niowaseyamete

にんげんです

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鱗と涙

じめついた部屋 作られた世界 焼けるような体 隅で丸まって 溶け合い深く 晴れたなら 鳥は苦手 私をわらうから あの子も嫌い 私を泣かせる 一途で愚か 悲しみすらも 飲み込んでる 可笑しいくらいに夏がもうそこまできていて 何度も忘れながら 線路沿い歩いたっけ ほらねえ 振り向く様に流れる髪が 夕凪に手を引かれている きっと美しい きっと美しい 未知の旅 目に見えている 景色や匂い夏の夕方 「よく来たね」 抱きしめて 全部この手で 掴んでしまおう 辺り一面に咲いた 夢の破

    • 「ありがとう」と「ごめんなさい」を繰り返して今になっている。 正確には「ごめんなさい」の方が圧倒的に多くて 踏みつけられる度に女や若さが犠牲になった 笑っていれば平和が多いし 泣いてしまうと悲しいことが増える気がした 嘘をつくこともまた鎧。 朝焼けの匂い 夏の夕方 雨の湿気 スタバのコーヒー 揺蕩う煙 枯れた花 言葉にすればするほど軽くなる気がした 全部飲み込んで1人で吐いた 誰かを傷つけないように生きて 誰かを傷つけてしまっている 使い古した鱗ではもう鎧にもならない

      • isho

        いつだって私は自分の決断に後悔をしている 悔やんでばかりの人生だったと思う 出会いと別れが見えない何かでつながっていて 必ずどちらかでは終われないのはなんでだろう 出会えば別れる 別れればまた出会い でも私は その一つ一つそれぞれを悔いている 後から手放したくなかったと泣いてしまうのは 私が弱いからだとおもう 何者かになりたかった 何にもなれなかったけど。 それでも「あなた」に出逢えたことは、 私の人生では特別だったと思う 一人一人 大切にしていたのに。 私には、夢

        • 短編小説 「ミートソースパスタ」

          「果たされない約束ならなんの意味もないし 要らないよ。喜ばせたいためだけのリップサービスなら、もう約束だなんて言わないで」 僕は君のそういうところが苦手だった。 僕たちは付き合って2年がたっていた。 思えばもう空気のようで、でもたまに海のようだった。きっとこのまま、ずっと一緒にいるのかな。なんてぼんやり考えたりした。 「別れて欲しい」 そう言われたのは、 2年が経った記念日の1週間後だった。 2人で合わせた休日の昼 君の作ったミートソースパスタを隣同士で座って食べてい