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[ポケモンSV シングル S10]地に足着きすぎ対面構築[最終75位 R2083]

 こんにちは。haruyaです。
 この度はサブロムにて最終順位75位という戦績を出すことができました。
 S9では最終2桁チャンスが数回あったにも関わらず未熟さゆえに全試合落としてしまっていたので、今回は同じことにならずよかったと思っています。
 今回はDLCの影響で途中から環境が変わった事もあり、変遷の把握がいつも以上に難しく、特に終盤は苦手な構築が増えていたこともあり、よく勝てたなあというのが正直なところです。
 メインとサブロムを交互に上げていましたが、終盤にメインの順位が4桁台に落ちてしまったので、そちらを半ば練習用のような形にして最終日の夕方頃まで夜に使う構築を仕上げるための実験をしていました。
 最終的には下記の並びとなりました。浮いているポケモンも0体で見た目としては美しくない形ですが、今回の環境で勝ちに行くには適した形になっているつもりです。

<概要>

 テラスタルによってエースが止められやすい環境な上に、イダイトウのようなテラス不要で最後の詰めができるようなポケモンが居る以上、先発でテラスを切って匹数優位をとって相手の選択肢を奪っていく方が攻撃的な構築の組み方としては強いのではという考えから組まれた構築です。
 テラスタル前提要員としては、S10通して流行っていた電磁波を無効にできる且つ対BIG6やオーガポン等と安定して打ち合えるオボンパオジアンの性能を高く買っており、可能な限りこのポケモンを中心に構築を組みたいと考えていました。
 後投げを極力行いたくない構築な上にキョジオーンだけに選出を歪められすぎたくないため、対キョジオーンはおんみつマント持ちのような明確なキョジオーン対策枠を採用するという形ではなく、それぞれのポケモンにある程度ずつ対抗手段を持たせて選出全体で崩していく形をとりました。(テツノツツミのテラスタル、オーガポンの叩き挑発、パオジアンのオボン、ミミッキュの呪い)

<調整経緯>

 イダイトウは今月途中から好んで使っており、元はオボンパオジアンだけでなくカイリューも先発テラス要員にしていた構築でした。
 しかし、飛行テラスカイリューはテラス前提の初手出しポケモンなのに、同じテラス要員のオボンパオジアンが強すぎるのもあって置物化していました。コノヨ入りに役割があったものの、ミミッキュをおんみつマントに変えれば封じや投げつけにも対応できるので無理ではありません。
 そんな中DLCが出て数日経つと、ランドロスが増えてきており、このポケモンに最終日まで悩まされることになりました。そこで、いくつかの対策を試しました。
①カイリューの型を、スカーフランドロスのとんぼを受けてもマルチスケイルが復活するまで降った食べ残し型する(窓の方より案を貰った)。
②パオジアンを珠礫にして、初手ランドのとんぼを許さないようにする。

 上記2案がありました。しかし、相手の初手スカーフウーラオスへの安定処理をオボンパオジアンに依存していたことにより②の案は無理で、更に珠パオジアンの場持ちの悪さが目立ったので没となりました。また、①の案に関しては羽休めカイリューがこの構築に馴染まないため使いにくさを感じました。 
 また、上にも書いたようにランドロスと並んで初手にスカーフを持って出てくるポケモンはウーラオスです。初手のテラス水流連打に対してはオボンパオジアンで対応できるが、とんぼを打たれる場合も多かったです。
 ウーラオスへの対応とランドロスへの対応を合わせて考えると
③珠パオジアン+ゴツメカイリューでスカーフ持ちのランドロスウーラオス両方に対応する。
という案も浮かびましたが、ゴツメカイリューも食べ残しカイリューと同じく構築に馴染まず、数戦で没案となりました。
 最終的に、対スカーフウーラオスに関しては、カイリューを抜いてテラス水流連打で壊滅する面子で固めることにより、初手に水流連打以外を打つ理由を無くそうと考えました。オボンパオジアンはテラス水流連打も耐えて電気テラバで返す事ができます。
 また、対ランドロスに関しては初手スカーフランドをワンパンできる面子を複数体入れて、それらを初手に置く選出パターンを組む事で対応することにしました。
 最終日夕方まで溶け切ったメインロムで色々と実験しており、特に氷テラバスカーフランドには可能性を感じていましたが、相手のランドが初手で出てきづらくなり、逆にこちらのランドが動かしにくくなったりと何がしたいのかわからない状態になりがちでした。また、この構築ではスカーフ持ちのイーユイを採用したい明確な理由があるため、それが採用できないのも非常に痛いと言えます。
 試行錯誤の結果、最終的には鋼テラステツノツツミを採用する形でまとまりました。

