現金(または債券)を年齢%は持っておく(40歳なら40%)。
<ただし投資は自己責任で行って下さい。>

私は何を持っていて、何を買うか?

 現在私が持っているのは、
米国41%、全世界30%、日本18%、インド4%
などで、現在の積立の設定は、
米国13%、全世界43%、日本0%、インド27%<2024.3.30更新>
である。米国一点投資から世界分散投資に移行中。インドはリスクを承知の上で急ピッチで積立中。米国:全世界:インド=30:50:20を目指す。
 iDeCoは全額積み立てるが、新NISAの積立は全く急いでいない。
 資料を作ることで自分の投資の考え方を整理できた。皆様のコメントをお待ちしています。


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