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浅岡雄也さんの新アルバムについて語ってみる(その1)

この前の土曜日(4月8日)、浅岡雄也さんの13枚目のアルバム「世界の果てで逢いましょう」がリリースされました。前作「アナタトミライヲ」から実に5年半ぶりの新作で、個人的には浅岡さんのファンになってから初めてのアルバムリリースとなります。

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手にしてから1週間ほど経ち、そろそろネタバレ等も許されるかなと思う時期なので、実際に聴いて思ったことを何回かに分けて書けたらと思います。普段から好きの度合いが強すぎるので、読んでくれる方をほっといて熱量高く行きそうだし、何回目まで続くかわかりませんが・・。よろしくお願いします。

「浅岡雄也のイメージを外したらより浅岡雄也になった」

今までのイメージにこだわらず自由に作ったという言葉どおり、素の浅岡さんがたくさん詰まったアルバム。
綺麗なだけじゃなく、荒ぶったり時には汚れていたり、たくさんの色がある1枚に感じました。

でも、なんだろう?多くの人がイメージする浅岡雄也さんのイメージを取っ払ったら、ライブやSNSなどで見せてくれる浅岡雄也像が濃く出てきたような気がします。浅岡雄也さんのソロを初めて聴く人はそのギャップに驚いてしまいそうです。

「FIELD OF VIEWのヴォーカル浅岡雄也」を知る人は、真面目で寡黙で紳士的なイメージをお持ちだと思います。もちろん浅岡さんは真面目な方だし紳士的だと思います。でも実は浅岡さんってとても面白いし、お話好きだし、情が厚く情熱的。どんなに難しくてもこれと決めたらやり切ってしまう一本気な性格で、めちゃめちゃ行動力があります。そんな浅岡さんのパーソナルな部分がこれまでの作品以上に反映された、遊び心一杯の作品に仕上がっているように感じます。

自身への問い掛けが多い?

浅岡さんの曲って、聴いていて元気が出る曲が多いです。「頑張ろう」「やってみよう」って思わせてくれる、前向きで、語りかけられているような曲が多く、それは浅岡さん自身も意識されているところです。

もちろん、今回のアルバムもそういった曲はたくさんあるのですが、元気が出る曲という方向性に違いはないのだけど、歌の登場人物自身が感じているだろう状態を歌詞に起こしているような印象が強いです。

もう少し言うと、浅岡さんに限らず、歌の歌詞って、そこに起きている事象や状態を一般論に落とし込むような客観的な作りが多いように思うのですが、今回の浅岡さんの詞は主観的。「(登場人物が)こういう状態だからこうだよね」というように、主語が具体的な人格を持った存在であることが多いように感じるのです。その結果、聴いている立場としては自分と重なる部分をイメージしやすいように思います。

「今回のアルバムで言いたいことなんて何も無いからw」とライブのMCなどで言われていますが、内容が無いのではなく、むしろ自然に感情移入できる距離感によって、聴く人がその曲から受け取ったりイメージしたりする内容に幅ができやすくなっていると思います。

ライブ感そのままにパッケージされたような

本当に笑ってる?泣いてる?って思ってしまうくらい喜怒哀楽が声に乗せられていて、ライブ感そのままにパッケージされたかのよう。それは歌だけでなくて、バンドの演奏も各パートが激しく演奏してる様子が思い浮かんでしまうように圧が強くて、思わず身体が揺れてしまいます。けん盤弾きとしては、キーボードがめちゃめちゃいい仕事をしていて、担当した今井隼さんが実際にライブで演奏する時はもう狂いまくってスゴいんだろうなぁと想像してしまいます(早く見たい楽しみイマジュン早くいらっしゃって笑)。

ライブ感があるということは、必ずしも全ての楽器や歌がピタッと揃っているわけではなくて、それぞれのパートのグルーヴで若干のズレなどが生じている部分をそのまま残してくれているのが嬉しい。綺麗すぎないのも聴いていて面白いと思います。今のところライブで演奏されているのとはまた違ったアレンジで収録されているのもgood!

曲間の秒数とか前の曲の最後と同じ音色から次の曲に入ったりとか、アルバム1枚をトータル的に意識して作られているのもライブに参加しているかのようですね。

明るい曲が多い

今回のアルバムに収録されている曲の殆どがメジャー(長調)なことに気付いて1人で「あー、あーーー!?」と声を出してしまいました。
途中で転調などもあるので作曲者との捉え違いはあるかもしれませんが、マイナー調の曲は13曲中1曲だけ。なんだか妙に楽しいアルバムだなぁと思ったのはそれも1つの理由かな。
出来上がった曲を並べたらたまたまそうなったのかもしれないけれど、あえて勘繰ってみると、制限されることばかりで辛かった3年間を払拭するような1枚にしたいという思いにより、無意識に明るく楽しい曲が多く収録されたのかもしれないですね。そんなことないと言われそうですが、たとえこじつけでもこういう考え方も面白くないですか?

ということで、アルバムの概要として思ったことをつらつら書いたらこんなに長くなってしまいました。
その2からは実際の曲について思うことを書いてみたいと思います。ぜひお付き合いいただき、気になった方は出たばかりの新譜を手にしてみてください!

では、また明日!

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