<個体紹介>


パオジアン
特性:わざわいのつるぎ
性格:いじっぱり
持ち物:オボンのみ
テラス:でんき
実数値:157(12)-187(236+)-101(4)-*-86(4)-187(252)
技:つららおとし / テラバースト / ふいうち / つるぎのまい

 可能な限り選出したいポケモンです。
 Aを11nの最大である187まで確保するのは大前提として、他は耐久にしっかり振りたいとも思いました。しかし、DLC以降の環境では最速オーガポンを抜く必要があり、そこまで振った場合どちらにしても耐久に割ける努力値は多くないため、ミラーでS負けしにくい準速ASベースにしました。HPはオボン回復の効率が良い4n+1です。この努力値振りでもいじっぱり水ウーラオスのテラス水流連打を耐える程度の耐久は確保できるので妥協できるレベルかと思います。
 パオジアンミラーは初手対面などでS関係が分かっている場合、こちらが早ければ剣の舞→テラバースト、相手が早ければテラバースト×2で対応します。
 色んな攻撃+先制技をオボンのおかげで絶妙に耐えてくれるため、珠やラムよりも対面性能はあるように感じました。
 電気テラスタルであるため、電磁波警戒が必要ないところも使いやすい点です。
 相手にテラスタルを切らせる場面も多いポケモンなので、試合の見通しが立てやすくなります。
 こんな超火力とスピードがあってメインウェポンに怯み効果が付いているこのポケモンが構築に入らなかった時はそれだけで構築を見直したいレベルです。
 ランドロス入りが不快に感じると氷の礫の誘惑に惑わされるかもしれませんが、ふいうちでないとテラバーストと合わせてHBカミを落とせません。


オーガポン(いしずえのめん)
特性:がんじょう
性格:ようき
持ち物:いしずえのめん
テラス:いわ
実数値:155-172(252)-105(4)-*-116-178(252+)
技:ツタこんぼう / ウッドホーン / はたきおとす / ちょうはつ

 対面駒の顔をしていますが、受け崩しとしての需要を満たしてくれるポケモンでもあります。
 キョジオーン、ヘイラッシャ、チオンジェンなどの食べ残しを叩き落せる他、挑発があることで回復を抑えたりドヒドイデのようなポケモンに毒を撒かせないため、受け回しとして選出されるポケモンへの仕事量は多いです。キョジオーンやヘイラッシャへの強さはありますが、それ以上に選出したいのはドヒドイデ入りや受けループとなります。
 受けループに対しては初手電気テラスパオジアンにヘイラッシャを後投げさせて、その後にオーガポンを後投げすることにより、ヘイラッシャにはたき落すを入れてほぼ詰みに持っていく事ができます。ちなみに挑発が無い場合でも、食べ残し回復が無いとヘイラッシャ側は眠り続けないと体力が持たないので基本的には勝てます。
 パオカミに上を取られたりすることを除けば対面性能も決して低くはなく、パオジアンに対して出てきやすいノマテラカイリューとの殴り合いでは優位に立てるのでミミッキュを選出していない場合はその突破に使うこともあります。
 しかし、S110は高速なようで絶妙に遅いというのを理解して選出するべきです。


ミミッキュ
特性:ばけのかわ
性格:ようき
持ち物:おんみつマント
テラス:フェアリー
実数値:131(4)-142(252)-100-*-125-162(252+)
技:じゃれつく / かげうち / のろい / いたみわけ

