「地下室の手記」ドストエフスキー
地下室の手記
ドストエフスキー 安岡治子訳
1864年
(2021/6/4読了)
1章は途中挫折しそうになる。2章は逆に止まらなくなった。
なぜそんなことを、いう程に恥ずかしい状況を作り上げていく。手記の作者(主役)は「これはもはや文学ではなく矯正のための懲罰」だという。いや、よく書いたよと最後には共感さえ覚えた。
そしてこのような小説をよく書いたよとドストエフスキー氏にも思うかもしれない。なかなか出会ったことのない読み感。しかしこれは一気に読まないと危険かも。長期に浸ると引きずられて精神を削られる可能性あり。
正直途中引きずられてちょっと落ちた気がする(-_-;)
内面の描写が絶妙で、絶望の色が焼き付けられてまるで自分がそうであるかのような気分になり、自分の世界にその気分を転化してしまう。。恐怖です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?