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長谷部浩
2020年10月18日 17:38
御園座で行われていた『錦秋御園座歌舞伎』の千穐楽、十八日に日帰りで行ってきた。台風などさまざま理由が重なり、ついに見逃すのかと残念に思っていた。 このプログラムの構成について、考えるところががあり、すでにこのNOTEにも、『京鹿子娘道成寺』ではなく、なぜ『鐘ヶ岬』なのか。『春興鏡獅子』ではなく、なぜ『連獅子』なのかを書いた。実際の舞台を観て、その実質を確かめなければと思い、なんとか見ることが出
2020年9月24日 19:24
『春興鏡獅子』とならんで、『京鹿子娘道成寺』は、音羽屋菊五郎家の表芸である。 玉三郎との『京鹿子娘二人道成寺』で、地芸を培ってから、ひとりで『京鹿子娘道成寺』を出してからの進境は、菊之助が、歌舞伎舞踊の頂点に立つべき役者だと示していた。 今回、名古屋御園座公演で、『京鹿子娘道成寺』ではなく『鐘ヶ岬』を踊ると聞いて、いぶかしく思った。 『京鹿子娘道成寺』には、所化が二十人ほど出演する。
2020年9月24日 17:23
『連獅子』を見るたびに、思うのは、役者であることの業なのだった。 同じ石橋物でも『春興鏡獅子』は、九代目團十郎と六代目菊五郎が練り上げた品格を感じる。舞踊として自立しているがゆえに、役者と踊りが正面から向かい合っていると感じる。 ところが、『連獅子』は、親と子、師匠と弟子、同門のライバルなど、年齢や技量に差があっても、競い合いの要素が強い。 獅子は生まれた子供を千尋の谷底に突き落とし
2020年7月17日 20:47
菊之助の動向が気になる。三月、新橋演舞場での公演が中止になって以来、歌舞伎の舞台には立っていない。今日はいってきたニュースは、十月名古屋御園座への出演である。これも、十月歌舞伎公演、出演菊之助とあるだけで、共演者も演目も明らかにされていない。また、九月に関しては関係者の話によると、歌舞伎座に出演とのことである。ただ、近年、九月は吉右衛門を中心とした秀山祭とされていたが、今回はどうなるか