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#016「スパイ・ゲーム」

私に映画の面白さを教えてくれた最初の映画。それまでは、映画はTVの延長で、長尺のドラマくらいにしか認識出来ていなかったと思う。
映画館で観た後、TSUTAYAでなんどもレンタルして、その後中古のVHSを購入して本当にすり切れるほど観た。今でも字幕版音声だけで、全ての映像と字幕を脳内再生出来る。この映画以降、私の好きな映画ジャンルは潜入捜査映画に決定しました。

とにかくロバート・レッドフォード演じるミュアーが恰好良い。
映画自体も、音と映像のトーンも、ストーリーの運び方も全部が恰好良い。
なんとも美学があって、良いのだ。

特に、ブラッドピットをスパイに育てていくパートは、凄く短いけれど大好きで、スピード感のある音楽とそれにぴったり合った台詞と映像の編集が最高に気持ち良くて、私の映画史上一番好きなシーンと言っても過言ではない。
全然違う角度だけれど、プラダを着た悪魔の、アンハサウェイの衣装チェンジ通勤シーンと凄くよく似た気持ちよさ。

そして、ラストシーンのロバート・レッドフォードとポルシェの去り際の美しいこと。溜息。
私も歳を重ねた暁に、おじさんになれたら良いのに。と、切実に思う(嘘)。

最近思うけれど、私は、ラストシーン至上主義なのかも。
ラストシーンに対する壮大な前振りとしてしか、映画を観ていない疑惑。