尾上菊之助さんの話題が中心のマガジンです。筆者の長谷部浩は、『菊之助の礼儀』(新潮社)を以前、書き下ろしました。だれもが認める実力者が取り組む歌舞伎、その真髄について書いていきま…
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2020年8月の記事一覧
「廓の掟に縛られながらも、懸命に生きていく薄幸な女をいつかは演じてみたいと思っていました」菊之助の『籠釣瓶花街酔醒』。初演当時のインタビューを再録します。
五代目菊之助は、2012年の12月、新橋演舞場で『籠釣瓶花街酔醒』の八ッ橋を初役で演じている。八ッ橋をひと目見たとたんに魅入られる自動左衛門は、父菊五郎だった。
この初演のときに、菊之助を私がインタビューしたメモが見つかったので、ここに再録しておきます。
○今回、籠釣瓶花街酔醒の八ッ橋役を勤めることになった経緯を教えて下さい。
10月の名古屋御園座で『伊勢音頭恋寝刃』のお紺を初役で勤めさせ