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台風とやまなしと 8月29日

ここ数日、ネットで台風情報を
日に何度もチェックしている。
というのも、夫が出張で金沢へ向けて
車で今朝出発。
奈良からは友人夫妻が飛行機で
今日福島に到着予定。
そして私は朝から健康診断。
これは関係ないけれど。

三春は風もなく、暑さも落ち着いて曇り空。
台風の影響といえば今のところ、
湿度が高いくらいだがなんだか落ち着かない。健康診断では問診でいくつか質問をされたが
どれも受け答えがぼんやりとしたものになってしまった。
さて検診の結果はいかに。
それもそうなのだが、まずは
夫が台風の影響を受けずに無事に
帰って来ますように。

一昨日、朗読家・岡安圭子さん
ZOOMでの打ち合わせ。
やまなしの季節の頃、10月に
岡安さんの朗読教室と朗読会を、
TONARIで開催することとなった。
宮沢賢治の童話『やまなし』の
やまなしは、イワテヤマナシを
指すらしい。同じ品種かどうかは
不明だが、我が家の庭にも
梨の原種とされている小さな梨、
やまなしの木がもともと
植えられていた。春には桜に似た
白くかわいらしい花が咲き、
実をつけ始めたのは確かここに
住み始めて数年経った頃。
何の実だろうと、調べてはじめて
それがやまなしだと知ったのは
昨年くらいだったろうか。
そのことを岡安さんに話したところ、
やまなしの実が生る頃に『やまなし』
を題材にして朗読教室をやってみては
どうだろう?と話がトントンと
スムーズに運んだ。

ただ、今年の気候の影響だろうか。
庭のやまなしは、早くも実をつけて
食べ頃の和梨のように色づき始めている
ものもある。食べても旨味や
普通の梨のような瑞々しさは無いようだが、
なんとか10月の朗読教室まで
その実を木にしっかりと実らせておいとくれ。
岡安さんには、何度か写メを送っているものの、まだ実際には目にしたことのないという
やまなしの実を見せてあげたい。
そして香りも。

「そこらの月明かりの水の中は、やまなしのいい匂ひでいっぱいでした」

意識して香りを嗅いではいなかったが、
TONARIをその「いい匂ひでいっぱい」
にできたら。
打ち合わせ後、さっそく庭へ出て、
見上げる枝に生るやまなしの実を
背伸びして嗅いでみたが、まだ
「いい匂ひ」は漂っていない。
これから私の定点観測が始まる。
台風でこの実が落ちることが
ありませんように。
どうか、どうか。