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舞台技術安全講座2日間、終了!

世田谷パブリックシアター、シアタートラムで行われた舞台技術安全講座に参加してきた。

最新の大劇場の舞台裏をこれでもかと言うくらい堪能できた2日間、とても濃い時間を過ごすことが出来た。
素晴らしい舞台作品ができる裏側では安全に公演を進めるためにこんなにたくさんの人が動いていて、こんな工夫をしていて、こんな所に気をつけていて。普段見ることの出来ない裏方の仕事を知るきっかけになった。

一日目は、午後から。
舞台上のバトンや幕のこと、それから舞台のせりやオーケストラピットなどの機構について。座学で学んだ後、劇場内見学ツアーをさせてもらった。

音響卓や照明卓の見学もさせてもらった。

世田谷パブリックシアターの音響卓は、魔法みたいだった。最新鋭の機械はなんと遠隔でフェーダーが操作できる。ミキサーと繋いであるタブレットを持って客席に行き、お客さんと同じ位置で音を聞きながら音響チェックが出来る。タブレットのフェーダーを動かすと音響室のフェーダーも連動して動く仕組みだ。直接触ってないのにフェーダーが動く。
なんだそれは。魔法か。
正直それが一番衝撃だった。慣れた手つきで使いこなす音響さんがめちゃくちゃかっこよく見えた。

ピンスポのお部屋では実際にスポットを操作するところに座らせてもらったり、動かしてみたり。スコープを覗いて照準を定め、光を当てる。まるでバズーカ。かっこいー。

その後は舞台の上や舞台の下に入れてもらった。
ぐおおおおと動いてフォルムチェンジすると客席からの見え方もまるっきり違う。すげー。
変幻自在の最新舞台。貴重な経験をさせてもらった。

2日目は午前から1日かけて安全について学んだ。
午前中はロープの種類や物の吊り方など。落下は事故に繋がるので荷重と耐重量の計算を出来ないと危険だ。中学で習った力の法則などをもう一度学んだりした。
実はこの学習、動物の専門学校でもした。玉掛け技能講習を受けた時に。玉掛けはクレーンで大きい物を運ぶ時に必要な技術を学ぶのだが、まさにそれだった。動物園で使うことはほぼなかったのだがこんな所で思い出す時が来るとは。まだ教科書が家にあるので、見返してみたい。

午後はロープの結び方から。
こちらも専門学校でさんざん苦戦した覚えがある。専門学校では動物を繋ぐためとか荷物をトラックに固定したりとか動物舎を作ったりする建設作業で使うという想定で勉強をした。
本当に苦手すぎてテストもボロボロだったし仕事でも使う機会がなかったので正直忘れていた。
でも今回は舞台でよく使う結び方2種類を時間をかけて丁寧に教えて貰えたのでとてもよく分かった。結びが緩かったりすると公演を台無しにするだけでなく下手すれば人命に関わる。安全に舞台を進めるために必要不可欠な技術だった。

最後は写真を見ながら危ない箇所を探していくという勉強や、過去の事故例から危険なことを学んだりした。

今回は安全講習ということで、現場の仕事を安全に行うためのノウハウを広く浅くではあるが教えていただいた。動物園の専門学校で習ったことも多く、劇場と動物園、危険を伴う現場で安全に気をつけて働くという共通点もあるんだなというのは発見だった。

劇場の秘密を沢山知れて勉強になったし本当に面白かった。色んな力があわさって、あんな素敵な空間ができるんだ。

どんな形でも舞台や舞台芸術に携われる人になりたい、これは高校の時からのもうひとつの夢です。
でも、私はどんな関わり方ができるのかな。私の居場所はあるのかな。仕事にしてもちゃんと好きでいられるかな。ただいま模索中。

今日は、舞台技術安全講座の日!

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