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#076 「ブルーバレンタイン」

愛されているのは分かっているし、気持ちにも応えたい。でも出来ない。という、当事者の中ではどうしようも無いところまで行ってしまうと、多分、関係は終わりなんだろうと思う。
あんなに好きだったじゃないか。とか、良い時だって沢山あったじゃない。とか、こんなに尽くしてくれているのに。とか、どれだけ理由を積み上げても、もう無理。全部終わり。とにかく終わりにしたい。という気持ちは、何もかもが砂みたいになるんだよなぁ。

いろいろな理由で、更にその先を続ける場合もあるだろうけれど、双方の気持ちはやっぱり離れたままで、それって過酷。
「あなたと」一緒に居るのが辛い。状況ってなんで起こるんだろうなぁ。一緒に居すぎたせいなんだろうけど、家族って一緒に居るもんだし。
その後10年とか20年とか経って、また関係が修復していく場合もあるのだろうけれど、そんな辛い10年を過ごすのだって、とても残酷なことよ。

この映画、馬鹿みたいにありふれた話だし、どっちにも悪いところがあるし、別に何も特別なことは起こらないんだけど。なんでこんなに撃ち抜かれてしまうんだろう。俳優が素晴らしいのが凄く大きな理由だとは思う。

ロマンチックなことを動機にしてしまうのがいけないのかな。
悪いところは全部直すから一緒に居てよ。みたいなのは、もうそれ誰だか分からないし。あーーー苦しい。残酷。
時間だ。時間的な余裕さえあれば、きっともっと上手くいくんだよ。ライアン・ゴズリングはもうちょっとお掃除とかすれば良かっただけなんだよ。
今はそういうことにしておいて(逃避)。