ロシアの残虐な侵略の帰結

ロシアはウクライナへの侵攻10日を過ぎて、ウクライナ全域へ侵略を展開し、ウクライナの軍事施設や軍隊だけでなく、住宅、商業施設、学校や病院などの民間施設や、無実の民間人を老若男女を問わず無差別に攻撃するようになった。

ロシアのこうした侵略行為に対し、西側諸国は強い団結で経済制裁を強化しているが、米国やNATO諸国は、ウクライナへの生活や軍需物資供給などの支援はできるが、第三次大戦につながりかねない直接の介入はできず、ウクライナの軍民の戦いを見るほかない。

こうした侵略がこれからどのような展開をして、どのような帰結に至るか、またこのウクライナ戦争が歴史の分水嶺として戦後の世界にどのような影響と変化をもたらすか、私なりのいくつかのシナリオを描いてみたい。

1. ロシア軍、キエフ包囲網蓄積
・ロシア軍は首都キエフの北方から北東部にかけて約25km付近に数百台の戦車、装甲車などを集結。その車列は6kmの及ぶ。この数日、それより南下はせず、戦線は膠着状態。
・ウクライナ軍の反撃・抵抗のためか、ロシア軍の弾薬・燃料・食料など補給のためか?いずれにせよ、キエフの攻略が作戦予定より大幅に遅れていることはたしか。
・侵攻2週間で、露軍は国境地帯に集結した推計19万人兵力の9割以上をウクライナ国内に投入したとされる。

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