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長谷部浩
2021年3月8日 20:22
緊急事態宣言下にはあるが、関係者の努力によって、芯のある芝居が観られるようになった。 今月の国立劇場は、歌舞伎名作入門と題した公演で、菊之助の『時今也桔梗旗揚(ときわいまききょうのはたあげ)』三幕がでた。多くは、「馬盥(ばだらい)」と「愛宕山」の場の上演だけれども、昭和五十八年、年吉右衛門が新橋演舞場で上演したとき、このふたつの場に先立つ「饗応」を復活した。 四世鶴屋南北の時代物として知