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天才と名人 中村勘三郎と坂東三津五郎

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今もあふれる悲しみ。『天才と名人 中村勘三郎と坂東三津五郎』(文春新書)を書くことになったのも、私にとっては宿命だったような気がしています。いつまでも忘れられず、記憶のなかで生き…
ふたりの天才と名人のことが今でも、こころから離れません。『天才と名人 中村勘三郎と坂東三津五郎』(…
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#国立劇場

菊之助の『春興鏡獅子』と『京鹿子娘道成寺』配信から見えてきた舞踊の魔

 菊之助が国立劇場とともに収録した映像「尾上菊之助の歌舞伎舞踊入門」を観た。  『春興鏡…

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長谷部浩
2年前
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未曾有の苦難にあえいだ歌舞伎。今年、私が揺さぶられた三本を選んでみた。

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長谷部浩
3年前
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新春歌舞伎の天気図。明日はきっと晴れ。

 年末なので、今年の回顧を書こうかと思ったのだが、例年とは事情が異なる。悲しい気持ちにな…

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長谷部浩
3年前
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【劇評190】仁左衛門の『毛谷村』の粋。踊り二題は、梅枝の自在。鷹之資、千之助の懸…

 広大なロビーを一階と二階に持つ幸福。トイレために行列もできにくい。幕間取れる。三密もお…

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長谷部浩
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【劇評181】平成歌舞伎の精華。菊五郎の『魚屋宗五郎』に秋風が感じられる。

 私が本格的に歌舞伎の劇評に手を染めたのは、もちろん、昭和ではなく平成になってからである…

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長谷部浩
3年前
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菊之助の『義経千本桜』について思うこと。

 映像だけで批評を書いたことはない。これまで長い間、評論家としての活動を続けてきた。舞台…

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長谷部浩
4年前
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菊之助の『義経千本桜』の通し。知盛、権太、忠信。どれを観る? すべて観る?

『義経千本桜』の通しと聞くと、忘れられない想い出があります。  二○○一年に、中村勘三郎(当時、勘九郎)が隅川河畔で上演した『義経千本桜』と浅草がふっとわきあがてきます。。  この古典歌舞伎の代表的な狂言を、勘三郎は、平成中村座で、知盛編(渡海屋、奥座敷、大物浦)、権太編(椎の木、小金吾討死、鮨屋)、忠信編(道行、川連法眼館)の三部に分け、交互上演しました。  知盛、権太、忠信は、歌舞伎でいう「仁」に隔たりがあり、ひとりの俳優が演じ分けるのは困難であると考えられていたの

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