 ミミッキュは1-1交換性能の他、削りきれなかったカミへの押し込みを無償で行える事や、削れたパオジアンに対して出てくるノマテラカイリューに対してのろいいたみわけで対応することができることを踏まえて貴重なポケモンと言えます。
 パオジアンに対して死に出しで出てくるカイリューに対しては、無理にリスクを負わず死に出しで良い場合は死に出しで、地震を打たれるリスクを負ってでもパオジアンを生かしておきたい場合は後投げを行います。最速であるためHA、又はHABベースのノマテラカイリューの場合+1でも抜くことができません。
 じゃれつくを抜いて身代わりを入れると受け回しへの性能が格段に上がりますが、流石に汎用性が落ちるので見送りました。
 持ち物は、陽気で火力がないことも踏まえて珠と迷いました。しかし、3ウェポンのミミッキュと比べると攻撃技を打つ場面が少なく珠を採用する価値が落ちる、パオジアンに対して安定してじゃれつくを当てたい、対コノヨザル入りへの先発性能を確保したいといった理由からおんみつマントを優先しました。
 キョジオーン入りへの対応力があがるのはあくまで副産物です。
 テラスタルは一度も切らなかったのでほぼ好みの範疇かと思います。


テツノツツミ
特性:クォークチャージ
性格:おくびょう
持ち物:ブーストエナジー
テラス:はがね
実数値:131-*-135(4)-176(252)-80-206(252+)
技:フリーズドライ / ハイドロポンプ / テラバースト / みがわり

 ヒスイヌメルゴンのような明確な特殊受けが居ない構築に対しては積極的に出していきたいポケモンです。
 エナジーツツミは中継ぎ役ポケモンとして使われる場合が多いですが、テラス変更が許されて3ウェポンが使えるとなると、殴り合いの性能が格段にあがるため、中継ぎとしてだけでなく先発としても十分に出して行くことができます。
 ランドロスを上から縛れるほか、ハバタクカミへの耐性と打点を同時に手に入れられることによって試合を一気に崩せることも多いです。キョジオーンの塩漬けへの耐性もつくので、抜群打点が無いかつボディプレス等鋼打点のあるキョジオーン(片方であればそれほど問題ない)への対応力が構築単位で上がることになります。
 更に、イダイトウが呼びやすいゴリランダーへの耐性を獲得し、グラススライダーによる処理を誘いやすいことから、そこをテラスタルによって返す動きも可能になります。
 弱点技として打たれる草技の他にも、等倍技として打たれやすい飛行技・鋼技・フェアリー技を半減しながら反撃することにより対面での勝敗が逆転することが多々あります。
 通常ではハイドロポンプを打たなくてはいけない場面でもテラバを打てばすむことが増えるので運負けも減らせます。
 アンコールが入っていませんが、テツノツツミが出た時点で相手視点では警戒しないわけにはいかないので、持っていない技で相手の選択肢を減らせてお得状態で戦うことができます。
 最終日の夕方に採用に至ったポケモンですが、かなり選出率の高かったポケモンで、最終日だけであればMVPと言えます。この型の被想定率が低ければ、1.5体程度を持っていく性能は高いと感じました。


イーユイ
特性:わざわいのたま
性格:ひかえめ
持ち物:こだわりスカーフ
テラス:ゴースト
実数値:137(52)-*-101(4)-198(196+)-141(4)-152(252)
技:オーバーヒート / かえんほうしゃ / あくのはどう / サイコキネシス

 個人的にイダイトウ入りには欲しいと考えているパーツの1匹です。
 イダイトウへの対応を確実に行ってくる上位帯においてはイダイトウより勝率に寄与するスイーパーと言えるかもしれません。
 イダイトウがラスト1匹に置かれる事が想定されやすいポケモンである以上、イダイトウを処理するために悪ウーラオスやパオジアン、ゴリランダーを裏に置くパターンは非常に多いです。スカーフイーユイはこの3体の先制技を半減で受ける事ができ、ミミッキュのかげうちやパオジアンのふいうちで襷さえ潰してしまえばかえんほうしゃでワンパンできる性能を持つポケモンです。(C198かえんほうしゃが悪ウーラオスに96%~113.2%)
 後発においてこれらの処理を行う性能が最も重要ですが、それに加え相手の構成によっては先発で投げて大きく削っていく動きも可能です。
 スカーフ持ちのランドロスやウーラオスの上を取ることができる(準速前提)ため、チョッキ持ちのランドロス以外はテラスを切らない場合はワンパンすることができます。ウーラオスは襷持ちやテラスを切られる場合には対面負けしますが、裏のポケモンで簡単に処理できる圏内に入れられるので一定の仕事量が期待できます。
 等倍での受け出しは非常に難しいポケモンなので、試合の中盤以降に出す場合は押し込み性能も高いです。(慎重な技選択が必要)
 スイーパーとしての役割遂行が期待されていることや受け出しが効かない構築である事を考えて、神速やマッハパンチで上から処理されることがないようにゴーストテラスタルを採用しました。


