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しゃけまるホークスコラボグッズが反感を買った理由を考察する #日ソ情勢

8/10、北海道日本ハムファイターズ公式がしゃけまるとホークスのコラボグッズを出すというツイートをした。

リプライと引用ポストを見れば一目瞭然なのだが、日ハムファンにはあまり支持されていないし、ホークスファンにもいまいち届いていない。要は、誰も得をしていない。

野球はチーム同士が戦うものなので、基本的に他球団は「敵」だ。とはいえ、宮城くんとろーたんや根尾藤原、奥川佐々木など、こういったコラボ事例はいくつもあり、これらの販売時は概ね良好な反応が目立ち、宮城くんとろーたん、根尾藤原に関しては売り切れもあった。

だから、コラボグッズを出すこと自体が悪いのではない。じゃあどうして反感を買ったのか。

ファン心理を読めていないコラボはバッシングされる

結論から言うと、このコラボは様々な意味でファン心理を読めていない。宮城くんとろーたんグッズが大受けしたのはターゲット層を絞り込んでファン心理をがっちり掴んだから。反対に、プロ野球というのは他球団=敵(特に同じリーグは)の興行なので、ファン心理を掴めていないコラボはバッシングされるもんだ。

ここ1年の日ソ情勢

元々、日ソ情勢は大して悪くなかった。だが、昨年12月に近藤健介がFAでソフトバンクに行くことが確定、さらに年明けの北海道で放送されている番組でファイターズ批判をし、そのような発言が何回も見られた結果、主に日側からの反感を買い、日ソ情勢はあわば戦争のところまで悪化した。

現在でも日ソ関係は悪く、ハムファンの間では「近藤選手にホームランを打たれるとストレスが溜まる。反対に、三振に抑えるとスカッとする」という声も聞かれる。ここに関しては、オフシーズンあたりに詳しい研究をしたいところだが。

ここまで書いていてお察しだが、この2コンテンツは上記の理由から反感を買うベースが出来上がってしまっている。その上で、だ。

球団キャラクターに他球団のユニを着せた

多くの野球ファンにとって、ユニフォームはアイデンティティのようなものであり、それは自分の好きな球団や自分の好きな選手を表すものだ。野球選手にとっては、自分の所属チームだから着れるものなので、ファンよりもアイデンティティを感じているだろう。

しゃけまるは昨年生まれた日ハムのマスコットキャラクターの1つだが、そのキャラクターが他球団のユニフォームを着ている………これは、アイデンティティを奪うコラボだとみなされてしまった。

そういったコラボに対して、反感がつくのは当然だ。

選手同士、マスコットキャラクター同士ではなく球団のコラボになってしまった

選手同士、なら。仲の良い選手の関係性が好きな人は間違いなく好感を持つ。マスコットキャラクター同士、なら。今どきのマスコットキャラクターは、球団がお客さん(要は外の人間)にアピールするために積極活用しているフシがあり、その一環と捉えられる。

でもこれは、マスコットキャラクターと球団のコラボになってしまった。つまり、マスコットキャラクターが試合では敵とみなす球団にそのまま乗っ取られた形になり、「しゃけまるFAか?」とも疑われる自体になってしまった。

日ハムファンのトラウマを思い出させた

上記でも説明したが、日ハムファンはソフトバンクへのFAで相当なトラウマを持っている。このコラボの形式は、それをドンピシャで思い出させる形となってしまい、反感を買うこととなってしまった。

余談だが、AS時のホークスTVとファイターズミルのコラボ企画で近藤選手が登場したりと、ファイターズ広報もホークス広報もこのあたりの感情に対し、無頓着な感じが否めない。これに関しては、今一度さまざまな声を聞いてコンテンツ制作に反映させて欲しい。

あと、単純に他の事例(仲良し、交流戦など)のように必然性がないのも「どうして今?」「なぜ?」と反感を買った理由だろう。

反感買わずにコラボグッズを出すには

オリックスとロッテに憧れてコラボグッズを出したのかなと思うので、そこ(球団同士のコラボ)は崩さずに、反感を買わないようにするなら、ファイターズ/ホークスのキャラクター同士、もしくは柳田選手と清宮選手のコラボグッズを出す が最適解だろう。

柳田選手と清宮選手を選んだのは、ファイターズとホークスの選手間交流の中で、もっともヘイトを買っていない、なおかつある程度の売上が見込めるからである。個人的には、せっかくコラボグッズを出すなら柳田と清宮で作ってくれれば面白いのにと思う。

が、この2球団のコラボは何から何までイマイチファンの心を掴めていないので、キャラクター同士をやりそうだが。

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