応援する生徒諸君を称えたい

 令和五年九月十日、富山県秋季高校野球大会の未来富山対富山商業戦を県営球場で観戦した。蜻蛉が空を舞い、残暑の強烈な日射しが照りつける中、応援は未来富山の野球部員と思われる生徒達から始まった。太鼓以外は肉声の、至ってバンカラな応援だ。
 富山商業は有志の生徒が声を張り上げ応援する。二回戦だから応援団は来ないのか、と思ったところ、試合も中盤になって同校応援団が駆けつけた。女子二人も黒の学ランを身にまとい、十人程度の団員がいつものハツラツとした応援を繰り広げる。
 試合は終わった。
 球場外の芝生の木陰で休息する富山商業の応援団員。球児は活躍を褒められるが、応援団員を称える人は誰一人としていない。嗚呼。
 そんな彼らに心から賛辞を贈りたい。よく頑張った、偉いぞ、と。未来富山を応援した生徒諸君にも同じことを伝えたい。君達の声援がきっと、未来富山ナインに勇気と希望を与えたに違いない、と。

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