小さい頃の将来の夢〜動物になりたかった話〜

「ペンギンになりたーい!」

今日園内で聞いた子供の声。

その後お母さんに「ペンギンに触りたい、でしょ!」と訂正されていた。

本当にそうだろうか。

私の小さい頃の夢は、動物園の飼育員。と、ずっと思ってきた。実際、小学生の頃とかは飼育員になりたかったと思う。
でも最近よくよく考えてみると、元々は動物園の飼育員になりたいじゃなくて、動物になりたい、だったのでないかと思う。

たぶん、私の小さい頃の夢は、動物、そのものである。

でも、動物って職業はなかった。
ヒーローになりたい!って言うのと近いのかもしれない。仮面ライダーになりたい!みたいな。

現実では仮面ライダーは、俳優もしくはスタントマンという職業だ。
それが私にとっては動物園の飼育員、が1番近かったのかもしれない。あの檻の内側に行きたい、という気持ちが強かった気がする。

動物になりたいってどんな感じかと言うと、こんな感じだ。

ヤギになりたかった

動物と同じものを食べたかった。
地面に生えている草を食む動物がかっこいいと思っていた。食んでみたかった。その辺の草を。
怒られるから出来なかったけど、食べられる草は食べていた。確かカタバミとかは摘んで食べていた。けど、本当は直に地面から食べたかった。

ヒツジになりたかった

シートン動物記で読んだクラッグという名のオス羊に超憧れていた。
蹄歩きというか、つま先から歩く感じ、分かるだろうか。蹄のある動物はだいたいかかとからではなくつま先から歩くのだ。その歩き方で一時期歩いていた時期がある。小学校の階段とかで崖の上に凛々しくそびえ立つオオヒツジの真似をしていた。だいぶおかしな奴と思われていたかもしれないが、それくらい憧れだった。

鳥になりたかった

翼をください、という合唱曲、大好きだった。本当に白い翼が欲しかった。羽が生えたらあそこまで飛んでいこう、とか、いつも考えていた。体育館の天井に触りたいと思っていた。


ネコになりたかった

今もこれはなりたいかもしれない。
外で寝たかった。自分で寝る場所とか決めてお気に入りの場所とかあって、そこで寝たかった。自由に歩き回りたかった。放課後遠いおうちの子でも好きな友達のところに行ってずっとついてまわりたかった。なんなら授業中とかもずっと好きな子の膝に乗ってたりしたい。と思っていた。

イヌになりたかった

おばあちゃんちで飼っていた犬の、水の飲み方をこっそり真似していた。あの飲み方になりたいと思っていた。
あと、4本足で走ること。おばあちゃんちに行ったら必ずやっていた遊びだった。結構上手く走れていたつもりだったけど、犬には絶対に敵わなかった。
多分そういうのを、かっけー!と思っていたんだと思う。

動物園の専門学校に行って、こういうの私だけじゃないんだとほっとしたりもした。
もちろん全員じゃないが。
俺は虫食べるー!とか、動物の餌食べてみたいよね!とか、そういう仲間がいた。
そうそう、食べたいよね、動物の食べてるもの。わかるわかる。
職員の方でも動物の餌自分で食べてみるというのは、あるあるらしい。もちろん一部の人だが。
ちなみに私は千切りキャベツが苦手だったのだが、デグーという動物を担当していた時に千切りキャベツを与えていた。それをあまりにも美味しそうに食べるので、自分でも食べたくなってしまい、その時から千切りキャベツを克服したという思い出がある。しかもこれは全然最近の話。

今だって動物になれるものならなりたい。

今日は、動物になりたい気持ちを思い出した日。

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