HaLu詩〜満天の星〜 父の一周忌に


   満天の星  

年を重ねても ぶつかる親子
親ってめんどくさいと
呟きながら空を見上げれば
滲む星影


切ることのできない絆は
時に心を重くする
許せなさと愛しさで涙
潤んだ瞳に見える太古の光(そら)

どうせ 私なんかと
唇噛んで飛び出したあの日
寡黙な背中で語る父
「昔の男だからねえ」
母の言葉に父を想う
あなたの背中に満天の星



「ここにも星が飛んでるよ」と
畔道に蛍が空を舞う
子どもの頃の記憶 蘇り
空が滲む

繋いでいる命の営みに
守られ私は生きてる
弱気見せない岩のなる
家族を守る強い星

どうせ 父のなんかと
卑屈な私の未熟さを知った
貴方の背中が大きく見えた
「昔の男だからね」と
母を真似てみれば
あなたの背中に満天の星

心に清く星が降る
私を守り育ててくれた
あなたの背中に満天の星

不器用だけど丁寧で
照れ屋なくせに頑固者
あなた譲りの私です
「私の父だからね」
呟く声が笑みが溢れた
あなたの背中に満天の星

満天の星に愛を込めて

心にひろがる満天の星
あなたの背中に満天の星
永遠に輝く 満天の星


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?