【劇評185】長澤まさみ、秋山菜津子、阿部サダヲが、反ミュージカルの迷宮に遊ぶ。
松尾スズキの舞台に登場する人物は、強烈は強迫観念に取り憑かれている。
『フリムンシスターズ』(作・演出松尾スズキ 音楽渡邊崇)は、ひりつくような痛みが散りばめられている。
コンビニの二階にあるボロアパートで、王城ちひろ(長澤まさみ)は、ふとんにくるまっている。コンビニの店長(オクイシュージ)は、十五分の休憩時間にちひろとセックスしようとするが、EDのためにうまくいかない。
島から東京に来て、このコンビニの奴隷となったちひろが、妹を轢く交通事故を万引きの常習犯の大女優砂