見出し画像

「レジェンドヒーロー」レビュー:第1話

前回の記事で紹介した「レジェンドヒーロー」のレビューです。
*レビューの性格上、ネタバレしまくります。
レビューを読む前に本編を見たい方はこちらから。

https://www.youtube.com/channel/UCKL6uS0NywFgS2eg4jyOrAA

第1話「誕生! レジェンドヒーロー」

仮面ライダー大戦から始まります。
というと身も蓋もないんですが。本当に身も蓋もないシーンだったので…。
それでも「本家」ぐらい迫力満点だったら良いんですが、なんというか二段落ちぐらいのクオリティというか。
折角「巨大ロボ」という要素があるのになんか背景にわらわらと出てきて窮屈な動きでカンカンと殴り合ってるだけです。うーんこの…。
そうこうしてるうちにラスボスっぽい人が現れヒーローの皆さんがボーっと見てるのをいいことに大虐殺。
次はお前だとばかりに刃を向けられたところで…!

目を覚ます主人公。「またあの夢か」ということで、先ほどの戦いは夢だったようです。
彼の名は「劉備」。どこぞの道場に住み込みをしているようです。
三国志にあまり詳しくない自分でも劉備ぐらいは知っています。
この作品の正式名称は「レジェンドヒーロー三国伝」。タイトル通り三国志モチーフで登場人物は三国志の武将に由来しているようです。
ってことは後々曹操とか孫権とか出てくるんでしょうか。
劉備さんはノリノリで料理を作り包丁を鍋にぶちこんだりとにかくノリノリです。ここら辺の漫画チックな演出が平成ライダー二期っぽいです。
俳優さんは…なんというか二枚目半というか、親しみやすそうなお顔です。キャラ設定とは合ってると思います。ヒロインっぽい人も出てきます。名前は「公孫瓚」(すみません、こちらはよく知りません…)
気が強いツンツンヒロインです。少なくとも1話では一向にデレないのでツンデレではないですね。
出てくるヒーローの中に女戦士っぽい人もいたので、彼女も変身するんでしょうか。

ところでこの主人公、めっちゃ弱いです。
ヒロインの方が強いぐらいです。この1話でボコられまくります。服屋の店員にすらボコられます。あまりにボコられるので心配になってきます。

しかし、なんやかんやで主人公としての矜持は保っています。
ヘタレながらも正義感は確かなようです。チンピラ(服屋の店員)に追っかけられてる女の子を助けに入ります。ボコられるけどな。
事情を聴くに、女の子は金を払わずに服を持って帰ろうとしたそうで。
それは仕方ないと警察を呼んだら話が終わってしまうのでお金を立て替えてあげます。
「正気とは思えないですし」とかサラッと酷いことを言いつつ。

実はこの女の子の正体は…という流れで戦いに巻き込まれていく展開になります。
彼女の名は徐庶。「神仙」だそうですが、具体的に何なのかはわかりません。マザーコンピューターが云々とか言ってるので、電子の妖精なのかもしれません。
曰く「あなたは劉備様ですね!願いを叶えるドリームバトルに参加できます!はい、チェンジャー(変身アイテム)と英雄牌!」だそうで。
下手なキャッチより話が早いです。
ここでドリームバトルなるものの説明パートが入る…と思いきや。
徐庶ちゃんはあまりに頭ふんわりガールだったので。主人公(と視聴者)にふんわりした情報しか提供しないままどこかに行ってしまいました。

というわけで、めでたく(?)主人公はドリームバトルの参加資格とチェンジャー・英雄牌というアイテム一式を手にしたのでした。
詳しい説明は一切受けてないがな。

そんなこんなで道場に帰ると。
何やら強面の先輩っぽい人が、取り巻きを引き連れてやってきました。
彼の名は何進。
実はこの道場、師匠が旅に出てしまい。旅立つ直前に劉備さんと何進先輩を次期師匠に指名しました。
何進先輩はそれが気に食わず、劉備さんをイビリまくります。
なんかいかにもってキャラですが、仮面ライダーフォーゼの大文字先輩みたいなポジになるんでしょうか。
最初、劉備さんと公孫瓚さんの2人で道場を切り盛りしてるのかと思ってたんですが、劉備さんは下っ端だったようです。なるほど納得した。

ひとしきりイビられ、自室でドン凹みする劉備さん。一方的にやられた上にオドオドするばかりで良いところが全くありません。本当に主人公かってぐらいに。
そして、先程貰ったアイテムを思い出す。チェンジャーと英雄牌を手にすると、別れ際の徐庶ちゃんの言葉が頭をよぎります。
「じゃ、英雄牌。主君を守ってね!」
「…英雄牌、僕を守ってよ?」
その言葉を呼び水に、何やら地震が起こります。英雄牌を持っていられないほどにパワーが漲り!っていうか明らかに劉備さんが自分で揺らしてるんですけど。
とにかく英雄牌が六角形のパッド形態から変形!マスコットロボの関羽君に!

