第四章 隠れ里
「本当に、行かれるんですか?」
セナの心配そうな目に、ガザの心は揺れる。しかし、自らの過去に確実に関わっているミレイ帝国の手が身近にある以上、行かねばなるまい。
「皆さんにご迷惑はかけません。足跡を残さないように、プレーン間移動で村を出ますから」
「そんなことを心配しているんじゃありません! あなた方の身を思って言っているんです」
引き留めようとするセナに心配するなと笑ってみせるマーサ。彼女が村を出る理由は自分とは違うのだろう。だが、それでもいいとガザは思った。
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