イダイトウ♂
特性:てきおうりょく
性格:いじっぱり
持ち物:きあいのタスキ
テラス:みず
実数値:195-180(252+)-86(4)-*-95-130(252)
技:おはかまいり/ アクアブレイク / アクアジェット / こうそくいどう

 対策がわかりやすいポケモンな上に序盤で流行っていたのもあり、中盤以降は終始対策され続けていたポケモンでした。
 それ故にこのポケモンを過信して選出するのは禁物です。
 とはいえ、触れない且つ積みの要らない高火力打点+しんそく無効+カミに通る先制技持ちという詰め性能の高さを考えれば、1襷持ちアタッカーとしてはそれなり以上に偉大と言えるのではないかと思っています。
 テラスタイプは襷がつぶれた際に悪・ゴースト技の抜群を消す事ができて且つ、アクアジェットのリーチを伸ばすことができる水を採用しました。
 水技はウェーブタックルと選択ですが、ウェーブタックルの火力が欲しい場面よりも体力の消耗を抑えたい場面の方が体感としては多いです。
 とにかく相手の構成を見て試合の流れを想定した上で出すべきかを判断するのが重要ですが、自分もたびたび判断ミスをしていました。
 ラスト1体といえばの印象があるポケモンだが、状況によっては2体目の中継ぎポケモンとして使う事も多々あります。

<選出に関して>

 初手のテラスタルが強いのは勿論ですが、イダイトウ以外はどのポケモンも初手選出することがあり、イダイトウも毎試合選出するわけではないので、選出パターンがそれほど明確に決まっておらず以前上げた構築(https://note.com/haruyaaa/n/na5fe70495f72)と比べると選出が難しい構築となっています。
 基本的には初手は相手が初手で投げやすい相手に強いポケモンを投げていきたいです。他には全体に攻撃が通るポケモンを投げたり、タイマンで勝てない相手にも2体目のポケモンが無償突破できるようなプランで選出すると良いです。

 ポイントと言える部分はいくつかあるので記載しておきます。
①初手にパオジアンを置けそうな場合はできるだけ置きたいです。
②ドヒドイデ入り(純正受けループ以外)等、受け回し重視の構築に対してはオーガポンを初手で投げる事が多いです。
③キョジオーン入りの構築に対しても可能であればオーガポンから投げたいです。
④ディンルー入りに対してミミッキュを先発にして試合の流れが悪くならない見込みがあれば初手でミミッキュとディンルーを対面させれば大きく削ることができます。(ディンルーが初手に来やすい上に苦手)
⑤コノヨザル入りに対しては極力初手ミミッキュを投げます。
⑥ランドロス入りへの初手はテツノツツミかイーユイを置けるとアドバンテージを取りやすいです。
⑦イーユイツツミ+1のような特殊2体選出も相手によっては行っていきます。

 慣れてきたら終点を意識するのも大切ですが、まずは始点間違えないように選出するのが最優先となります。(匹数有利さえとっていれば最後の相性が有利でなくても押し込みが効くので)
 90秒という選出時間はなかなかに短いので、思考時間が足りない場合は「初手に出しやすそうなポケモンから考えて、そのポケモンが対面負けしそうな相手を楽に削り切れるポケモンを2番手にしていく・・・」ということだけ考えても良いかもしれません。

<感想>

 終盤にメインロムが4桁に飛んだ時点でとても勝てる気がしていませんでしたが、諦めずに試行錯誤してよかったと思います。
 ランクバトルを走り始めて思うのは、結局のところ最終日の振れ方がほんとに重要で、今回2桁になった自分と3桁前半あたりのプレイヤーには特に差は無いのではと思っています。
 かといって上振れで2桁に届いた瞬間を切り取った自分と、1桁を目指して2桁になってしまった人が全く同じとは思うわけでもないですが。
 窓に関しては人員が増えているため、今月改めての公募はしないつもりですが、DMを頂ければ個別での対応はしていく予定です。
 10月は新解禁ポケモンも多く大変そうなうえにスポーツジム通いも始めたいので疲れがたまりやすい自分が上位に入れるか不安もありますが、うまくセルフコントロールしながら向き合っていきたいと思っています。
 読んでいただきありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

Twitter:https://twitter.com/haruyaaa

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