しかしさっきの徐庶ちゃんといい関羽君といい嫌がらせかってぐらいに主人公に必要な情報を与えてくれません。
徐庶ちゃんはふんわりだし、関羽君は関羽君で「神仙から話は聞いてるよね」みたいな感じで説明すっ飛ばしてるので劉備さんが事態を全く把握できていません。お前らもうちょっと情報提供してやれよ。
運営側がこんな調子なので。
関羽君に「願いをどうぞ」と言われた劉備さんは「僕を武術の達人にして!願いが叶ったよワーイ!」と勝手に突っ走って何進先輩にボコられます。

再び凹む劉備さん。こいつ凹んでばっかりだな。
一応「師匠は劉備の可能性を見抜いており…」みたいな描写は入るんですが、この時点でどう考えても心身ともに強さの片鱗も見えません。
弱いなら弱いなりに「僕だって!」とか何とか何進先輩に突っかかっていくとか、そういうところを見せてくれればまだ見どころがあるんですが…。

関羽君が励ますも聞く耳持たず。
タイミングが良いのか悪いのか徐庶ちゃんから連絡が入ります。
「どうですか~?」と空気読めないガール丸出しの通信に
「契約とか何とかそっちが一方的に言ってるだけじゃねえか!レジェンドバルなんて知るか!やめやめ!」
至極もっともな理屈で離脱宣言をします。
主人公1話にして戦線離脱。戦うどころかまだ変身もしてません。

「いやそれはちょっと…」と渋る徐庶ちゃんですが、とりあえず話し合いを…ということになります。
その様子を覗き見る何進先輩。何かありそうな予感。

徐庶ちゃんと落ち合うためにどこぞの埠頭に向かう劉備さん。
彼女を待っていると現れたのは何進先輩。
「劉備…お前も参加者だったのか」
なんと何進先輩が変身!ドリームバトルに参加してたようです。
先程の覗き見シーン以外伏線らしきものがないので結構唐突です。
意外性があるっちゃあるんですが、本当に唐突なのでポカーンとしてしまいました。
やはりというか容赦なく殺る気満々の何進先輩。生身の劉備さんを本日何度目かのボコりです

しかし、流石に変身状態で生身の相手を一方的にボコるのは興が削がれるらしく。「土下座したら許してやる」と迫ります。
事情も分からず殺されかけた上に土下座要求。これには劉備さんも土下座しようとしたら関羽君が代わりに土下座してくれました。
関羽君の健気さに涙が出ますが、逆に劉備さんへのヘイトが溜まっていくこの感じは何なんでしょうか。
しかし、今度こそここまでやられちゃ黙っておれねえ関羽を信じるぜ!と一致団結!劉備さんも変身します!
「君臣一体! レジェンドヒーロー関羽!」
おひげがシャキーンと立ち上がり。レジェンドヒーロー関羽の登場です!
劉備が関羽に変身という大変ややっこしいヒーローなんですが。どうも後々フォームチェンジで別の武将に変わったりするらしくますますややっこしいです。
変身完了ついでに腰巻がずり落ちます。そんなオチいいから。
変身前とは打って変わって互角の戦い。
「主君、私を武器にセットしてください!」
関羽君はマスコットロボ形態から手足を折りたたみタブレット状に。
変身アイテムや武器に挿入できるようです。ますます炎神ソウルっぽいです。
武器に挿入すると必殺技が発動します。
闘気が龍の姿となり敵を切り裂く!必殺青龍斬!!
…なんですが、CGの龍がうねうねしてるだけで正直迫力には乏しいです。
もうちょっと派手でも良かったのでは…。
とにもかくにも青龍斬が何進に炸裂!勝負あったか!?
というところで次回に続きます。

1話まとめ

「もどかしい」

もう一歩二歩頑張れば面白くなるのに…というシーンが多かったです。
例えば冒頭のレジェンドヒーロー大戦。
なんかこう、迫力ある絵面を作りたいのは分かるんですが、どうにもチープ感が拭えません。なんかヒーローとロボが集まって戦ってるなーってだけで、インパクトがないです。
戦ってる場所もどこぞの草むらだか河川敷だかで、背景に住宅地が映ってたりします。非現実的なシーンのはずなのに妙に生活感が出てチープさに拍車がかかってます。
そう考えると、周囲に岩山しかなく荒涼とした舞台を演出できる「採石場」って優秀なロケ地なんだなと気づきました。

キャラクターもイマイチ魅力に乏しいというか。
劉備さんは本気でヘタレです。成長型主人公ってことなんでしょうが、成長の片鱗ぐらいは見せてほしいです。調子に乗りやすい割に何進先輩の前ではオドオドしてばかり。リアルといえばリアルですが妙に生々しくて感情移入できません。
ヒロインの公孫瓚さんとか何進先輩とか兎に角主人公に全然優しくないのでツンツンギスギスを延々見せられて正直辛いです。
公孫瓚さんは「気の強い女の子」というキャラ付けなんでしょうが、もうちょっと優しい一面とかを見せても良いのではと思います。ここら辺は文化の違いというやつなんでしょうか。
何進先輩もひたすら横暴なだけです。
例えば抜けたところがあったり、強さに裏打ちされたものだったり…という部分が垣間見れればまだキャラとして魅力が出るんですが。そういうのは描かれないまま主人公とのバトルに突入します。
あと徐庶ちゃん。たぶん「天然でかわいい女の子」を狙ってるんでしょうが、あまりにふんわりふわふわな上に自分の役目を全く果たしてないので正直見ててイライラします。ふわふわなのは良いんですが、締めるところは締めてほしかったです。
その一方で、徐庶ちゃんを追いかける服屋の店員がダブルハゲのオッサンとかどうでもいい部分は妙に凝ってます。そこ?

というわけで、うーん…となりつつも次回2話のレビューを…やろうかやろうまいか迷っています。
いや、視聴はしたんですがやっぱりモヤっとした出来で…。
どうしましょうかね、折角見たのに書かないで済ますというも視聴時間の二十数分がホントに無駄な時間になってしまうので。うーん…。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?